日本第2位の面積を有する霞ヶ浦(注1)は、茨城県南東部に位置し、茨城県全体の約1/3の流域面積を占める湖です。湖の周りには田園地帯が広がり、西方には筑波山がそびえるなど、茨城県を代表する美しい景観を形づくり、霞ヶ浦の流域は豊かな水と温暖な気候に恵まれ、農業、漁業が盛んにおこなわれています。
霞ヶ浦の諸元 | 備 考 | 出展 | |
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流域面積 | 2,157km² | 茨城県全域の約35% | ※2 |
湖面積 | 218km² | 西浦168km²,北浦35km²,常陸利根川15km² | ※1 |
堤防延長 | 252.4km | 霞ヶ浦(西浦)121.4km,北浦63.9km,常陸利根川67.1km | |
水面標高T.P | 0.26m | Y.P.1.1m時 | |
平均水深 | 4m | ※2 | |
最大水深 | 7m | ※2 | |
年間流域平均降雨量 | 1,282mm | 昭和12年から平成11年の平均 | |
年間流下量(日川) | 約13億m³ | ||
貯留量 | 約8.5億m³ | Y.P +1.0m時 | ※2 |
平均滞留日数 | 約200日 | ※1 | |
環境基準累計 | 湖沼A,湖沼V | ||
水質(COD) | 7.3mg/L | 環境基準点8地点の平均(平成30年度) | |
流域人口 | 937千人 | 令和2年度末 | ※1 |
湖沼の成因 | 海跡湖 | ※3 | |
湖沼型 | 富栄養湖,淡水 | ||
T.P.:Tokyo Peilの略。東京湾の平均水位を基準点として,標高や水位を表す際の略記号。 |
※1 出典:茨城県「第8期霞ヶ浦水質保全計画」
※2 出展:国土交通省関東地方整備局霞ヶ浦河川事務所(2009)霞ヶ浦ー事業のあらまし
※3 出展:茨城県環境対策課霞ヶ浦関係資料「第1章 霞ヶ浦の概要」
霞ヶ浦は、今から約6000年前の海水面上昇により現在のおおまかな輪郭がつくられました。その後、江戸時代の利根川の東遷事業、大正時代の干拓事業を経て、近年の常陸川水門の設置や堤防の築造などにより、現在の霞ヶ浦が形づくられました。
霞ヶ浦の水質は、昭和30年代ごろは比較的きれいな水でしたが、昭和40年代後半から流域における人口増や生活様式の多様化、産業活動の進展などに伴い水質の汚濁が進行しました。
霞ヶ浦では水質保全計画を策定し、下水道の整備や高度処理型浄化槽の設置推進など様々な水質浄化への取り組みを行っています。
しかし、霞ヶ浦の水質が最悪だった昭和50年代前半よりは改善されていますが、近年は目標が達成されないまま水質の値はほぼ横ばいで推移しています。
詳細な水質の状況等については以下のページをご覧ください。