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更新日:2020年5月26日
市販のきのこの多くはおがくずで栽培されていますが,これらのきのこは,本来,枯れ木や切り株に発生します。原木栽培は,伐採した木に菌を植え付けて栽培する方法で,天然ものに近い品質のきのこが作れます。また,栽培施設がなくても気軽に取り組める利点があります。 原木の太さや管理の方法に応じて,種菌の形態や原木の長さを変えます。原木の直径が15cmを超えるものは長さを15cmほどにして,短木栽培にします。これらの栽培法はきのこの種類によって向き不向きがあります。ここでは原木90cm,直径10センチメートル前後の原木を用いた栽培に適するきのこの栽培法・普通原木栽培を紹介します。 |
コナラ | クヌギ | サクラ類 | シデ類 | ホ゜フ゜ラ類 | ヤナキ゛類 | ニレ類 | 収穫期 | |
しいたけ | ◎ | ◎ | ○ | 春・秋 | ||||
なめこ | ○ | ○ | ◎ | ◎ | ○ | ○ | 晩秋 | |
くりたけ | ◎ | ◎ | ◎ | ○ | ○ | 晩秋 | ||
むきたけ | ◎ | ◎ | ○ | ○ | 晩秋 | |||
たもぎたけ | ○ | ○ | ○ | ◎ | 6~9月 |
原木(きのこに適した樹種),種菌(種駒:自然栽培に適したものを選ぶ),ドリル,刃,金槌,鋸,消毒用アルコール,脱脂綿など
10月下旬から11月。
90cmの長さにそろえる(直径10センチメートル前後のもの)。可能であれば植菌の直前に行う方がよいが,無理ならばあらかじめ切ったものを植菌まで日陰に置いておく(90cmの長さの原木を購入することもできる)。
植菌時期は,1月~3月の寒い時期(サクラが咲くまで)。植菌する際は,手や道具類をアルコールでよく拭く。直径(cm)の2倍の数の穴を均等間隔にあけ,千鳥状に配列し,そこに種駒を金槌で打ち込む(直径10センチメートルならば20個が目安)。
仮伏せ
水はけのよい林地や直射日光の当たらない場所を選ぶ(本伏せも同じ)。 枕木の上に50cm程度の高さまで積み上げ(薪積み),十分に散水する。遮光ネットで覆いをし,保温・保湿する。
本伏せ1(しいたけ) | ||
梅雨前に,森林内に下記のように並べる(ヨロイ伏せ)。湿気の多い場所では高めに,乾燥しやすい場所では低めに組む。 | ||
本伏せ2(なめこ,くりたけ,むきたけ,たもぎたけ) | ||
梅雨前に,森林内に下記のように並べる(接地伏せ)。くりたけは原木周辺の地上にもきのこを発生させる性質があるため, 10月~11月頃に半分埋めてもよい。 | ||
本伏せ1 | 本伏せ2 | |
管理の注意点仮伏せ時期は,乾燥に注意し,雨が少ない時期はこまめに散水する。本伏せした場所では,取り残しのきのこや朽ち木などを放置しないようにし,雑菌や害虫の繁殖地を作らないようにする。 |
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簡単レシピ |
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しいたけのさしみ風 |
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