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更新日:2020年6月24日
平成24年2月
森林環境部
茨城県には、180キロメートルに及ぶ長い海岸線があります。飛砂や潮風から沿岸住民の生活を守るために、昭和初期から海岸線に沿ってクロマツが植栽され、現在では約1,000haの海岸林が整備されています。
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マツ材線虫病によるクロマツ海岸林の被害 |
しかし、マツ材線虫病(いわゆる松くい虫)による海岸林の被害が県内各地で顕在化しています。被害林では飛砂や潮風を防ぐ機能が低下し、住民の生活が脅かされています。
このため、林業技術センターでは、海岸林の維持と機能の強化を図るため、各種の広葉樹を、林内へ植栽しました。その結果、スダジイやネズミモチなどの広葉樹が、クロマツの樹下で健全に育つことを確認しました。
クロマツ海岸林内に植栽した広葉樹苗木 広葉樹苗木の生育状況(8年後) |
このことにより、クロマツだけの海岸林内にスダジイなどの広葉樹を植栽することで、多様な樹種で構成される海岸林づくりが可能であることが明らかになりました。
今後、海岸林の造成・管理の現場へこの成果を普及し、マツ材線虫病の被害を受けても飛砂や潮風を防ぐ機能が低下しない海岸林づくりに役立てていきます。
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