今回の成果発表会では、気象庁気象研究所の津口主任研究官から「集中豪雨のしくみ−「平成27年9月関東・東北豪雨」を例として−」と題した講演をするとともに、当センターで実施している事業の中から、霞ヶ浦のアオコや水質、大気汚染物質、環境学習に関する調査研究について発表しました。
気象庁気象研究所 主任研究官 津口裕茂 氏
【講演概要】
集中豪雨の発生メカニズムや集中豪雨とゲリラ豪雨の違いなどの気象の基本的な説明や、平成27年9月に鬼怒川の堤防が決壊した関東・東北豪雨についてコンピューターシミュレションによる発生メカニズムの解説など、分かりやすく講演していただきました。
霞ヶ浦(西浦)の西側に広がる土浦入と呼ばれる湾を対象に,アオコの発生と風による吹き寄せ効果の関係についてコンピューターシミュレーションを用いて調べた結果を報告しました。
霞ヶ浦の湖底には局所的に深くなった窪地があり,水質への影響が考えられます。本発表では,外浪逆浦にある窪地で調査を行い,窪地内での水質の変動要因と周辺水域に与える影響評価を報告しました。
茨城県では、調査対象とする有害大気汚染物質のうち、ベンゼン等において、他の地点と比較して高濃度で推移する地点が存在しました。本発表では、これらの濃度推移と周辺環境及び気象条件との関連性について報告しました。
平成29年度には,霞ヶ浦湖上体験スクールに9500人以上の方に参加していただきました。霞ケ浦環境科学センターにおいて環境学習を行った児童生徒を対象とした意識調査を実施し,責任意識や価値意識などの学習効果について報告しました。
茨城県霞ケ浦環境科学センター 湖沼環境研究室
〒300-0023 茨城県土浦市沖宿町1853番地
TEL:029-828-0963(直通)
FAX:029-828-0968
※月曜日(祝日の場合は翌日)は休館日となっております。