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更新日:2023年8月21日
事業場から出る汚水は、一般の家庭と同様、市町村や県が管理する下水管やポンプ場を通って処理場に運ばれ、排水基準に適合するよう処理した後、川や海や湖に放流します。
川や海などに放流する水だけでなく、事業場から下水道へ流す汚水にも基準があります(排除基準)。
この排除基準は、下水道の機能を保つために下水道法及び条例等で定められたものです。基準を満たさない汚水は、下水管の損傷、処理場の機能不全等を引き起こす可能性があるため、下水道に流すことが禁止されています。
そのため、汚水が排除基準を満たさない場合には、除害施設(油水分離槽、中和槽等)を設置し、基準に適合するように処理する必要があります。
下水道は、自然環境や生活環境をより良くするための公共財産です。汚水の適正な管理をお願いいたします。
排除基準は、事業場が所在する市町村の条例で規定されています。主な項目は下表のとおりです。
表:排除基準(主な項目)
項目 |
基準 |
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水素イオン濃度(pH) |
5を超え9未満 |
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生物学的酸素要求量(BOD)※1 |
600mg/l未満 |
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浮遊物質量(SS)※2 |
600mg/l未満 |
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ノルマルヘキサン抽出物質含有量 | 動植物油類 |
30mg/l以下 |
鉱油類 |
5mg/l以下 |
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窒素※3 |
60mg/l未満(日間平均) |
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りん※3 |
10mg/l未満(日間平均) |
(mg/l:ミリグラムパーリットル)
※1 有機物が微生物等により分解されるために必要な酸素量。水の汚濁状態を示す指標。
※2 水中に混濁している物質。水の汚濁状態を示す指標。
※3 土浦市、石岡市、潮来市、かすみがうら市、行方市、小美玉市、阿見町が該当。
除害施設は、定期的な点検・清掃により、施設の機能が発揮されます。適切に維持管理してください。
特に汚水に油分が多く含まれる飲食店などでは、油水分離槽を設置し、基準内になるように油分(ノルマルヘキサン抽出物質含有量)を取り除き、下水道に流してください。油分を流し続けると、下水管が閉塞し、汚水が事業者の皆様の施設に逆流するおそれがあります。
清掃で発生した廃油等は産業廃棄物として、適正に処理してください。
図:油水分離槽の構造例
下水道法で規定する特定施設※を有している場合、所在地市町村の下水道部局へ特定施設設置届等の各種届出が必要となります。また、1日あたりの最大排水量が50m3以上もしくは届出を要する水質に該当する場合は、公共下水道使用開始届出等の届出が必要となります。
詳細は所在地市町村の下水道部局へお問い合わせください。
※ダイオキシン類対策特別措置法の特定施設または水質汚濁防止法の特定施設のうち、旅館業のちゅう房施設、洗濯施設、入浴施設(温泉利用しないもの)を除く特定施設
事前に届出が必要となる場合(一例)
事故が発生し、下水道に有害物質や油が流れ込んだら速やかに所在地市町村の下水道部局へご連絡をお願いします。また、事故の状況及び講じた措置の概要を所在地市町村へ届け出る必要があります。
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