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更新日:2015年4月1日
ここ10年間の総合指数は前年比の動きで見ると,平成13年から平成17年までは長期的な下落傾向にあった。平成17年を底に上昇基調に転じ,平成19年秋頃から石油製品や食料品などの価格上昇が続き,平成20年は11年ぶりとなる前年比1.5%上昇となった。平成21年には前年の急上昇を収斂する形で下落し,平成22年は2年連続で下落した。各年別の詳細は次のとおりである。
図1:消費者物価指数の年別推移
表1:消費者物価指数及び前年比
総合指数の前年比が0.5%下落となった内訳を寄与度でみると,「教育(授業料等)」,「教養娯楽(教養娯楽用耐久財)」,「家具・家事用品(家庭用耐久財)」などの下落が要因となっている。
表2:県平均10大費目指数
財・サービス分類指数の動きを前年比でみると,財及びサービスは2年連続でマイナスとなった。
財は0.4%の下落となった。これは,食料工業製品や他の工業製品などが値下がりしたことによるものである。
サービスは0.7%の下落となった。これは,運輸・通信関連サービスや教育関連サービスなどが値下がりしたことによるものである。
図2:財・サービス分類の前年比の推移
平成22年の総合指数を月別の動きでみると,1月から9月までの前年同月比は,授業料等及び教養娯楽用耐久財などの値下がりにより下落が続いた。10月からは,たばこ税引き上げによるたばこ料金の値上がり及び猛暑に伴う生鮮野菜の値上がりによって,平成21年1月以来1年9か月ぶりに上昇に転じた。
図3:消費者物価指数の月別推移
表3:消費者物価指数,前月比及び前年同月比
上昇率(%) | 主な要因※( )内は変動幅の大きい品目を記載。 |
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前月比-0.1 (2か月ぶりにマイナス) |
教養娯楽サービス(外国パック旅行),衣料(男子上着),シャツ・セーター・下着類(婦人セーター(長袖))などが値下がりしたことによるもの。 |
前年同月比-1.4 (12か月連続でマイナス) |
電気代,教養娯楽用耐久財(ノート型パソコン),家庭用耐久財(電気カーペット)などが値下がりしたことによるもの。 |
上昇率(%) | 主な要因※( )内は変動幅の大きい品目を記載。 |
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前月比-0.1 (2か月連続でマイナス) |
履物類(婦人靴),設備修繕・維持(温水洗浄便座),教養娯楽用耐久財(DVDレコーダー)などが値下がりしたことによるもの。 |
前年同月比-1.1 (13か月連続でマイナス) |
電気,教養娯楽用耐久財(ノート型パソコン),生鮮魚介(さば)などが値下がりしたことによるもの。 |
上昇率(%) | 主な要因※( )内は変動幅の大きい品目を記載。 |
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前月比0.1 (3か月ぶりにプラス) |
教養娯楽サービス(外国パック旅行),衣料(女児スカート(夏物)),交通(航空運賃)などが値上がりしたことによるもの。 |
前年同月比-1.1 (14か月連続でマイナス) |
電気,教養娯楽用耐久財(薄型テレビ),シャツ・セーター・下着類(男子パジャマ)などが値下がりしたことによるもの。 |
上昇率(%) | 主な要因※( )内は変動幅の大きい品目を記載。 |
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前月比0.1 (2か月連続でプラス) |
生鮮野菜(はくさい),シャツ・セーター・下着類(婦人Tシャツ(半袖))衣料(背広服(夏物))などが値上がりしたことによるもの。 |
前年同月比-1.0 (15か月連続でマイナス) |
授業料等(公立高校授業料),電気代,教養娯楽用耐久財(薄型テレビ)などが値下がりしたことによるもの。 |
上昇率(%) | 主な要因※( )内は変動幅の大きい品目を記載。 |
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前月比0.2 (3か月連続でプラス) |
生鮮果物(グレープフルーツ),家賃(民営家賃(木造中住宅)),自動車等関係費(ガソリン)などが値上がりしたことによるもの。 |
前年同月比-1.0 (16か月連続でマイナス) |
授業料等(公立高校授業料),肉類(牛肉(輸入品)),教養娯楽サービス(ゴルフプレー料金)などが値下がりしたことによるもの。 |
上昇率(%) | 主な要因※( )内は変動幅の大きい品目を記載。 |
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前月比-0.1 (4か月ぶりにマイナス) |
生鮮野菜(レタス),自動車等関係費(ガソリン),シャツ・セーター・下着類(ブラウス(半袖))などが値下がりしたことによるもの。 |
前年同月比-0.5 (17か月連続でマイナス) |
授業料等(公立高校授業料),肉類(牛肉(輸入品)),教養娯楽用耐久財(カメラ)などが値下がりしたことによるもの。 |
上昇率(%) | 主な要因※( )内は変動幅の大きい品目を記載。 |
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前月比-0.2 (2か月連続でマイナス) |
衣料(ワンピース(春夏物)),自動車等関係費(自動車ワックス),シャツ・セーター・下着類(子供Tシャツ(半袖))などが値下がりしたことによるもの。 |
前年同月比-0.3 (18か月連続でマイナス) |
授業料等(公立高校授業料),教養娯楽用耐久財(薄型テレビ),肉類(牛肉(輸入品))などが値下がりしたことによるもの。 |
上昇率(%) | 主な要因※( )内は変動幅の大きい品目を記載。 |
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前月比0.5 (3か月ぶりにプラス) |
生鮮果物(レモン),教養娯楽サービス(外国パック旅行),生鮮野菜(レタス)などが値上がりしたことによるもの。 |
前年同月比-0.4 (19か月連続でマイナス) |
授業料等(公立高校授業料),教養娯楽用耐久財(薄型テレビ),肉類(牛肉(輸入品))などが値下がりしたことによるもの。 |
上昇率(%) | 主な要因※( )内は変動幅の大きい品目を記載。 |
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前月比0.0 (前月と同水準) |
生鮮野菜(えだまめ),シャツ・セーター・下着類(男子パジャマ)などが値上がりし,教養娯楽サービス(外国パック旅行),交通(航空運賃)などが値下がりしたことによるもの。 |
前年同月比-0.3 (20か月連続でマイナス) |
授業料等(公立高校授業料),教養娯楽用耐久財(薄型テレビ),肉類(牛肉(輸入品))などが値下がりしたことによるもの。 |
上昇率(%) | 主な要因※( )内は変動幅の大きい品目を記載。 |
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前月比0.4 (2か月ぶりにプラス) |
たばこ(国産品),他の諸雑費(傷害保険料),生鮮野菜(レタス)などが値上がりしたことによるもの。 |
前年同月比0.4 (21か月ぶりにプラス) |
生鮮野菜(レタス),たばこ(国産品),生鮮果物(かき)などが値上がりしたことによるもの。 |
上昇率(%) | 主な要因※( )内は変動幅の大きい品目を記載。 |
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前月比-0.5 (4か月ぶりにマイナス) |
生鮮野菜(レタス),教養娯楽サービス(ビデオソフトレンタル料),生鮮果物(みかん)などが値下がりしたことによるもの。 |
前年同月比0.4 (2か月連続でプラス) |
生鮮野菜(キャベツ),たばこ(国産品),生鮮果物(オレンジ)などが値上がりしたことによるもの。 |
上昇率(%) | 主な要因※( )内は変動幅の大きい品目を記載。 |
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前月比-0.2 (2か月連続でマイナス) |
生鮮野菜(だいこん),家賃(民営家賃(非木造中住宅)),室内装備品(カーテン)などが値下がりしたことによるもの。 |
前年同月比0.1 (3か月連続でプラス) |
たばこ(国産品),生鮮野菜(キャベツ),教養娯楽サービス(プール使用料)などが値上がりしたことによるもの。 |
図4:10大費目の前年比
食料は103.5となり,前年比は0.3%の下落となった。
住居は100.3となり,前年比は0.5%の上昇となった。
図6:住居の月別推移(平成17年=100)
光熱・水道は108.8となり,前年比は0.5%の上昇となった。
図7:光熱・水道の月別推移(平成17年=100)
家具・家事用品は89.5となり,前年比は3.9%の下落となった。
図8:家具・家事用品の月別推移(平成17年=100)
被服及び履物は99.8となり,前年比は1.0%の下落となった。
図9:被服及び履物の月別推移(平成17年=100)
保健医療は100.8となり,前年比は0.8%の下落となった。
図10:保健医療の月別推移(平成17年=100)
交通・通信は96.9となり,前年比は0.5%の上昇となった。
図11:交通・通信の月別推移グラフ(平成17年=100)
教育は94.1となり,前年比は9.9%の下落となった。
図12:教育の月別推移(平成17年=100)
教養娯楽は93.6となり,前年比は1.2%の下落となった。
図13:教養娯楽の月別推移(平成17年=100)
諸雑費は102.6となり,前年比は1.2%の下落となった。
図14:諸雑費の月別推移(平成17年=100)
図15:中分類の前年比
総合指数の前年比が0.5%下落となった内訳を寄与度でみると,押し下げに最も寄与したのは,4月からの高校授業料無償化により値下がりした「教育」(寄与度-0.38)であった。次いで,薄型テレビやパソコン,ゴルフ練習料金の値下がりで「教養娯楽」(寄与度-0.13),ルームエアコンや電気カーペットの値下がりで「家具・家事用品」(寄与度-0.12)となっている。
一方,押し上げに最も寄与したのは,民営家賃が値上がりした「住居」(寄与度0.10)であった。
表4:10大費目の前年比及び寄与度・寄与率
指数作成に用いられる585品目(指数品目)の分類において,統計表第3表から第6表までにある「食料」,「穀類」,「住居」,「家賃」,「光熱・水道」などの大分類及び中分類は消費生活上の観点から分類したものである。
これに対して,財・サービス分類指数は,指数品目を供給側の視点から組み替えたものであり,大別すると財とサービスに分けられる。この財・サービス分類指数で平成22年の動きをみると次のとおりである。
図16:財・サービス分類指数の年別推移(平成17年=100)
財は100.0となり,前年と比べて0.4%下落し,2年連続でマイナスとなった。
まず,「農水畜産物」は103.7となり,前年比は2.4%の下落となった。これは,生鮮野菜や生鮮果物などの値上がりで「生鮮商品」が上昇(2.4%)したことによるものである。
「工業製品」は99.1となり,前年比は0.7%の下落となった。これは,薄型テレビやルームエアコンの値下がりで「他の工業製品」が下落(-4.1%)したことによるものである。
また,「電気・都市ガス・水道」は101.5となり,電気代の値下がりなどで1.9%下落した。
サービスは99.9となり,前年と比べて0.7%下落し,2年連続でマイナスとなった。
「公共サービス料金」は97.9となり,前年比は3.1%の下落となった。これは,高校授業料無償化による公立高校授業料の値下がりや保険料改定で自動車保険料(任意)が値下がりしたことによるものである。
「一般サービス料金」は100.4となり,前年比と同水準となった。これは,「持ち家の帰属家賃」が上昇(1.2%)したものの,教育関連サービス(私立高校授業料)など)や通信・教養娯楽関連サービス(ゴルフ練習料金など)といった「他のサービス」が下落(-0.9%)したことによるものである。
平成22年における財・サービス品目別価格指数の上昇・下落の状況は次のとおりである。
表5:財のこの1年における上昇・下落の状況
表6:サービスのこの1年における上昇・下落の状況
市・地方別総合指数の前年比をみると,水戸市を除く地域が下落となった。
下落幅の最も大きかった地域は古河市で1.0%下落,次いでつくば市が0.9%下落,日立市及び筑西市が0.7%下落となっている。
図17:市・地方別総合指数の前年比
10大費目別の上昇・下落の傾向をみると,「交通・通信」及び「諸雑費」は全域で上昇,「家具・家事用品」,「保健医療」,「教育」及び「教養娯楽」は全域で下落となり,6費目が同様の傾向を示している。
このような傾向を示した原因としては,全国(全県)系列小売業等による統一価格の進展,店舗間の価格競争及び価格情報の入手が容易であることなどが考えられる。
一方,上昇・下落の地域間のばらつきがあったのは「食料」,「住居」,「光熱・水道」及び「被服及び履物」であった。
表7:市・地方別10大費目指数の前年比(平成22年)
茨城県消費者物価指数月報
消費者物価指数四半期報
総務省統計局(リンク)
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