労働委員会の活動状況

令和6年の活動状況

令和6年において労働委員会が取り扱った事件の概況は、次のとおりです。

令和6年取扱事件の概況
事項		取扱件数	取扱件数のうち新規件数	終結件数
調整的役割	1.労働争議の調整	5	5	3
	2.個別的労使紛争のあっせん	6	5	4
	3.公益事業争議行為予告の実情調査	16	16	14
判定的役割	4.不当労働行為事件の審査	7	5	2
	5.労働組合の資格審査	7	6	5
	6.非組合員の範囲の認定及び告示	ー	ー	ー

過去5年間において、労働委員会が取り扱った事件の概況は次のとおりです。

労使の利害関係が対立し、容易に当事者間での自主的な解決ができない場合、労働委員会が労使の間に立ち、紛争状態の労使関係を適切に調整して労使の安定を図ります。

※被申請者の不参加により打切りとなったものは、「打切り（不参加）」に計上しています。

非正規労働者や派遣労働者が増加するなど雇用形態が多様化し、労働組合に加入していない個々の労働者と使用者との間の個別的労使紛争が増加しています。このため、労働委員会としては平成13年10月からあっせんによる紛争解決を図っています。

※取扱件数には前年からの繰越分を含みます。

※被申請者の不参加により打切りとなったものは、「打切り（不参加）」に計上しています。

公益事業に関する事業所において争議行為をしようとする場合には、争議行為をしようとする日の少なくとも10日前までに労働委員会及び知事にその旨を届け出ることとなっています。

この届出をもとに、労働委員会から紛争当事者に連絡し、争議の経過、今後の見通しなどを把握する「実情調査」を実施しています。

公益事業争議行為予告の実情調査取扱状況(暦年・直近5年)
事業区分年	2年	3年	4年	5年	6年
鉄道業	3	4	2	1	ー
道路旅客運送業	ー	ー	ー	ー	ー
道路貨物運送業	ー	ー	ー	ー	ー
港湾運送業	ー	ー	ー	ー	ー
通信業	ー	ー	ー	ー	ー
医療業	16	17	14	16	16
計	19	21	16	17	16

労働組合法は、憲法第28条で保障されている労働三権をさらに具体的に保護し、助成するため、以下の使用者の行為を不当労働行為として禁止しています。

ア.労働組合員であること等を理由とする解雇その他不利益取扱い

イ.正当な理由のない団体交渉の拒否

ウ.労働組合の運営等に対する支配介入及び経費援助

エ.労働委員会への申立て等を理由とする解雇その他不利益取扱い

労働組合又は労働者は、不当労働行為が行われた日から1年以内に、労働委員会に対し救済申立てをすることができます。申立てを受けた委員会は調査を行い、必要があると認めるときは、審問を行って、証人等尋問を実施し、命令を出します。また、審査の途中において和解を勧めることもあります。

不当労働行為の審査取扱状況(暦年・直近5年)
区分年		2年	3年	4年	5年	6年
取扱件数		4	4	2	2	7
取扱件数のうち新規申立て件数		2	ー	ー	1	5
新規申立ての業種別内訳	製造業	ー	ー	ー	ー	ー
	電気・ガス・水道業	1	ー	ー	ー	ー
	情報通信業	ー	ー	ー	ー	ー
	運輸業、郵便業	ー	ー	ー	1	1
	卸売業、小売業	ー	ー	ー	ー	1
	教育、学習支援業	1	ー	ー	ー	ー
	医療、福祉	ー	ー	ー	ー	ー
	サービス業	ー	ー	ー	ー	3
	公務	ー	ー	ー	ー	ー
終結件数		ー	2	1	ー	2
終結内容	和解	ー	2	ー	ー	1
	取下げ	ー	ー	ー	ー	ー
	命令・決定	ー	ー	1	ー	1

労働組合は自由に結成することができ、行政官庁への届出や許可等の手続きは必要ありませんが、

などにおいては、労働組合法で定められた要件を備えた組合であるかどうか、労働委員会の審査が必要となります。