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更新日:2021年3月5日

 

 日本製鉄(株)東日本製鉄所鹿島地区に係る知事記者会見における知事発言要旨210305

知事記者会見の動画は,こちらから視聴いただくことができます。 

いばキラ(外部サイトへリンク)

 

※配布資料(PDF:841KB)

 

(作成:報道・広聴課)
令和3年3月5日(金
曜日)
17時00分~17時21分 会見室

 知事からの発表内容

  それでは、私の方から発表事項がございますので、発表させていただきます。日本製鉄による高炉1基休止の報道を受けまして、茨城県としての対応を、今日、発表させていただければと思います。本日、日本製鉄さんの方から、鹿島製鉄所の高炉1基を2024年度末に休止するという旨の発表がございました。本県としては、大変受け入れがたい厳しい内容ではございますが、なかなか現実的ではないと思いますが、計画の見直しの可能性も含めて、日本製鉄には今後の対応を強くお願いしていきたいと思っております。

 内容についてですが、簡単にこちらのスライドにまとめてありますが、日本製鉄によりますと、国内需要の減少、それから、輸出の採算性の悪化、それから、東アジア、特に中国を中心として競争が激しくなってきていること、また、今後の鉄鋼需要の動向などを踏まえまして、国内製鉄事業の再構築を4つの柱からなる今後5年間の経営計画ということで、本日発表がございました。

 国内製鉄事業に関しましては、製鉄所の再構築を進め、商品と設備の取捨選択ということで、集中と選択を行って集中精査を図るということでございます。この結果、この計画の中で、生産・出荷コスト等を総合的に勘案して、鹿島製鉄所の厚板・大形ラインを休止して、これに伴い、鹿島の高炉2基のうち1基が2024年度末に休止するということがこの発表の中身でございます。この結果、鹿島製鉄所の全体生産量の約4割が削減されることになります。

 日本製鉄では、中国企業の過剰生産などの影響に遭って経営環境が非常に悪化していると。呉製鉄所の閉鎖や和歌山の高炉休止といった構造改革をこれまで進めてきたわけでございますが、昨年2月、そういう発表があってから、県としては、鹿島製鉄所の存続についても危機感を覚えまして、2月以降、高炉2基の継続について何度も日本製鉄さんに対して存続要望を行ってきたところでございます。

 存続に向けて、自治体としては、過去に類のない規模の支援策などもこちらの方から提案させていただいておりまして、事務レベルでの協議が13回、副知事によっても3回、私も昨年9月に副社長、2月末には直接橋本社長にも要望をさせていただいたところであります。

 これまで、茨城県にとって、日本製鉄さん、鹿島製鉄所は特別な存在でありました。経済特区による工業用水や水道料金の引き下げ、それから、緑地率の緩和をはじめ、特に、東日本大震災の後の復興特区制度などで大変手厚い支援をさせていただいておりまして、総額で言うと500億円規模になるのではないかなと我々は試算しております。

 また、今回も高炉2基の継続操業に係る大規模投資ということに関して、私どもの方で100億円規模の支援をする用意があるというふうにもご提案させていただいておりましたし、水素などの活用によった新しい生産方式などの研究開発に対しても、50億円規模ということで、他に類のないような形での支援策の提案もさせていただいております。

 これも私から橋本社長にも説明をさせていただいておりますし、今後の高炉2基の存続ということで私どもも最大限の努力をさせていただいたわけですが、残念ながら、今日の発表によりますと、日本製鉄さんの方では、全体の市場の状況、それから、日本製鉄自身の構造改革の必要性ということで、鹿島製鉄の高炉1基のラインを停止するという発表に至ったわけでございます。

 こういう発表を受けて、我々としては、すぐ今後の対応を迅速に進めていく必要があると感じております。関係機関等とも相互的に調整しながら、既に今月1日には設置しておりました合同対策本部を、記者会見終了後、直ちに開催させていただく予定でございます。当本部は、私が本部長となって、地元の市長、関東経済産業局長、茨城労働局長などの関係者で構成されております。今後の協議の内容としては、日本製鉄の発表に対しての当面の対応、それから、地域経済や雇用への影響についての情報収集、今後の日本製鉄への要請や国への要望などに関して協議する予定であります。協議の結果を踏まえて、今後、迅速かつ適切に今回の件について対応していきたいと思っています。

 私の方からは、以上です。

 

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総務部知事公室報道・広聴課報道

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