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更新日:2020年6月22日

ムラサキシメジの林地栽培における伏せ込み方法

平成23年12月

きのこ特産部

 ムラサキシメジの栽培では,伏せ込み地によって収量に大きな差を生じることがしばしば問題となります。その主な原因としては,1.菌床伏せ込み地の排水不良による菌床の腐敗,2.直射光による菌床の乾燥,等が考えられます。このため,安定した収量が期待できる伏せ込み方法の開発を検討しました。
 種菌は,林業技術センター保有菌株のムラシ5を用いました。2キログラム培養菌床各4個を密着させて1ブロックとし,ケヤキ,アカマツ等の明るい混交林(緩傾斜地,排水不良)へ,地面を3センチメートル程度の浅掘りにしてバーク堆肥を敷き,菌床を並べてバーク堆肥15キログラムと広葉樹落ち葉で被覆する方法(土盛り法:A-1,A-2,A-3),および菌床を並べて広葉樹落ち葉で被覆する方法(落ち葉マウンド法:B-1,B-2,B-3)に分けて,それぞれ3区画ずつ,2008年12月12日に伏せ込み,2年間の収量を調査しました。
 その結果,きのこの発生は,2009年には11月上旬~12月中旬に,2010年には11月中旬~12月中旬にそれぞれ認められました(表-1,図-1)。
 バーク堆肥を用いた土盛り法は,落ち葉マウンド法に比べ,収量が高く,2年目の収穫もより安定して見込めることから,伏せ込み方法として有効であることが示唆されました。
 なお,土盛り法の手順等を紹介すると,図-2,図-3のとおりです。

2年間の収穫期間と菌床1kg当たり平均収量

2009年11月の発生状況

図-1 2009年11月の発生状況

土盛り方式による菌床伏せ込みの模式図
バーク堆肥による土盛り方式の伏せ込み手順

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