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更新日:2021年4月9日

 

 知事定例記者会見における発言要旨210409

この資料は,県政記者クラブとの定例記者会見での発言内容を要約したものです。

 

知事定例記者会見の動画は,こちらから視聴いただくことができます。 

いばキラ(外部サイトへリンク)

 

県独自の警戒期間終了後の対策について

※配布資料(PDF:393KB)

最優先で医師確保に取り組む医療機関・診療科第2次目標の進捗状況について

※配布資料(PDF:56KB)

今年度の県政の運営方針について

県立高校入学者選抜学力検査の採点ミスについて

福島第一原子力発電所の処理水問題について

東海第二発電所について

知事の給与について

2020年通年(1~12月)工場立地動向調査の結果について

福島第一原子力発電所の処理水問題について(2)

東京2020オリンピック・パラリンピックについて

県議会議員に関するテレビ報道について

鹿島港の洋上風力発電事業について

カーボンニュートラルについて

(作成:報道・広聴課)
令和3年4月9日(金
曜日)
10時32分~11時18分 会見室

 県独自の警戒期間終了後の対策について 

産経(幹事社):お願いします。幹事社の産経新聞です。今日は、知事の方から発表事項があるということで、まずは発表事項の方からお願いいたします。

知事:お願いいたします。本日は、明日、県独自のまん延防止警戒期間が終了するに伴いまして、今後の対策・対応などについて、まずはご説明をさせていただきたいと思います。

 本県独自のまん延防止警戒期間、年度変わりの時期の人の移動に伴う感染拡大を未然に抑止するために、県民の皆様にご協力いただきながら、移動や会食の機会などについての警戒を呼びかけたわけでございます。幸い、全国的に大変感染拡大が進んでいる中で、本県については、皆様のご協力のもと、感染状況を一定程度に抑制していることが可能になったというふうに評価しております。

 ただし、県内の変異株による感染が出てきているという事態も踏まえて、警戒期間が終了後、直ちに何もしないということではなく、新たに別な対策を打っていく必要があるなと考えています。今後の感染拡大に備えて、主には、検査体制の拡充に焦点を当てた対策の強化を考えていきたいと思っております。

 まず一つは、以前にも発表させていただきましたが、プール検査による重点検査を、県内の感染拡大地域を対象にした福祉施設を中心に重点的に行っていきたいと思います。まず、人口1万人当たりの新規陽性者が1.5人以上の5市町に所在する福祉施設従事者を対象に検査を実施していくわけでございます。具体的には、日立市、古河市、かすみがうら市、五霞町、大子町でございますが、日立市、古河市については、プール検査を待たずに、PCR検査などをどんどん実施していくという予定でございます。こちらは既に変異株が見つかっているということでありますので、急いで検査を進めていくということでございます。今後、水戸市や土浦市、つくば市などでも感染が拡大していく可能性もあると考えておりますので、検査能力をしっかりと拡充していくということを併せて行っていきたいと思います。

 また、飲食店において、「いばらきアマビエちゃん」による感染防止対策を皆さんに自主的な取組としてお願いしてきたわけでございますが、さらにその取組状況の徹底ということを今後お願いしていきたいと思います。これまで、「いばらきアマビエちゃん」に登録をしていただくということで、我々行政の側から特に徹底したチェックということはしていなかったわけでございますが、今後、県内飲食店の感染防止対策、実際に宣言していただいているような対策をとられているのか、特に、パーテーションなどの設置などによって飛沫の拡散を防ぐような措置がとられているのか、その辺を重点にしながら、今後、見回りを実施していきたいと思います。

 政府のまん延防止措置の対象になった地域では見回りを義務付けられているわけですが、我々としては、いち早く、県独自でこういう見回りを行いながら、飲食店の皆様の感染防止対策の徹底をしっかりとお願いしていきたいと思います。

 見回りの結果、感染対策が不十分だということになりますと、これは、いざというときの例えば営業時間短縮などをお願いする際に、協力金などの支給対象外とさせていただくようなことも、場合によっては発生する可能性があると考えておりますので、しっかりこの対策の徹底を重点的に、特に、繁華街の多い水戸市、日立市、土浦市、古河市、つくば市などを中心に見回りを実施していく予定でございます。

 特に、今回、我々としてお願いをしようと思っているのは、距離をあけられない場合には、しっかりとパーテーションを設けていただいて、飛沫が飛ぶことを防ぐという措置をとっていただくことが必要かなと考えております。アクリル板に限らず、パーテーションをつくることによって、飛沫の感染を、カウンター席であろうと、あるいはカウンターの向こう側のお店の従業員の方との仕切り、それから、テーブル席においても、前と横について距離がとれないのであれば、こういう仕切り、パーテーションをつくっていただくということが非常に重要になるのかなと思いますので、こちらについても、具体的な対策として、しっかりと飲食店の皆様に推奨していきたいと思っております。

 現在の病床稼働数の推移でございます。115床ということで、若干上がったり下がったりということを繰り返しておりますが、比較的落ち着いた動きになっているのかなと考えております。

 これは、人口1万人当たりの新規陽性者数、直近1週間なのでございますが、ご覧のとおり、関東圏では茨城県が最も低い数に抑えられております。大阪、沖縄を始め、大変急増している状況が変異株の流行などに伴って見てとれる中で、茨城県では、警戒期間においての県民の皆様のご協力などによって、今のところは非常に低く抑えることができているのかなと感じております。

 ただ、変異株の流行がもう茨城県でも増えてきておりますので、今後は全く予断を許さないと思いますので、警戒期間終了後も、事態が変われば、躊躇なく新たな対策を打っていきたいと思っております。

 県民の皆様に対するお願いでございますが、まん延防止等重点措置区域、今回、大阪、宮城、兵庫に加えて、沖縄と京都、東京が追加されるというニュースになっておりますが、これらも含めて移動の自粛をお願いしたいと思います。まん延防止等重点区域にまだ指定されていない地域であっても、10万人当たりの新規感染者数が1週間平均で15人を超えるようなところは、東京、沖縄、京都を除いても、奈良、愛媛、和歌山など増えてきておりますので、こういうところへの移動に対しても厳重な注意をお願いしたいと思っております。

 続いて、感染の経路は飛沫でございますので、感染防止には一番マスクが有効だと考えられます。「マスクなし」をなくしましょうと茨城県では以前より申し上げてきておりましたが、ぜひこれを徹底していただけるようにお願いしたいと思います。職場でも、家庭でも、学校でも、あるいは飲食の場でも、油断をするといけないということでございますので、マスクの着用を徹底していただければと思います。

 それから、会食時については、なるべく大人数を避けて、短時間でということをお願いしておりますし、お店を選ぶときは、「いばらきアマビエちゃん」に登録して、しっかりと感染対策をとっているお店を選んでいただきたいということでございます。また、飲食店を利用する際は、必ず皆様ご自身で「いばらきアマビエちゃん」の利用登録をしていただくということが非常に重要でございますので、よろしくお願いいたします。

 現在の感染ステージはStage2でございます。県内の感染状況は、大体30人を前後する数で1日当たりの新規陽性者数が出てきております。今のところは横ばいという表現が適当なのかなと思いますが、変異株の発生も見られているので、今後の推移はしっかりと厳重に注視していく必要があると考えております。

 まず、1点目は、以上でございます。

産経(幹事社):ありがとうございました。先ほどの発表事項に関する質問のみ、まず、幹事社から何点か質問させていただきます。まず、東京都でもまん延防止等の措置がでるようなお話もありますが、それはともかくとして、県内の状態が安定しているから県内ではこれを解除するという認識でよろしいのでしょうか。

知事:そうですね。年度末から年度始めにかけての人の移動が第1波のときの感染拡大の一つの契機になっていったと思いますので、それがある程度予想される中で、年度変わりの時期の人の移動をいかに抑えるかということで今回の警戒期間を設定させていただきましたので、予定通り10日をもって、現在が落ち着いている状況なので、警戒期間はそのまま予定どおり終了するということでございます。

産経(幹事社):では、知事の認識としては、今回の措置は予定どおりの結果が出たという認識でよろしいでしょうか。

知事:そうですね。幸いにして、ある程度落ち着いている状況を維持できたと考えております。

産経(幹事社):ありがとうございます。それから、ちょっと細かいところなのですが、見回りについてお伺いしたいことがあります。こちらは具体的にどのように見回りを行うのか。例えば県職員ですというふうに身分を明かしていくのか、覆面でいくのかという具体的な方法はもう決まっているのでしょうか。

知事:県職員から成るキャラバン隊が、県職員として、覆面ということではなくて、しっかりと各飲食店を訪問して、アドバイス等、あるいはお願い等をさせていただくという対応をとらせていただきます。

産経(幹事社):具体的な人数等は。

事務局:100人から120人ぐらいの人数の規模でまいりたいと思います。

産経(幹事社):わかりました。期間はいつごろか、もうすぐに始めるような形なのでしょうか。

事務局:研修とか説明会をした上で担当を決めて、週明けからやりたいと思っています。

産経(幹事社):わかりました。幹事社からは、ひとまず以上です。各社さん、発表事項に関する質問のみお願いします。

茨城:高齢者施設のプール検査についてなのですが、5市町で始めるということですが、今後、仮に急速に感染が拡大した場合などですが、プール検査を同時に実施できるキャパシティは、今、どのぐらいの人数の対応が可能かというのはわかりますか。

事務局:お答えします。現時点では、プール検査で1日1,000人分程度を想定していまして、これをさらに拡充するように検査機関等々と調整をしているところでございます。

茨城:あと、先ほど、今後の状況次第では新たな対策を打っていきたいというお話があったと思うのですが、変異株が広がりつつあって、ワクチンの接種が本格化してくると思うのですが、そういった中で、新たな対策というのは、今後、具体的に何か考えていることがあれば教えてください。

知事:まず、既定路線として以前にも皆様にご説明しましたとおり、このプール検査に加えて、もし県内の感染状況がStage3に近づく、あるいは超えるということであれば、市町村単位での対策、外出自粛、あるいは飲食店などの営業時間短縮という対応を検討することになると思います。

茨城:ありがとうございます。

共同:見回りのところなのですが、感染対策が不十分で改善がなされない店舗に対しては、協力金等の支給対象外となるわけですが、ここの手続きのところを教えていただきたいのですが、これは一発レッドカードというわけではない。

知事:もちろんそういうわけではございません。きちんと継続的にお願いをして、それでも理由なく協力をしていただけないようなところには、ちょっと協力金をという話は、支払うことについてはちょっと検討せざるを得ないということになるケースもあるかもしれないということです。

共同:前回の場合は、勧告とか、たしかそういう言葉を使われたと思うのですが、そういうものではない。

知事:協力金の支払いに勧告とありましたか。ないと思いますけど。

共同:わかりました。

産経(幹事社):他はよろしいですか。それでは、知事、もう1点の発表事項をお願いいたします。

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 最優先で医師確保に取り組む医療機関・診療科第2次目標の進捗状況について

知事:もう1点については、県が最優先で取り組んでおります医師確保でございます。今年度より、医師確保の目標として、また2年間の第2次目標を設定したところでございますが、必要医師数7.5人ということで、この2年間で7.5ポストを埋めるということになりました。

 今回、そのうち2.2名を確保できたということを発表させていただきたいと思います。具体的には、医師不足の一番厳しい鹿行地域にあります小山記念病院で産婦人科の常勤医2名の派遣が決定したこと、それから、県北の常陸大宮済生会病院で循環器内科の非常勤のお医者様1名が週1回程度の派遣ということで決定いたしました。これによって、7.5人の目標に対して2.2人、残りは5.3人ということになりました。

 ということで、スピード感を持って、2年と言わずに、なるべく早くこのポストを埋められるように今後とも努力をしていきたいと思います。以上です。

産経(幹事社):ありがとうございます。幹事社から1点だけ質問させていただきます。今回、2.2名ということですが、このペースでいくと、令和4年度中には何とか目標の数は確保できる見通しなのでしょうか。

知事:必ずしもそういうふうに断言できないところが難しいところでございまして、筑波大などとも地域医療についての協力の枠組みもできてはいるのですが、筑波大だけでは協力していただけないところもございますので、そういう場合には、県外の大学などとも連携しながら確保しなければならないというところで、特に整形外科などが非常に難しい状況になっていますので、この辺は1年でとはなかなかいかないかもしれません。目標としては2年ということで引き続き努力したいと思います。

産経(幹事社):わかりました。ありがとうございます。幹事社からは、以上です。各社さん、発表事項に関する質問のみ、よろしくお願いします。

毎日:これまでの医師確保の達成状況と、知事ご自身の評価と、課題があれば改めてお願いいたします。

知事:前回の2年間の第1次の目標に対しては、残り1.5人というところまで目標が達成できたので、そういう意味ではある程度成果は上がってきたのではないかなと思います。県が前面に立って確保するポスト、地域医療の中核病院であって、そこの診療科が機能することが県内の医療を守るためにも非常に重要だというところについては、病院任せにせず、県が自ら医師確保に乗り出すということについては一定の成果が出たのではないかと思います。

 ただ、本来、地元の唯一の医学部設置大学である筑波大学から全てご協力いただければ理想なのですが、必ずしもなかなか理解をいただけない部分もございますので、そういう場合は、県外の様々な大学の協力を得ざるを得なくて、そこについては様々な工夫をして、試行錯誤で、我々の医師確保のスキルも上がってきてはいるのですが、まだまだ改善の余地はあるのかなと思います。

 あともう一つは、全体としての県内の医師不足については、地域枠などを設置しながら、今後、時間がたつにつれ、卒業生が続々と県内で医療に従事しますので、ある程度医師不足の解消につながるとは期待しているのですが、まだまだこれからのお話というところもあるので、ここについてはまだ引き続き状況の推移を見守りながら、なるべく早く全体としての医師総数の確保についても目を向けていく必要があると考えております。

茨城:小山記念病院さんは、特に産婦人科医2人ということで、これによって得られる効果といいますか、これまで対応できなかった症例に対応できるようになるとか、これによるこの病院にとっての効果であるとか、もしくは地域にとってどんな効果が得られるのかとか、その辺をもう少し詳しく教えてください。

知事:先日、日立市の日立総合病院の周産期医療が12年ぶりに再開したとニュースにもなったと思いますが、地域の周産期医療、人口減少・少子化という中で、非常に重要な医療機能だと考えております。

 今、小山記念病院は、医師が県内で最も不足している鹿行地域の中核として、周産期の協力病院として位置付けられておりまして、ここが機能していないと、ここにいらっしゃる方は、周産期医療が必要な場合には土浦協同病院まで行かなければならないということで、この小山記念病院での周産期医療の機能を強化・維持することは、県の医療全体にとっても非常に重要な問題だと考えておりまして、今回、この2名をいち早く筑波大学の協力も得ながら確保できたということは、大変我々にとってはありがたいことだなと思っています。

茨城:ありがとうございました。

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 今年度の県政の運営方針について

産経(幹事社):他は質問よろしいでしょうか。ありがとうございました。では、その他の質問について、まず幹事社の方から何点か質問させていただきます。まず、今回、新年度初めての会見ということで、今年度の県政の運営方針というものを改めて教えていただけないでしょうか。

知事:今年度に入っても、最重点課題というのはコロナ対策ではないかと思っております。ワクチンの接種も始まってはおりますが、変異株の広がりが見られる中で、どう県内での感染をしっかり抑えていくことができるか、かつ、その間に経済活動をいかに維持することができるかということが今年度も最大の課題になるのかなと思っています。

 ただ、一方で、ワクチンの接種が今月から来月にかけて相当本格化してきますので、ワクチン接種がある程度広がっていく中で、コロナ対策の状況も大きく変わってくる可能性があるのではないかなと。いい意味でですね。その中でオリンピックなど様々なイベントも予定されていますし、県内の将来に向けた活性化に対する課題というのも並行してやる必要がある。時代は大きく変わってきておりまして、例えば、日本製鉄に代表されるようなかつての中心的な主要企業が非常に経営難に陥っているだとか、あるいは、それに関連するでしょうけれども、カーボンニュートラルという流れが世界でも大きく定着しつつあるとか、場合によっては、地方の人口減少が、年月が経つにつれてそのスピードが急速になってくるであろうとか、そういう色々な環境変化を踏まえながら、この茨城という地域がしっかりと発展していくための対策というのは、これはコロナ対策をしているからといって、何もしなくていいということにはならないと思っていますので、それを両方合わせた形でしっかりと対策を打っていくということが必要になってくると思っております。

産経(幹事社):ありがとうございます。一応、今年は知事選もありますが、そちらへの思いというのは、今は知事の方ではどうなっているのでしょうか。

知事:知事選挙については、現在、私の仕事というのは、コロナ対策をまず一生懸命やるということになるかと思いますので、今後、コロナ対策の成果をしっかりと出すように努力することが、今、私にとっての使命なのかなと思っております。

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 県立高校入学者選抜学力検査の採点ミスについて

産経(幹事社):ありがとうございます。それからもう1点、今春と昨春の県立学校の入試で大規模な採点ミスがありました。とても信じられない量だったのですが、こちらは、知事としてどう訴えかけていくのかということはありますでしょうか。

知事:今年度調査したところ、昨年度の分についてもおよそ500件程度のミスが発見されているわけでございまして、これは言い訳のきかない非常に大変な問題であると。県の教育政策に対する信頼を著しく損ねるような問題であると認識しております。

 改めて、県民の皆様には、この点についてはお詫びを申し上げたいと思いますが、今、第三者委員会も立ち上がりましたので、しっかりこの原因を究明して、対策を立てていくということが急務の課題ではないかなと思いますので、私もしっかりとその中に入って、有効な対策を、二度とこういうことが起きないような対策をしっかり打っていくように努力をしていきたいと思います。

産経(幹事社):ありがとうございます。幹事社からは以上です。各社さん、質問のある方はお願いいたします。

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 福島第一原子力発電所の処理水問題について

共同:いわゆる福島第一原発の汚染処理水の問題について、これまで知事は何度か姿勢を表明してきていますが、改めてこの問題に対する考え方をお伺いできますか。

知事:処理水問題、これまでも、処分方法の決定に当たっては、関係者の納得及び具体的な風評被害対策の提示ということが必要であり、関係者との十分な協議をお願いしていたところでございます。今回、総理が岸全漁連会長と会談されたということについては、その直後に梶山経産大臣からもお電話をいただいてご説明をいただきましたが、これから政府の方針が決まるということでございますので、我々としてはそれをしっかりと注視していきたいと思っております。

共同:梶山大臣から説明があったというのは、どういうことについてですか。

知事:総理と岸会長の会談があったということと、政府としての決意と、様々な対策を検討していく用意があるということを申し入れたということで、今後、また状況が変われば、また説明をしていきたいというふうにご連絡をいただきました。

茨城放送:今後については、こちらとしても注視されていくということですが。

知事:同じ件ですか。

茨城放送:はい同じ。よろしいですよね。これはどういった視点で注視ということになるのでしょうか。

知事:この問題については、最終的には、風評被害をどう防ぐかということに尽きる問題になってくると思いますので、その当事者との間で、しっかりと国が責任を持って風評被害対策を納得のいく形で提示していくことが求められているのかなと思いますので、その辺の努力については、地元の自治体としても、強い関心を持ってしっかりと注視をしていきたいと思っております。

茨城放送:海洋の中に流すという点についてはどういうふうに考えていますか。

知事:海洋放出にするかどうかというのはまだ決定しているわけではございませんので、今後、決定した場合にその理由、実際に決定したとしても、実際に海洋放出するまでにどれだけの対策を全漁連さんなどの理解を得ながら行うのか、そういうことを総合的に見ていく必要があるのかなと思っています。

茨城放送:ありがとうございます。

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 東海第二発電所について

茨城:稼働から40年を超える原発に関して、再稼働を巡って、立地県に最大25億円を交付するというような経産省の考えが示されたわけですが、本県は東海第二が該当するということで、知事の所感をお願いします。

知事:再稼働する、しないにかかわらず、立地県に国の方で配られるという話について、私として、別に問題意識というか、何かコメントする立場にはないと思っていますけれども。それは何か断らなければいけないのでしょうか。再稼働しないといっても、東海第二発電所は休止中とはいえ存在しているわけですし、使用済燃料も保管しておりますし、そういう意味で、様々な意味も含めて交付金が配られるのかなと理解しているのですけれども。

茨城:使い道等は何か考えていらっしゃいますでしょうか。

知事:それについては、これは県に配られるのでしたか。地元市町村なのではないの。

事務局:一部、市町村にも行く部分がございますが、県に来るものと市町村に行くものとございます。

知事:使い道についてはまた今後ですか。

事務局:まだ具体的に私どもの方に伺っておりません。

茨城:ありがとうございます。

毎日:先日来、東海第二原発の広域避難計画の面積調査のことを報道しているのですが、4月3日の記事で問題にしたのは2018年10月の調査なんですよね。これは、直前の県議会で、取手市は過大算定ではないかという指摘が上がって、知事も確認すると明言された、これがきっかけだと思うんですよ。

 この調査で、8市町、1万8,000人分の不足が判明して、さらにこの調査でも7市町が非居住スペースを除外していなくて過大算定をしていたということが今回の記事の趣旨なのですが、2回の調査で、30キロ圏外の30市町村のうち15市町村が収容人数を過大算定していたということになるのですよね。かなり深刻な事態ではないかという気がするのですが。

 さらに、2018年調査だと、つくば、古河、境の3市町は、県が一旦回答を受けて、県が補正する過程で総面積に変わっているんですよ。総面積に変わっているというのは、補正する段階で非居住スペースを含む総面積にしたので過大算定になった。補正の過程で過大算定になった。

さらに、県立高校も、県教委から非居住スペースを除いた面積データを県が受け取っていながら共有化はほとんどしていなかった。その結果、また過大算定になった。

 この調査と県の対応というのは妥当なものだったのかどうかというのを、報道を踏まえた上で、まずはご認識をいただければと思います。

知事:補正云々の話はちょっと私は認識がないので、私の認識の範囲で申し上げますと、避難する市町村と避難先の市町村との間で基本的に居住面積の範囲で避難所の面積を算定するという話で対応をお願いしていたわけでございます。

 それが実は居住面積以外も含まれていたというご指摘を県議会でも受け、そういうことではないのでということで、居住面積というのはこういうものが該当します、総面積ではなくてここですということで指示をして、また当事者にお願いをしてやってみたところ、算定し直しましたという中で、実は、また後になってその半分ぐらいが実は総面積でやっていたということがわかりました。我々県も間に入っていたとはいえ、十分な対応ではなかったのかなというふうに私も感じます。

 全ての避難所になる県立高校については居住面積であることを確保していますし、問題としては、県立高校以外の避難所についても、今後、図面をもとに、本当にこんな間違いがなかったかどうかということについて、県がしっかりと各市町村からヒアリングをするということによって、問題の解消を図っていきたいと思っています。

毎日:今回、ヒアリングをした上で、さらにミスをしているという形になっているのですよね。

知事:いやいや、それは違います。ヒアリングしていません。ヒアリングというのは、図面に基づいてヒアリングをしているわけではなくて、居住面積で算定しましたねという確認をその時にしたということなので、避難を受け入れる側としては、自分の市民を受け入れるということではないので、どうしてもチェックが甘くなってしまうのかなという感じもしますので、県が図面を各避難所について見ながら、どこを算定するのかということを確認しながら、しっかりと全ての避難所について、総面積とか、要するに、避難する避難先としてふさわしくないようなところまで算定していないかどうかを再確認する予定で、今、指示をしております。

毎日:では、そうすると、全県的に調査をもう一回やり直すということになりますか。

知事:いやいや、公立高校についてはもう十分調査は終わっていますので、それ以外について、もう一回、再確認をするということです。一応、各市町村との関係では、十分な面積を確保できたことにはなっているのですが、また、そうは聞いていても、実際に本当にそうなのかということを、図面をもって確認するという意味です。

毎日:その再確認というのは、では、県内の全市町村、避難先市町村に対して、図面に基づいてもう一回調査ということですかね、これは。

知事:各市町村の担当者を呼んで、図面を一緒に見ながら、どういうふうに避難所を設置しているかということをヒアリングするということです。

毎日:今回、2013年と2018年に2回の調査を行っているのですが、取材する過程で、この調査の資料がほとんど公表されていないことがよくわかったのです。この調査の資料が公表されていないことによって、こういった杜撰なことが起きている原因になっているのではないかと思うのですが、公明正大に透明性を持って調査をする考えというのはございませんでしょうか。

知事:避難所の、どういう図面かとか、どういうところを避難所にしているかとかということについての公表については、今後、検討する余地はあると思っております。よかったですか、毎日新聞さん。特集を組んだ価値がありましたね。他には。

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 知事の給与について

読売:知事の給与について伺います。新型コロナの感染拡大に苦しむ県民に寄り添うということで、昨年7月から今年3月まで月額の給与を2割削減されていたと思いますが、4月以降、継続されなかった理由をお聞かせ願えればと思います。

知事:もともと昨年度いっぱいでということで声明していましたので、今年度については通常の状況に戻しただけでございます。

読売:それは感染を抑え込んでいる状況だという理解のもとで終えたということでしょうか。

知事:感染が終わっているわけではございませんが、一定の姿勢は示せたのではないかなと考えております。

読売:わかりました。ありがとうございます。

産経(幹事社):今の給与の件で、今年はそういうふうにカットしようとかという考えは、今のところは。今年度は給与をカットして寄り添うとかという考えは、今のところは。

知事:今のところございません。

産経(幹事社):わかりました。

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 2020年通年(1~12月)工場立地動向調査の結果について

茨城:先日発表された工場立地動向調査についてなのですが、茨城県が5年ぶりに全国1位になりました。この受け止めと、1位に久々になったということの押し上げた要因というものについてどう考えているか、教えてください。

知事:我々が自分で言うのも何ですが、非常に大きな成果というか、すばらしい結果を残せたのかなと思います。これは、関係者の皆様、特に県庁の担当部署に非常に頑張っていただいたおかげだと思いますし、県南・県西を中心に非常に需要があるということの証左でもあると考えております。工場立地件数も県外企業立地件数も全国1位ということですし、工場立地面積は全国2位なのですが、1位の北海道が風力発電などで面積を稼いでいることを考えると、実質的にはこれも全国1位と言っていいのではないかなと考えております。そういう意味では、私が就任以来、この企業誘致については非常に高い評価をいただけるような結果を出し続けてきているのではないかなと感じております。

茨城:今後なのですが、今年度、工業団地の増設の話とかもありますが、さらに特に力を入れていきたい企業誘致についての取り組みというのは、何か考えていることはありますでしょうか。

知事:まさに、今、喫緊の課題は、コロナ禍の影響で、企業の進出意欲にどれだけ影響があるかと懸念したわけですが、実は、あまり衰えていなくて、特に圏央道周辺に対する企業進出意欲というのは非常に強いものが今でもありますので、この需要に応えられるかどうかということが今の最大の課題なのかなと思っています。そういう意味では、早急に工業用地が枯渇することが見込まれますので、県が自ら乗り出して、今回、工業用地をつくばみらい市に造成するということを決定しましたが、そういう対策を、今後、市町村とも協力しながら、しっかりと打っていくことが重要なのかなと思っております。

茨城:ありがとうございます。

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 福島第一原子力発電所の処理水問題について(2)

東京:処理水の話に戻るのですが、知事は、去年、県の沿海地区漁連の皆さんが来た時に、海洋放出以外の方法も含めて、白紙でもう一回ちゃんと検討してほしいという趣旨のことをおっしゃったと思います。現在、まだ海洋放出を決めたわけではないというのはそのとおりだと思うのですが、実質的には、海洋放出を前提に、風評被害対策とかをどうするかという局面に入っていると思います。

 海洋放出を前提とした局面になっているのですが、ここに至るまでの間、それ以外の方法というのはきちんと本当に検討されたというふうに認識されていますでしょうか。

知事:私の方は、直接、経済産業省の松永審議官(現:内閣府福島原子力事故処理調整総括官)からも詳しく状況などをご説明いただきまして、相当広範囲に選択肢を検討した上で、様々な評価の過程で海洋放出、それから、蒸発させる方法、その2つということが専門家の間でも選択肢として残っていったという状況は詳細にご説明いただきましたので、私の方では理解しております。

東京:わかりました。ありがとうございます。

産経(幹事社):他はよろしいでしょうか。

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 東京2020オリンピック・パラリンピックについて

毎日:大阪の方でオリンピックの聖火リレーが中止と知事が判断されましたが、茨城県内ではどのようにするか、何かお考えがありましたら。

知事:茨城県内は、今の状況が続けば、当然、予定どおり公道を使って聖火リレーを行う予定でございますし、聖火リレーについて判断をせざるを得なくなるという状況というのは、おそらく県民の皆様に外出規制、外出自粛ということをお願いするタイミングだと考えていますので、そういうタイミングが来ない限りは、予定を変更する意図は今のところございません。

毎日:わかりました。ありがとうございます。

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 県議会議員に関するテレビ報道について

茨城放送:先月開かれた県議会での議員さんの居眠り、読書というのが先月末にテレビ報道されました。それについてはどういうふうにお考えを持っていらっしゃるか、お答えいただければと思います。

知事:ちょっと私からコメントするのは差し控えたいと思いますけれども。県議会の審議に多大な影響があればあれですけれども、少なくとも、私の実感として、県議会の議事、あるいは審議に大きな支障が生じたという認識はございませんが、当事者ではございませんので、これは議会運営の話なので、私からコメントすることは差し控えたいと思います。

茨城放送:ありがとうございました。

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 鹿島港の洋上風力発電事業について

日経:先日、鹿島港の洋上風力発電事業について、事業計画の変更を県が認定されたと思うのですが、これについて一言コメントをいただけますでしょうか。

知事:鹿島の洋上風力については、さまざま、紆余曲折があった中で、今回、事業主体の中に東京ガスさんが入っていただいて、しっかりと事業計画を立て直した上での申請ということで、認定させていただきました。

 今後、カーボンニュートラルということが大きなテーマになる中で、風力発電というのはその一つの中心的な柱になり得ると思いますので、鹿島灘での風力発電の成功ということは、あの地域にとっても、県全体にとっても非常に重要なことなので、今後の事業の進捗、成功ということを是非我々としても願っていきたいと思っています。

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 カーボンニュートラルについて

東京:今日はカーボンニュートラルの話が何回か出ました。カーボンニュートラルを2050年までにという菅内閣の目標がありますが、そのために原子力発電を含めるかどうかというのは政府与党内でも意見が割れていると思います。知事は、カーボンニュートラルを進めるには、原子力は欠かせないとお考えでしょうか。

知事:私がコメントする立場にあるかどうかはよくわかりませんが、カーボンニュートラルということだけを言えば、原子力は確かにカーボンを出さないので、それを入れるべきか、入れざるべきかというのは、カーボンニュートラルを達成するという政策とは別な視点の話なので、カーボンニュートラルを実現するという視点の観点から言えば、原子力というのも当然含めるべきなのではないかなと思います。

 それを排除すべきだという議論は、またこれはカーボンニュートラルとは全然別な視点からなのだと思いますので、そこはまたちょっと違った視点で議論をしなければいけないのかなと思います。

東京:ありがとうございます。

産経(幹事社):他はよろしいでしょうか。では、ないようなので、これで会見を終わりにします。ありがとうございました。

知事:どうもありがとうございました。

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〒310-8555 茨城県水戸市笠原町978番6

電話番号:029-301-2118

FAX番号:029-301-6330

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