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更新日:2021年9月22日

 

 知事定例記者会見における発言要旨210922

この資料は,県政記者クラブとの定例記者会見での発言内容を要約したものです。

 

知事定例記者会見の動画は,こちらから視聴いただくことができます。 

いばキラ(外部サイトへリンク)

 

茨城版コロナNextに係る県全体のステージ移行について

※配布資料(PDF:881KB)

令和3年度9月補正予算案について

※配布資料(PDF:735KB)

新型コロナウイルスへの対応について

布川事件について

自民党総裁選について

知事の退職手当について

新型コロナウイルスへの対応について(2)

(作成:報道・広聴課)
令和3年9月22日(水
曜日)
11時20分~11時59分 会見室

 茨城版コロナNextに係る県全体のステージ移行について

知事:お願いします。

朝日:幹事社の朝日新聞です。よろしくお願いいたします。まず、1つ目の発表事項について発表をお願いします。

知事:まず、本日のコロナ対策でございますが、コロナの現状評価について、県のコロナNextの総合評価をStage4からStage3に引き下げることについて発表させていただきたいと思います。

 ご覧のとおり、1日当たりの陽性者数についても、それから病床についても、全ての項目においてStage3になりましたので、全体としてもStage4からStage3に対応を引き下げたいと考えます。ただ、国の緊急事態宣言が出されている状況でございますので、具体的な営業時間の短縮でありますとか、不要不急の外出自粛、学校の分散登校などについての対応は、今までどおり、引き続き行っていただくということになるかと思います。

 感染状況でございます。こちらのグラフが示しますとおり、8月23日をピークに、陽性者数、経路不明者数、週平均の低下傾向が顕著になっておりまして、しっかりと低下傾向が安定してきているのかなと思います。

この感染者数の減少も、地域的にも発生しているところも狭まってきておりまして、人口1万人当たりの新規陽性者数が1.5人未満のところも増えてきているというふうに見て取れるかと思います。

 これに伴いまして、病床稼働数も大幅に減ってきております。現在では全体で225床ということでございますし、重症患者も19人にまで減ってきております。

 こういう状況の中で、Stage3に指標を引き下げたということでございます。

 加えて、ワクチン接種でございます。現在、1回目が大体7割、73%、2回目接種で58%までワクチン接種が県全体では進んでおります。これについては、10月末までを目途として、12歳以上の県民の約8割の方が接種を希望すると仮定して、その8割の方に対して2回目接種を終了するということを県として目標に掲げたいと思います。10月末までには全体の接種が12歳以上の8割の方に届くということを目指して、各市町村とも連携しながら接種を進めていきたいと思っております。

 各市町村ごとのグラフでございますが、これはご参考までにということで、しっかり県としてもてこ入れをして、全部の市町村で10月末で終われるように努力をしていきたいと思います。

 とりあえず、最初のほうは、以上です。

朝日:今の発表事項について、まず幹事社から質問させていただきます。ワクチン接種について、10月末までに8割に対して2回目の接種を目指すということですが、これはペースアップを目指すというところなのか、今のペースでいけば10月末までにいけるだろうということなのか、いかがでしょうか。

知事:若干ペースアップをお願いしなければならない部分も出てきた上での目標だとご理解いただければと思います。

朝日:先ほど、県としてのてこ入れというご発言もあったかと思うのですが、もちろん人口の違いもあるかとは思うのですが、市町村によって接種率の違いがあるということについてはどのように見ていらっしゃって、あと、県として何か対応を考えていることは現時点でございますでしょうか。

知事:高齢者人口の比率が少なかったりとか、そうすると、当初、それに応じてワクチンが配布されたりしたものですから、最初の配布が少なかったところがあったりとか、あるいは、医師会との話し合いの中で、他の市に比べると接種の回数が少なかったりというところも出てきているというのは事実かなと思います。

 ただ、そこは、どことどこを比べるというよりは、全体としてしっかりと終えていくことが重要かなと思いますので、我々としては、県の大規模接種会場の枠の配分なども含めて、ちょっと加速が必要なところについてはてこ入れを図りながら、県全体として、10月末までに、12歳以上の希望する方が全て2回目の接種が終われるように、それによって我々の通常の社会生活、これまでの社会生活、あるいは経済活動を取り戻すということをしっかりと加速させるためにも、こういう目標を掲げさせていただいたわけです。

朝日:今おっしゃったのは、一つの案としては、接種率の低い市町村に対して、大規模接種で優先枠を設けるということも検討されるということ。

知事:もちろんそうです。今もう既に、つくば市や古河市などに対しては、優先接種枠を増やして配分はしているのですが、それに加えて、各市町村がそれぞれ独自の接種の回数を増やせる、あるいは、接種数を増やせるような努力はしていただくことが重要かなと思います。

 我々の方の大規模接種会場はモデルナですが、希望する数に応じてファイザーが、県の調整は入っても、直接国の方から市町村に行きますので、そういう意味では、キャパシティを増やしていただければ、その分だけファイザーが提供できる状況になりつつありますので、是非そういう形で連携して努力していきたいと思っています。

朝日:ありがとうございます。各社さん、お願いします。

毎日:感染者数が、かなり減少傾向が安定してきていますが、この要因について、改めて知事のお考えをお聞かせください。

知事:県民の皆様が、緊急事態宣言、あるいは県独自の非常事態宣言にご協力いただいて、行動の抑制、人流抑制にご協力いただいた成果が非常に大きいのかなと思っています。もう一つの要因としては、ワクチン接種が進みつつあるということも一つの大きな要因なのではないかなと思います。

毎日:ありがとうございます。ワクチンについて、今日の正午から児童生徒の優先接種の予約が始まりますが、これについて、知事としてコメントがあればお願いしたいのですけれども。

知事:どちらかというと、ワクチン接種は、重症化しやすい高齢者の方にフォーカスを当ててきていた歴史だったのですが、ここに来て、デルタ株というのが、非常に感染力が強く、かつ10代の方にも非常に感染しやすいということで、今後、通常の学校生活を取り戻すためにも、10代のワクチン接種を強力に前倒しで進めていくことが非常に重要なのかなと思っています。

 今、部活動をはじめ、様々な学校生活に対して制限を設けさせていただいているのですが、それを取り除いて、通常の学校生活を取り戻すためにも、このワクチン接種は非常にキーになると思っていますので、市町村と連携を取りながら、しっかりと10代のワクチン接種を大至急進めていきたいと思っています。

毎日:ありがとうございます。

東京:感染者が減った要因は、今挙げられたものがあると思うのですが、東京だとか全国的な影響で、他が減ったから減ったという面もあると思うのですが、東京からの県への影響というのは、これまでの第4波と比べても大きいという認識なのか、そのあたりをお伺いできますか。

知事:いや、それは今までと変わらないのではないでしょうか。それは、経済的、あるいは社会的に陸続きでつながっていますので、常に首都圏なりの感染の影響というのは受けていますが、それが、今回、大きな要因であったという証拠は特にないと思っています。

東京:分かりました。不要不急の外出自粛とか県境を越える移動の自粛というのは、第5波の時の対策でも引き続きされてきたと思うのですが、そのあたり、実際、どれくらい効果があったのかというのはどういうふうに受け止めていますか。

知事:要因をそれぞれに分けて計測することは不可能なので、何とも言いがたいのですが、総体として、県民を含め、あるいは全国の皆様が国の緊急事態宣言にのっとって、曲がりなりにも行動抑制をしたということは、一つの大きな要因なのではないかなと言えるのではないかと思います。

東京:ありがとうございます。

NHK:国で緊急事態宣言を解除するということも検討されているようですが、今回、Stage3に引き下がったということを受けまして、茨城県としては、何か国の方に要望するとか、そういったお考えはございますでしょうか。

知事:特に県の方から要望はしておりません。Stage3なので、仮に緊急事態宣言が解除されたとしても、まん延防止等重点措置という対策に出るのか、あるいは、そういうものはやらずに全く解除するのか、その辺については、国との協議というか、打ち合わせというか、議論はまだありませんので、我々としては、今、もしこの状況で解除されて、全く何も国の対応がなくなるとしても、県として独自に感染拡大市町村の指定をある程度行わざるを得ない、まだそういう段階ではないかなと思っています。

NHK:ありがとうございます。

茨城:今のお話の中で、もしこの状況で解除されてもというお話があったと思うのですが、それはあくまでも緊急事態宣言の解除ということですか。

知事:そうです。緊急事態宣言が解除されて、まん延防止等重点措置の指定がなかったとしても、今、Stage3ですので、病床も感染者の数も県として全く何もなくて全て制限はなくなりますという対応はできませんと。その場合は、県独自の感染拡大市町村の指定をしながら、そこでの営業時間短縮、あるいは外出自粛のようなものをお願いするということを検討せざるを得ない状況ではないかなと思います。今後の感染状況でそれは変わってくると思います。

茨城:あと、確認なのですが、少し細かいことですが、Stage3に引き下げたということで、これに伴って県民への行動の自粛とか、そういったもので何か変わることはありますか。

知事:国の緊急事態宣言が全県に適用されていますので、行動制限に対するお願いはこれによって変わるものはございません。ただ、県民の皆様がご協力いただいて、努力していただいて、今、いい方向に向かっているということは客観的な事実としてお伝えしたいと思いますし、これがStage3からStage2の方に移行するような状況になれば、本格的に様々な制限を解除することが検討されるのだと思っています。

茨城:ありがとうございます。

朝日:他、いかがでしょうか。では、次の発表をお願いします。

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 令和3年度9月補正予算案について

知事:続きまして、令和3年度9月補正予算についてご説明いたします。

 新型コロナウイルス感染症の対応として、感染拡大防止と経済活動の両立を図るために必要な事業、それから、県政の課題への対応として、防災・減災対策推進等に必要な事業などについて計上しまして、一般会計補正予算額としては766億1,300万円を計上いたします。企業会計の方で3億8,100万円ということになります。

 次に、主な事業でございますが、1つ目、感染症予防医療法施行事業でございます。こちらについては、新型コロナウイルス感染症の一日も早い収束に向けて、個別接種医療機関の支援等により、ワクチン接種体制の強化を図る他、今後想定されます変異株等によるさらなる感染拡大に対応できるように、医療提供体制及び検査体制の拡充を行います。

 このうち、医療提供体制の充実におきましては、病床確保のための支援の他、民間宿泊施設の追加借り上げなどにより宿泊療養施設を増やすとともに、臨時医療施設の運営などに引き続き取り組んでまいります。

 また、ワクチン接種体制の強化におきましては、個別接種を行う医療機関に対する補助の期間延長を行いますとともに、新たに職域接種実施団体に対して、接種回数に応じて補助を実施してまいります。

 次が新型コロナウイルス感染症対策営業時間短縮要請協力金でございます。国による営業時間短縮要請(※)に応じた対象施設の事業者に支給する協力金について、10月以降の感染拡大に備えて予算を計上するものでございます。

 国のまん延防止等重点措置から緊急事態宣言へ移行する場合を想定して、2か月分程度の所要額を計上しております。

 対象としましては、当該市町村に所在する飲食店や大規模集客施設及び入居テナントなどで、要請期間全てにご協力いただいた事業者となっております。

 次が営業時間短縮要請等関連事業者支援一時金でございます。8月から9月、国の緊急事態宣言や県の非常事態宣言の影響を受けて売り上げが減少した事業者の皆様に対して、売上高別に県独自の一時金を支給するものであります。

 支給対象は、県内に本店又は主たる事業所を置く中小企業、個人事業者で、いずれかに該当するということでございますが、条件としては、1つ目、営業時間短縮要請に協力した飲食店及び大規模集客施設等と直接取引がある事業者、2つ目、外出自粛要請により、直接的に影響を受けた、主に対面で個人向けに商品・サービスを提供する事業者などでございます。

国の月次支援金は併給可としております。営業時間短縮要請を受けた飲食店や大規模集客施設、大企業、公共法人などの事業者は対象から除外されます。

 主な要件としては、令和3年8月又は9月のいずれかの月の売り上げが、対前年同月比、対前々年同月比のいずれかで30%以上減少しているということで、国の月次資金では売り上げ50%以上の減少を支給要件としていますが、それを緩和して、30%減少していることを要件としております。

 支給額でございますが、前回は一律20万円1回限りとさせていただいておりましたが、今回におきましては、事業者の売上高に応じて算定することにしておりまして、売上高が年3,000万円未満の事業者であれば支給額20万円、売上高5億円以上の事業者であれば支給額500万円という形で、段階的に売上高の規模に応じて増額することとさせていただいております。申請期間は、10月中の受け付け開始を予定しております。

 補正予算の説明は、以上でございます。 

 

※ 正しくは「県による営業時間短縮要請」です。

 

朝日:ありがとうございます。幹事社の方から1点だけ質問させていただきます。今回の補正予算案の目玉の一つとしては、一時金の支給に関するものかと思うのですが、前回までは一律20万円支給だったのが、今回、売上高に応じて増額をされた理由を教えてください。

知事:なるべく一時金支給の対象になる方々、売り上げの減少に苦しまれたわけでございますが、一律ではない、その売上高に応じた一時金を支給することの方が、より皆様に寄り添った対応になれるということでございますし、ワクチン接種が進むので、ある程度、思い切って財源を投入できる余地が出てきたということもあって、今回はこういう対応をさせていただいております。

朝日:これまでに比べて第5波の感染が拡大していて、それで影響を受けた事業者の影響も深刻だというところも考慮されていますでしょうか。

知事:そうですね。大規模で深刻で、ただ、第6波もあるとは言われていますが、ワクチン接種がかなり進む状況なので、そういう意味では、第6波を恐れて財源を確保しておく必要もそれほどないのかなということで、ある意味、持っている財源でできる限りのことを今回してみたということでございます。

朝日:分かりました。ありがとうございました。各社さん、お願いします。

毎日:その他の議案の方で、県立睡眠医療クリニックの廃止についても提出されるということが記載されていますが、廃止に至るまでの経緯を改めてご説明いただけますでしょうか。

知事:平成29年1月に睡眠医療クリニックは開院されましたが、なかなか計画どおりに患者の獲得ができなかった、厳しい経営が続いていたということでございます。

 本年6月にそのクリニックの院長先生が退職をされまして、休診をしておりました。後任については、専門医が全国的に少ないという状況の中で、非常に確保が困難な状況でございます。

 一方、睡眠障害の一つである睡眠時無呼吸症候群の診療を行う民間の医療機関が実はかなり増えてきているという現状もあって、これらを踏まえて、県立病院運営評価委員会で外部有識者の答申を聞きましたところ、睡眠障害の診療を民間とこころの医療センターが役割分担をしながら対応していけば十分であり、睡眠医療クリニックの廃止をすべきなのではないかというご答申をいただきましたので、それに応じて、私としても、廃止はやむを得ないということで、今回、廃止をさせていただいたわけでございます。

毎日:廃止しても、民間とこころの医療センターで十分対応が可能だということでしょうか。

知事:はい。

毎日:分かりました。ありがとうございます。

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 新型コロナウイルスへの対応について

茨城:少し戻ってしまうのですが、感染拡大市町村のお話が先ほど出ました。国の宣言解除の判断などとの兼ね合いというのもあると思うのですが、全体のステージ判断というのをこれからどうしていくのか。Stage3からStage2というタイミング、感染拡大市町村の運用を再開するのかどうか、その辺というのはいつごろに知事は見極める予定なのか、スケジュール感というか、タイミングは。

知事:とりあえずは、今の状況で言いますと、国の方では緊急事態宣言を9月末までということに定めていますので、それを前提に対応していくということになると思いますが、今後、国が緊急事態宣言の解除を9月30日よりも前倒しで解除するということを検討する、あるいはそういうことをするということになった場合に、早急に県としての対応をお示ししたいと思います。

 その時の感染状況がもし現在のようにStage3であれば、県として、国がもしまん延防止等重点措置に移行させないのであれば、県独自の感染拡大市町村の指定ということも当然検討する、まだそういう感染状況だというふうに判断するのかなと思っています。

茨城:追加で、1点、Stage3に下げたということに伴って、病床のベッドの体制についてなのですが、今、かなり目いっぱい拡大してきている状況かと思うのですが、少し縮小傾向というか、そういう動きに入っていくのでしょうか。

知事:病床は、自動的に、例えば、280を下回った場合には全体の数を何床にすると、使用されている病床の数に応じて伸び縮みさせていますので、当初、820まで増やす予定だったのを、低下傾向になってきたので790ぐらいまでで止めて、たしか280床を切ったあたりには600床まで全体の病床数を縮小しましたので、そういう形で、今後、病床利用数が減っていけば、自動的にどんどんコロナ病床の割当てを減らしていきます。

茨城:第6波に備えて、医療体制という点では、先ほどワクチンも進んでいるのでというお話がありましたが、第5波の体制のボリューム感で、次の波といいますか、その辺も対応していけるだろうというお考えなのでしょうか。

知事:我々としては、推計を行ったところ、最悪の事態としては、第5波を超えてくる可能性は全く否定できないと考えておりますので、この前、820まで増やすという体制をある程度つくりましたが、ちょっとそれでは足りないというふうに認識していますので、今後さらに努力をして、それを超える第6波が来た場合でもしっかりと対応できるような体制をしっかりと準備するように、もう指示をしております。

日経:また先ほどの話に戻ってしまうのですが、今、独自にワクチンのパスポート、接種証明を導入する自治体も出てきているのですが、知事のお考えをお聞かせいただけますか。

知事:我々の方でも様々検討しておりまして、ワクチンを打ったことの証明をもって、例えば、飲食、あるいは旅行などでのインセンティブを付与する、あるいは利用を開始するということができないかということを、今、検討中です。

 その場合、ワクチンパスポートというのを、今、国の方でも計画しているものですから、当初、我々も群馬県さんのように独自にやろうかという話も考えていたのですが、やらなくても、皆さん、接種済証をもらいますよね。あれをそのまま使ってもいいかなとも考えておりますので、県独自のワクチンパスポートという形を取らずに、ただ事実上、ワクチン接種をされた方々が通常の経済活動がより自由にできるような仕組みの導入というのも、今後、早急に検討していきたいと思っています。

 いずれにしても、緊急事態宣言下ではちょっと難しいかなと思っていますが、緊急事態宣言が明けたら、そういうことをすぐやっていきたいなと思っています。

日経:もう1点ですが、いば旅あんしん割とかGo Toトラベルとか、その辺の観光の緩和についてはまだ時期尚早という感じですか。

知事:全て緊急事態宣言中は難しいと思っていますが、緊急事態宣言明けには是非検討したいと思っています。

日経:ありがとうございました。

朝日:その他、補正予算の関係で質問はございますでしょうか。ないようなので、ここから他の質問に移らせていただきます。

 まず、またコロナの話に戻ってしまうのですが、国でまん延防止等重点措置への移行がされなかった場合には、感染拡大市町村で市町村を絞って対応するということでしたが、一部報道だと、まん延防止等重点措置に移行するかどうかというのは、地元の首長の意見も聞いて判断するというところで、財源的なところも考えると、一部であっても時短要請をするのであれば、まん延防止等重点措置に適用してもらった方が茨城県にとっては良いという考え方もあるかと思うのですが、今後、国から意見を求められた場合というのはどうされますか。

知事:そこは実は結構難しい問題で、協力金の金額は、確かにまん延防止等重点措置に指定されると少し上がるのです。なのですが、問題は、まん延防止等重点措置を指定した時に、どれだけフレキシブルに解除なり指定を変えられるかということなのです。

 要するに、まん延防止等重点措置を指定された後に、状況が良くなって解除したいといった時に、その解除が非常に手間取って、だらだらと指定が続いてしまうというようなことが本当に起きないかどうか、その辺についてしっかりと見極めた上で、国とも協議していきたいなと思います。

 もしそういうおそれがあるのだったら、場合によっては、国の指定を受けずに、県独自の感染拡大市町村でやらせていただいた方が、感染状況が改善した場合には、素早く経済活動や社会活動を通常に戻せるので、そっちを選択する可能性もあるとは思っています。

朝日:もう1点、新型コロナの感染者数が減っている一方で、最近、高齢者施設だったりでの集団感染が県内でも確認されていて、いわゆるブレークスルー感染が疑われる事例も出てきていますが、それについての認識と、3回目の接種を国の方で検討していますが、知事もそこのお考えがあれば教えてください。

知事:鉾田市などでも起きていますが、施設などでいわゆるブレークスルー感染が起きているという認識はございます。したがいまして、2回目の接種を受けても100%ではない、感染はし得るということでございます。感染する可能性、重症化する可能性というのはかなり低くなるとはいっても、引き続き、感染防止対策は、マスクなど一定程度進めていく必要があるのかなと思っております。

 そういう意味では、高齢者の方々のブースター接種を始めるのはまだ早いようなのですが、当然、医療従事者、その次に高齢者の施設の方々などを中心に2回目の接種を受けてから6か月ぐらいたつ方が出てきますので、年内から年明けにかけてブースター接種というのは当然検討すべきだと思っています。

 例えば、アストラゼネカ製のワクチンなども国から供給していますが、あまり使われていない状況などもあるので、こういうものも例えばブースター接種に使ってみるとか、いわゆる混合接種なども含めて、是非国の方に検討していただきたいなと思っています。

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 布川事件について

朝日:分かりました。ありがとうございます。次に、話が変わるのですが、先日、いわゆる布川事件の損害賠償請求訴訟について、茨城県は国とともに上告を断念されました。最終的に上告をしない判断をされたのは知事かと思うのですが、その判断の理由を教えてください。

知事:判決内容などを考えた時に、当然、それを真摯に受け止めて、適正な捜査をするというべき内容であると思っていましたので、上告を今回は断念したというよりは、本来、我々は控訴もしたくなかったのですが、国の方でどうしても控訴するということであったので、控訴はいたしましたが、今回、こういう高裁の判決が出て、我々としては、是非上告をやめて、真摯に対応していきたいと、国ともそういう協議をさせていただきましたし、そういう意味で、今回の判決を真摯に受け止めて、しっかりと適正な対応をしていきたいと思っています。

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 自民党総裁選について

朝日:分かりました。幹事社から最後の質問なのですが、今、自民党総裁選が行われておりまして、何かご所感があればお願いしたいのと、あとは、群馬の山本知事のように特定の候補の支持を表明されている知事もおられるのですが、その点、大井川知事はいかがでしょうか。

知事:私は自民党員ではございませんし、部外者でございますので、自民党総裁選についてはコメントは差し控えたいと思います。

朝日:分かりました。各社さん、お願いします。

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 知事の退職手当について

東京:1期目の任期満了につきまして、退職手当について伺いたいと思います。条例では、満期まで務めると3,600万円ほど支給されるとあるのですが、一方で、再任の場合は、申し出がなければ支給されないともありまして、これについてどうされるのか、お考えをお願いします。

知事:今回は支給を申請しない予定です。

東京:それは、理由としましては、基本的に支給されないから、それにのっとってという考え方になりますでしょうか。

知事:支給を申請しないというふうに、別に2期目であっても、私は退職するわけではないので、2期目も続けて、引き続き、投票日の翌日から仕事をしていますので、退職金をもらうのは本当にやめる時かなと思っていますので。

東京:ありがとうございます。

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 新型コロナウイルスへの対応について(2)

毎日:コロナの自宅療養者に関してなのですが、この間、一部の報道で、自宅療養中の患者の4人に1人がハザードマップで水害のリスクが想定されるところに住んでいるという報道がありましたが、これが今月8日の時点なので、自宅療養者の数というのは少なくなっていると思うのですが、現状が分かればお願いしたいのですけれども。

知事:自宅療養者は、この前聞いたときは400名ぐらいだったけれども、その中でハザードマップに該当する地域に住んでいらっしゃる人がどれぐらいいるか、今、手元に把握しておりませんが、避難対策としては、全て県で持っている療養施設に避難していただくという対応方針を取っております。

 個人情報の扱いでちょっと苦労しているのですが、地元の市町村とも是非こういう情報を共有したいとは思っていまして、ただ、個人情報保護法の壁があって、県から市町村に直接その情報を提供できないものですから、各市町村の意向などを踏まえながら、ご本人に登録していただくような形で、これから台風シーズンにも入りますので、しっかりと避難対策、あとは、生活支援という問題もありますので、県あるいは保健所だけで対応するのではなく、地元の市町村とも連携しながら対応できるような形にしていきたいなと思っています。

毎日:これから台風シーズンが来るというお話もありましたが、大体どれぐらいまでに話を進めたいですとか、何かそういう見通しはありますでしょうか。

知事:今週中と思っていたのですが、どうなのですかね。各市町村と話をしているのでしょう。

事務局:市町村との協議を進めたいと思っています。

知事:いつ終わるのと聞かれているのだけれども。僕の希望は今週中なのですが、まだ難しいみたいです。

毎日:それは、災害も生活支援も全部含めて話し合い。

知事:それはどういうことを市町村としてやるつもりなのかということがあるものですから、それは、多分、市町村側がこういうことをやりたいという話をしてきて、つくば市なんかは独自にもう自分たちのホームページで「登録してください」と呼びかけたりしているようなので、それによるのかなと思っています。ただ、少なくとも災害対応についてはお力をかりなければいけないと思いますので、その点についてはしっかりと情報共有できる体制をつくりたいなとは思っています。

毎日:ありがとうございます。

共同:ちょっと気が早いかもしれませんが、第5波のコロナ対策の評価と反省といったものがあればと思ってなのですが、これまで感染の大波が来るたびに、それが収束に差しかかった時には、毎回、知事の方から、それぞれ良かった点、悪かった点とか、反省点を述べられてきたわけですが、今後、第6波があるかもしれないと言われる中で、今回の評価・反省点を踏まえて、どのように対応すべきかをお願いします。

知事:今回の最大の反省点としては、一つは、確保病床が足りなくなる現実的な危機に直面したということですので、その際に、我々のできることというのも結構限られている中で、最終的に大きな問題になってくるのは、医療従事者の方々をどう確保するかということにどうもなりそうですねということです。

 今回の反省を踏まえて、820までの体制は一応つくりましたが、さらにそれを超えてくる可能性を踏まえて、その先をどうするのだということは、これは最終的には医師会の先生方のご協力なしにはつくれないと私は思っていますので、さらに県の医師会の鈴木会長をはじめ皆様と協議をしながら、第6波のいざという時に備えられるような体制をつくりたいというのが1点目。

 2点目としては、あまりにも急激な感染拡大が進んだのと、私は選挙中でずっとオフィスにいられたわけではなかったということもあって、職員の過重労働があまりにも激しく進み過ぎたなということがあります。

 こういうことは、こういうパンデミックのような話だけではなくて、いわゆる地震とか水害とか、そういうことでも起き得るので、もうちょっとしっかりと、この人がいなければどうしようもないということをやめて、必ずどんな人でもバックアップで仕事ができるような体制をつくっておくという形にしないと、本当に過労死が出かねないくらいの過重労働が出てしまったので、そこについては大きな反省点であるかなと思っています。

共同:ありがとうございます。

朝日:他、いかがでしょうか。ないようですので、終わりにします。ありがとうございました。

知事:ありがとうございました。

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総務部知事公室報道・広聴課報道

〒310-8555 茨城県水戸市笠原町978番6

電話番号:029-301-2118

FAX番号:029-301-6330

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