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更新日:2018年1月28日

県広報紙「ひばり」2月号「コミュニティいばらき」

自分たちの米は自分たちで守る
~地域ぐるみのイノシシ被害防止対策~

野生鳥獣による農作物被害が全国で頻発しており、本県における平成27年度の被害額は約5億6千万円にも上ります。
そのうち、イノシシによる被害額は約9千万円であり、かつては生息地域ではなかった平地でもイノシシの目撃情報が寄せられるなど、その被害地域は拡大しています。
今回は、地域ぐるみで行うイノシシの被害防止対策活動を支援する、獣害対策サポーターの吉澤俊さんにお話を伺いました。

※県では、イノシシの被害防止対策を支援する人材を育成するため「茨城猪塾」を開講(平成24〜27年度)し、108人の「獣害対策サポーター」を養成しています。

柵を超えて田んぼ側に侵入するイノシシ

なぜイノシシによる被害が増えているの?

人口減少や高齢化などにより、耕作放棄地など、イノシシがえさ場や隠れ場所とする生息適地が拡大し、農地に近づきやすい環境になってきているからです。
また、狩猟者の減少やイノシシの繁殖力が強いことも要因に挙げられます。

本県のイノシシによる農作物被害金額の年度別推移

 

被害を防止するポイントは?

一つ目は、農地に不要な作物を放置せず、隠れ場所となるやぶを刈り払い、イノシシを「近づけない」ことです。
二つ目は、電気柵などの侵入防止柵を設置し、適切に管理することで、イノシシを「侵入させない」ことです。

それでも被害が発生する場合は、狩猟期間内の狩猟のほか、有害鳥獣捕獲許可を受け、わなや銃による「捕獲」を行います。

 


獣害対策サポーターの吉澤さん。
桜川市の農林課職員でもあります。

 

被害防止対策で大切なことは?

対策を人任せにせず、一人一人が意識を持ち、地域ぐるみで対策を行うことが大切です。

に稲作を営む農家が多い桜川市本木地区の例をご紹介します。この地区では、平成23年頃からイノシシによる被害が増えてきました。乳熟期(つぶすとミルク状の液体が出てくる時期)の米の食害や、体に付いた寄生虫を落とすため、横になって泥遊びをする「ぬたうち」による被害です。この「ぬたうち」をされてしまうと、稲が倒れてしまう上に、米に臭いが付き、売り物になりません。本木地区では、有志が「本木鳥獣害対策協議会」を立ち上げ、被害状況を分析し、イノシシについての正しい知識を身に付け、対策を話し合いました。
その結果、山側に約2キロメートルの侵入防止柵を、さらに隣接する地区には捕獲用の「囲いわな」を設置しました。メンバーが毎日交代で柵を見回り、壊された場合は修理を行ってきました。そのおかげで、平成28
年度の本木地区のイノシシによる被害額は前年の約半分に減ったのです。

 

右上:山側に約2キロメートル続く柵右下:イノシシの通り道に設置された「囲いわな」
左:桜川市本木地区の有志の皆さん

 

取材を終えて

地域ぐるみでイノシシによる被害防止対策に取り組む桜川市本木地区。毎日の見回りや侵入防止柵のこまめな修理など、徹底的な対策が、被害防止に効果を上げたポイントだと思いました。
では、こうした地域で取り組む野生鳥獣被害防止対策の助成制度を設けるとともに、「茨城県イノシシ管理計画」を策定し、イノシシが増えすぎないよう、年間の捕獲数の目標を定め、個体数の管理に取り組んでいます。
イノシシは、時には田畑を荒らし、私たちを困らせることがある一方で、豊かな自然環境を支える構成員でもあります。「人と野生鳥獣、自然環境の調和のとれた社会」を実現するためには、地域の皆さんはもちろん、行政機関や猟友会、農業団体などの関係者がより一層協力して、対策に取り組んでいくことが重要であると強く感じました。

いばらき女性特派員篠原友美

 

この記事に関するお問い合わせ

野生鳥獣による農作物の被害防止に関すること

各市町村農林部局担当課
または県農村環境課029(301)4264

被害防止対策の支援策(助成制度など)について

市町村協議会などが実施する、侵入防止柵の設置(3戸以上)や箱わななどの導入、緩衝帯の設置、有害鳥獣捕獲など、被害防止対策に関する国の助成制度があります。
また、県では、国の交付金の対象外となっている侵入防止柵の設置(3戸未満)やイノシシ捕獲経費に対する助成制度を創設し、被害防止対策の強化を図っています。

狩猟免許に関すること

最寄りの県民センター環境・保安課
または県環境政策課029(301)2946

狩猟免許について

狩猟をするために必要な狩猟免許は、県が実施する試験に合格することで取得できます。
平成30年度の試験日程や申請手続きなどの詳細は、4月下旬ごろに県環境政策課のホームページに掲載します。

免許の種類▶第一種銃猟、第二種銃猟、網猟、わな猟
受験資格▶県内在住で20歳以上の方(網猟、わな猟は18歳以上)


狩りガールの瀬川礼江さん(左)、森田篤子さん(右)(城里町)

 

 

いばらきエコスタイル
できるエコからはじめよう

地球温暖化対策を進めるためには、私たち一人一人が環境に配慮して、日々のライフスタイルを少しずつ変えていくことが大切です。特に、冬の間は給湯や暖房に使われるエネルギーが多くなる傾向にあります。家庭や職場などの身近なところから、地球にもお財布にも優しい省エネを進めましょう。

家庭での省エネのコツ

冬の暖房時の室温は20℃を目安に

エアコンの場合
エアコンのイラスト

年間で電気53.08kWhの省エネ
CO2削減量31.2キログラム

※外気温度が6℃の時、エアコン(2.2kW)の設定温度を21℃から20℃にした場合(使用時間:9時間/日)

年間約1,430円の節約

石油ファンヒーターの場合
石油ファンヒーターのイラスト

年間で灯油10.22Lの省エネ
CO2削減量25.4キログラム

※外気温度が6℃の時、設定温度を21℃から20℃にした場合(使用時間:9時間/日)

年間約650円の節約

シャワーを不必要に流したままにしない

シャワーのイラスト

年間でガス12.78立方メートルの省エネ

水道4.38立方メートルの省エネ
CO2削減量29.0キログラム

※45℃のお湯を流す時間を1分間短縮した場合(1回/日)

年間約3,300円の節約

間隔をあけずに入浴

年間でガス38.20立方メートルの省エネ
CO2削減量87.0キログラム

※2時間放置して4.5℃低下した湯(200L)の追い炊きをやめた場合(1回/日)

年間約6,880円の節約

 

出典:経済産業省資源エネルギー庁「家庭の省エネ徹底ガイド春夏秋冬2017」

家庭における用途別エネルギー消費割合

給油:28.9%
暖房:22.4%
冷房:2.2%
厨房:9.3%
家電・照明:37.3%

出展:経済産業省資源エネルギー庁「エネルギー白書2017」

 

「いばらきエコスタイル」ロゴマークを制作しました!

いばらきエコスタイルロゴ

このマークは、「ひばり」1月号で紹介した「いばらきクリエイターズハウス」入居者の「MOSOFU.」メンバーである本木俊太郎さんが制作したものです。

 

その他の省エネ方法は「いばらきエコチャレンジ」をご覧ください。

いばらきエコチャレンジ(外部サイトへリンク)

 

この記事に関するお問い合わせ

県環境政策課029(301)2939

 

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このページに関するお問い合わせ

営業戦略部営業企画課戦略・広報

〒310-8555 茨城県水戸市笠原町978番6

電話番号:029-301-2128

FAX番号:029-301-3668

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