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更新日:2015年4月1日

茨城県消費者物価指数年報-平成19年-

 目次

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 利用上の注意

  • この消費者物価指数を算出するにあたり,物価調査を実施している対象地域は,水戸市,日立市,土浦市,古河市,取手市(以上の5市については平成16年11月から平成18年3月までの合併前の旧区域),笠間市(旧友部町区域),つくば市,筑西市(旧下館市区域),鹿嶋市(旧大野村を除く区域),神栖市(旧神栖町区域),鉾田市(旧鉾田町区域)の11市です。
  • この消費者物価指数は,水戸市,日立市,土浦市,古河市,笠間市,取手市,つくば市,筑西市,鹿島地方(鹿嶋市,神栖市,鉾田市)の平成17年1年間の品目別平均価格を基準(100)として作成したものです。したがって,各市の物価の動きを時系列的にみようとするもので,県内各市相互間の物価の地域格差を示すものではありません。
    なお,物価の地域格差については,統計表に全国の都市階級,地方及び,都道府県庁所在市等の消費者物価地域差指数を掲載していますので御利用ください。
  • 調査対象地域の拡充については,平成4年1月から鹿島地方3市を,平成4年7月から古河市の調査店舗数をそれぞれ拡充しました。
    また,つくば市,鹿島地方については平成7年基準から中分類指数を公表しています。
    なお,笠間市の指数については,精度の観点から公表していません。
  • この報告書の各表における符号の用法は次のとおりです。
    「-」該当数字なし
    「0」単位未満

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 1.平成19年茨城県消費者物価指数の動向

 1.概況

平成19年の県消費者物価指数は総合で100.5(平成17年=100)となり,前年と同水準となった。これは家電製品などが年間を通じて下落しているものの,10月からの原材料や原油価格の高騰の影響により食料やエネルギー(電気代,ガス代,灯油,ガソリン)などが上昇したことによるものである。
総務省が公表した全国指数の総合は100.3となり,前年と同水準であった。全国と本県の19年指数は,ほぼ同じような動きを示した。

(1)近年の動き

ここ10年間の総合指数を前年比の動きで見ると,平成10年は前年の消費税率の引き上げの影響などにより物価は上昇した。11年からデフレーションの進行に伴い5年連続下落し,17年の100.0を底にして18年は再び上昇に転じ,19年は18年水準を維持した。各年別の詳細は次のとおりである。

  • 10年は豪雨,台風など天候不順により生鮮野菜が高騰したことに加え,前年の消費税率改正,医療保険負担率改正の影響が残り0.7%の上昇となった。
  • 11年は前年に高騰した生鮮野菜が値下がりしたことに加え,電気・ガス料金や電気洗濯機やテレビゲーム機など値下がりし0.3%の下落となった。
    その後もパソコン,電気こたつ,レンジなど電化製品や被服,家具・寝具類の値下がりにより12年0.8%の下落,13年0.3%の下落,14年1.1%の下落,15年0.4%の下落と5年連続して下落した。
  • 16年はイラク戦争など中東産油国情勢の不透明感と中国の石油消費量の増大などを背景に原油が高騰するに伴い石油製品が値上がりしたことに加え台風や豪雨の天候不順による生鮮野菜の値上がりと前年の冷夏による米類の値上がりの影響が残り0.1%の上昇となった。
  • 17年は原油価格が引き続き高騰したが,米類や生鮮野菜が前年の反動から値下がりしたことに加えパソコン,プリンタ,電気ポットなどの電化製品及び固定電話料金引き下げなどにより0.3%の下落となった。
  • 18年は耐久消費財や移動電話通信料などが値下がりしたものの,原油の高止まりにより前年に引き続き石油製品が値上がりしたことに加え,年初からの豪雪,6~7月の大雨被害による野菜,果物などの値上がりにより再び0.5%の上昇に転じた。
  • 19年はテレビ,パソコン,カメラなどの耐久消費財は価格下落の傾向が年間を通じてあったものの,エネルギーや食料が9月まで前年並みの推移から一転,10月からの原油価格高騰,燃料用エタノール生産向け需要増加などの影響により加工食品等の上昇幅が大きくなったため,前年と同水準となった。
表1:全国及び茨城県消費者物価指数及び対前年上昇率の推移(平成17年=100)
総合指数
(全国)
総合指数
(茨城県)
対前年上昇率
(全国)
対前年上昇率
(茨城県)
平成9年

102.7

102.7

1.8

1.5

平成10年

103.3

103.4

0.6

0.7

平成11年

103.0

103.1

-0.3

-0.3

平成12年

102.2

102.2

-0.7

-0.8

平成13年

101.5

101.7

-0.7

-0.5

平成14年

100.6

100.6

-0.9

-1.1

平成15年

100.3

100.2

-0.3

-0.4

平成16年

100.3

100.3

0.0

0.1

平成17年

100.0

100.0

-0.3

-0.3

平成18年

100.3

100.5

0.3

0.5

平成19年

100.3

100.5

0.0

0.0

図1:全国及び茨城県消費者物価指数及び対前年上昇率の推移(平成17年=100)
図1全国及び茨城県消費者物価指数及び対前年上昇率の推移(平成17年=100)

(2)10大費目指数の動き

10大費目指数を前年比でみると,光熱・水道が原油高を背景に1.4%,保健医療が出産入院料(公立)の値上がりを背景に同じく1.4%と最も高い上昇となった。次に,男子上着・女子上着などが値上がりした被服及び履物が1.1%上昇した。諸雑費は石けん類や指輪などの値上がりにより0.9%上昇した。教育は専門学校授業料の値上がりなどにより0.7%上昇した。食料は生鮮果物などの値上がりにより0.3%上昇した。
一方,家具・家事用品はルームエアコンや電気冷蔵庫などの値下がりにより1.9%の下落となった。次いで教養娯楽がパソコンや薄型テレビなどの値下がりにより1.8%の下落となった。住居は民営家賃の値下がりなどにより0.2%の下落となった。

表2時10分大費目別前年比及び寄与度
  総合 食料 住居 光熱・
水道
家具・
家事用品
被服及び
履物
保健医療 交通・
通信
教育 教養娯楽 諸雑費
前年比(%)

0.0

0.3

-0.2

1.4

-1.9

1.1

1.4

0.0

0.7

-1.8

0.9

寄与度

0.00

0.07

-0.04

0.08

-0.06

0.05

0.05

0.00

0.02

-0.20

0.05

(3)財・サービス分類指数の動き

財・サービス分類指数の動きを前年比で見ると,財は2年ぶりにマイナスに転換し,サービスは2年連続プラスとなった。
財は0.1%の下落となった。これはその他の工業製品(カメラやパソコンなど)や他の農水畜産物(米類など)などが下落したことなどによるものである。
サービスは0.2%の上昇となった。これは公共サービス料金(出産入院料(公立)や下水道料など)が値上がりしたことによるものである。

図2:財・サービス分類の前年比の推移
図2財・サービス分類の前年比の推移

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 2.月別の動き

前月比(%) 前年同月比(%)

1月
(100.2)

(-0.2)(2ヶ月ぶりにマイナス)
「被服及び履物」(暖冬による冬物衣料の値下がり)及び「教養娯楽」(耐久消費財の値下がり)が下落の主な要因。
その他「家具・家事用品」,「保健医療」,「交通・通信」が下落。
「食料」、「住居」、「光熱・水道」は上昇。
主な上昇品目:ピーマン,グレープフルーツ,通学用かばん
主な下落品目:男子上着,子供Tシャツ,毛布
(-0.1)(13ヶ月ぶりにマイナス)
「教養娯楽」(耐久消費財の値下がり)が下落の主な要因。その他「住居」,「家具・家事用品」,「被服及び履物」が下落。
「光熱・水道」,「教育」,「諸雑費」は上昇。
上昇品目:みかん,たばこ,灯油
下落品目:キャベツ,ビデオカメラ,温風ヒーター

2月
(99.6)

(-0.6)(2ヶ月連続マイナス)
「食料」(生鮮食品の値下がり)及び「交通・通信」(ガソリン,移動電話通信料の値下がり)が下落の主な要因。その他「住居」,「光熱・水道」,「家具・家事用品」,「被服及び履物」,「教養娯楽」,「諸雑費」が下落。
「保健医療」,「教育」は上昇。
上昇品目:ヘルスメーター,学習参考教材,ネクタイ
下落品目:いよかん,きゅうり,さば
(-0.4)(2ヶ月連続マイナス)
「住居」(民営家賃の値下がり),「交通・通信」(自動車等関係費の値下がり),「教養娯楽」(耐久消費財の値下がり)が下落の主な要因。その他「食料」,「家具・家事用品」が下落。
「光熱・水道」,「被服及び履物」,「保健医療」,「教育」,「諸雑費」は上昇。
上昇品目:みかん,たばこ,ベルト
下落品目:薄型テレビ,だいこん,電気カーペット

3月
(99.9)

(0.3)(3ヶ月ぶりにプラス)
「被服及び履物」(春物衣料の値上がり)及び「教養娯楽」(薄型テレビなどの値上がり)が上昇の主な要因。その他「食料」,「保健医療」が上昇。
「光熱・水道」,「家具・家事用品」,「交通・通信」,「諸雑費」は下落。
上昇品目:男子上着,薄型テレビ,はくさい
下落品目:いよかん,ジャム,毛布
(-0.4)(3ヶ月連続マイナス)
「住居」(民営家賃の値下がり),「交通・通信」(航空運賃及び移動電話機などの値下がり),「教養娯楽」(耐久消費財の値下がり)が下落の主な要因。その他「家具・家事用品」が下落。
「食料」,「光熱・水道」,「被服及び履物」,「保健医療」,「教育」,「諸雑費」は上昇。
上昇品目:みかん,たばこ,下水道料
下落品目:カメラ,電気カーペット,だいこん

4月
(100.1)

(0.2)(2ヶ月連続プラス)
「被服及び履物」(シャツ・セーター類の値上がり)が上昇の主な要因。その他「食料」,「保健医療」,「交通・通信」,「教育」,「諸雑費」が上昇。
「光熱・水道」,「家具・家事用品」,「教養娯楽」は下落。
上昇品目:にんじん,婦人Tシャツ,いか
下落品目:いちご,パソコン用プリンタ,ポリ袋
(-0.2)(4ヶ月連続マイナス)
「教養娯楽」(耐久消費財の値下がり)が下落の主な要因。その他「住居」,「家具・家事用品」,「被服及び履物」,「交通・通信」が下落。
「食料」,「光熱・水道」,「保健医療」,「教育」,「諸雑費」は上昇。
上昇品目:たばこ,バナナ,下水道料
下落品目:ノート型パソコン,電気掃除機,カーペット

5月
(100.4)

(0.3)(3ヶ月連続プラス)
「交通・通信」(ガソリンの値上がり)が上昇の主な要因。その他「住居」,「光熱・水道」,「家具・家事用品」,「被服及び履物」,「保健医療」,「教養娯楽」が上昇。
「諸雑費」は下落。
上昇品目:りんご(ふじ),ポリ袋,ワイシャツ
下落品目:薄型テレビ,まぐろ,整理だんす
(-0.3)(5ヶ月連続マイナス)
「教養娯楽」(耐久消費財の値下がり)が下落の主な要因。その他「食料」,「住居」,「家具・家事用品」,「交通・通信」が下落。
「光熱・水道」,「被服及び履物」,「保健医療」,「教育」,「諸雑費」は上昇。
上昇品目:たばこ,下水道料,出産入院料(公立)
下落品目:ノート型パソコン,ルームエアコン,グレープフルーツ

6月
(100.5)

(0.1)(4ヶ月連続プラス)
「食料」(生鮮果物の値上がり)及び「交通・通信」(ガソリンの値上がり)が上昇の主な要因。その他「住居」,「光熱・水道」,「家具・家事用品」,「保健医療」,「諸雑費」が上昇。
「教養娯楽」は下落。
上昇品目:キウイフルーツ,かぼちゃ,布団
下落品目:かつお,ノート型パソコン,ルームエアコン
(-0.1)(6ヶ月連続マイナス)
「教養娯楽」(耐久消費財の値下がり)が下落の主な要因。その他「住居」,「家具・家事用品」が下落。
「食料」,「光熱・水道」,「被服及び履物」,「保健医療」,「交通・通信」,「教育」,「諸雑費」は上昇。
上昇品目:たばこ,さくらんぼ,台所用洗剤
下落品目:ノート型パソコン,ルームエアコン,かつお

7月
(100.2)

(-0.3)(5ヶ月ぶりにマイナス)
「食料」(生鮮果物の値下がり)及び「被服及び履物」(夏物衣料の値下がり)が下落の主な要因。その他「家具・家事用品」,「保健医療」,「諸雑費」が下落。
「交通・通信」,「教養娯楽」は上昇。
上昇品目:薄型テレビ,ケーキ,灯油
下落品目:さくらんぼ,婦人Tシャツ,婦人スーツ
(-0.1)(7ヶ月連続マイナス)
「教養娯楽」(耐久消費財の値下がり)が下落の主な要因。その他「住居」,「家具・家事用品」,「被服及び履物」が下落。
「食料」,「光熱・水道」,「保健医療」,「交通・通信」,「教育」,「諸雑費」は上昇。
上昇品目:台所用洗剤,指輪,下水道料
下落品目:ノート型パソコン,ルームエアコン,かつお

8月
(100.6)

(0.4)(2ヶ月ぶりにプラス)
「食料」(生鮮果物の値上がり),「教養娯楽」(宿泊料の値上がり)及び「交通・通信」(ガソリンの値上がり)が上昇の主な要因。その他「光熱・水道」,「家具・家事用品」,「諸雑費」が上昇。
「住居」,「被服及び履物」,「保健医療」は下落。
上昇品目:すいか,レタス,宿泊料
下落品目:薄型テレビ,ふりかけ,婦人スーツ
(-0.5)(8ヶ月連続マイナス)
「食料」(生鮮野菜の値下がり)及び「教養娯楽」(耐久消費財の値下がり)が下落の主な要因。その他「家具・家事用品」,「被服及び履物」,「交通・通信」が下落。
「光熱・水道」,「保健医療」,「教育」,「諸雑費」は上昇。
上昇品目:柔軟仕上剤,指輪,出産入院料(公立)
下落品目:ノート型パソコン,にんじん,ルームエアコン

9月
(100.8)

(0.2)(2ヶ月連続プラス)
「被服及び履物」(秋冬物衣料の値上がり)及び「食料」(生鮮野菜の値上がり)が上昇の主な要因。その他「住居」,「光熱・水道」が上昇。
「家具・家事用品」,「保健医療」,「交通・通信」,「教養娯楽」は下落。
上昇品目:婦人セーター,男子上着,薄型テレビ
下落品目:なし,カーペット,さんま
(0.0)(9ヶ月ぶりにマイナス脱す)
「被服及び履物」(秋冬物衣料の値上がり)が上昇。その他「食料」,「住居」,「光熱・水道」,「保健医療」,「教育」,「諸雑費」が上昇。
「教養娯楽」(耐久消費財の値下がり)が下落。その他「家具・家事用品」,「交通・通信」が下落。
上昇品目:指輪,ブラウス,スカート
下落品目:ノート型パソコン,カメラ,ルームエアコン

10月
(101.2)

(0.4)(3ヶ月連続プラス)
「食料」(生鮮果物の値上がり)が上昇の主な要因。その他,「光熱・水道」,「家具・家事用品」,「被服及び履物」,「交通・通信」,「諸雑費」が上昇。
「保健医療」,「教養娯楽」は下落。
上昇品目:グレープフルーツ,温風ヒーター,女児スカート
下落品目:切り花(きく),もち,ノート型パソコン
(0.5)(11ヶ月ぶりにプラス)
「食料」(生鮮野菜,生鮮果物の値上がり)及び「被服及び履物」(秋冬物衣料の値上がり)が上昇の主な要因。その他「住居」,「光熱・水道」,「保健医療」,「教育」,「諸雑費」が上昇。
「家具・家事用品」,「教養娯楽」は下落。
上昇品目:ぶどう,台所用洗剤,男子上着
下落品目:ノート型パソコン,カメラ,電気炊飯器

11月
(101.1)

(-0.1)(4ヶ月ぶりにマイナス)
「食料」(生鮮野菜,生鮮果物の値下がり)が下落の主な要因。その他「家具・家事用品」,「教養娯楽」が下落。
「住居」,「光熱・水道」,「被服及び履物」,「保健医療」,「交通・通信」は上昇
上昇品目:灯油,婦人スラックス,鶏肉
下落品目:みかん,はくさい,温風ヒーター
(0.9)(2ヶ月連続プラス)
「食料」(生鮮野菜の値上がり)が上昇の主な要因。その他「住居」,「光熱・水道」,「被服及び履物」,「保健医療」,「交通・通信」,「教育」,「諸雑費」が上昇。
「家具・家事用品」,「教養娯楽」は下落。
上昇品目:ブロッコリー,灯油,婦人スラックス(秋冬物)
下落品目:ノート型パソコン,ルームエアコン,まぐろ

12月
(101.5)

(0.4)(2ヶ月ぶりにプラス)
「食料」(生鮮野菜の値上がり)及び「交通・通信」(ガソリンの値上がり)が上昇の主な要因。その他「光熱・水道」,「教養娯楽」が上昇。
「家具・家事用品」,「被服及び履物」,「保健医療」,「諸雑費」は下落。
上昇品目:灯油,ブロッコリー,まぐろ
下落品目:カーテン,みかん,電気洗濯機
(1.1)(3ヶ月連続プラス)
「交通・通信」(ガソリンの値上がり),「食料」(生鮮野菜の値上がり)及び「光熱・水道」(灯油の値上がり)が上昇の主な要因。その他「住居」,「被服及び履物」,「保健医療」,「教育」,「諸雑費」が上昇。
「家具・家事用品」,「教養娯楽」は下落。
上昇品目:灯油,ブロッコリー,ガソリン
下落品目:カーテン,ノート型パソコン,みかん

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 3.費目別指数の動き

図3時10分大費目別対前年上昇率
図310大費目別対前年上昇率

(1)食料

食料は,101.4となり,前年平均に比べ0.3%上昇した。
生鮮食品についてみると,生鮮果物が3.8%上昇したものの,生鮮魚介が1.4%下落,生鮮野菜が2.3%下落し,生鮮食品全体で0.5%の下落となった。
生鮮食品以外で上昇した費目は,菓子類(1.6%),飲料(1.4%),肉類(1.4%),調理食品(0.8%),油脂・調味料(0.2%)である。一方下落した品目は,酒類(2.0%),乳卵類(1.1%),外食(0.1%)である。

図4食料月別の動向(平成17年=100)

(2)住居

住居は,99.7となり,前年平均に比べ0.2%下落した。
費目別では,家賃は0.3%下落したが,設備修繕・維持は1.1%上昇した。

図5住居月別の動向(平成17年=100)

(3)光熱・水道

光熱・水道は,104.7となり,前年平均に比べ1.4%上昇した。
費目別では,原油価格高騰の影響により,他の光熱(灯油)が2.0%,ガス代が1.0%,電気代が0.9%上昇,また,つくば市の下水道料金改定等により上下水道料が2.4%上昇した。

図6光熱・水道月別の動向(平成17年=100)

(4)家具・家事用品

家具・家事用品は,97.2となり,前年平均に比べ1.9%下落した。
費目別では,家庭用耐久財が8.0%,室内装備品が4.9%下落した。
一方,家事用消耗品は2.9%,家事雑貨は1.5%,家事サービスは1.2%,寝具類は1.0%上昇した。

図7家具・家事用品月別の動向(平成17年=100)

(5)被服及び履物

被服及び履物は,101.5となり,前年平均に比べ1.1%上昇した。
費目別では,衣料が3.0%,他の被服類が1.2%,被服関連サービスが0.7%上昇した。
一方,履物類は1.5%,シャツ・セーター・下着は0.7%下落した。
衣料の内訳としては,和服が5.3%,洋服が2.8%と,ともに上昇した。
シャツ・セーター・下着の内訳としては,シャツ・セーター類が0.8%,下着類が0.3%と,ともに下落した。

図8被服及び履物月別の動向(平成17年=100)

(6)保健医療

保健医療は,103.3となり,前年平均に比べ1.4%上昇した。
費目別では,保健医療用品・器具が2.4%,出産入院料(公立)の値上げにより保健医療サービスが2.4%上昇した。
一方,医薬品・健康保持摂取品は1.4%下落した。

図9保健医療月別の動向(平成17年=100)

(7)交通・通信

交通・通信は,100.0となり,前年平均と同水準だった。
費目別では,運賃改定の影響を受けた交通が1.0%,原油価格高騰の影響を受けた自動車等関係費が0.7%上昇した。
一方,携帯電話通信料金の値下がり等の影響を受けた通信は2.4%下落した。

図10交通・通信月別の動向(平成17年=100)

(8)教育

教育は,101.4となり,前年平均に比べ0.7%上昇した。
費目別では,教科書・学習参考書が2.0%,授業料等が0.7%,補習教育が0.2%と,すべて上昇した。

図11教育月別の動向(平成17年=100)

(9)教養娯楽

教養娯楽は,97.2となり,前年平均に比べ1.8%下落した。
費目別では,薄型テレビやパソコン等家電製品の値下がりの影響を受けた教養娯楽耐久財が15.4%,教養娯楽用品が2.3%下落した。
一方,書籍・他の印刷物は0.2%,教養娯楽サービスは0.2%上昇した。

図12教養娯楽月別の動向(平成17年=100)

(10)諸雑費

諸雑費は,101.4となり,前年平均に比べ0.9%上昇した。
費目別では,たばこが4.3%,身の回り用品が2.9%,他の諸雑費が0.3%上昇した。
一方,理美容用品は0.4%,理美容サービスは0.1%下落した。

図13諸雑費月別の動向(平成17年=100)

図14:中分類対前年上昇率
図14中分類対前年上昇率

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 4.寄与度・寄与率

平成19年の総合指数は100.5で,前年と同水準であった。10大費目別に見た対前年上昇率に及ぼした影響(寄与度・寄与率)は,次のとおりであった。

表3時10分大費目別前年上昇率,寄与度,寄与率
項目 対前年上昇率(%) 寄与度 寄与率(%)
16年 17年 18年 19年 16年 17年 18年 19年 16年 17年 18年 19年
総合

0.1

-0.3

0.5

0.0

0.10

-0.30

0.50

0.00

100.0

100.0

100.0

0.0

食料

1.1

-1.2

1.1

0.3

0.29

-0.32

0.27

0.07

292.1

105.8

55.0

0.0

住居

-0.1

0.8

-0.1

-0.2

-0.02

0.16

-0.02

-0.04

-20.5

-55.2

-4.2

0.0

光熱・水道

-0.3

0.6

3.3

1.4

-0.01

0.03

0.21

0.08

-18.6

-12.4

42.0

0.0

家具・家事用品

-2.0

-2.6

-0.9

-1.9

-0.06

-0.08

-0.03

-0.06

-64.7

27.4

-6.0

0.0

被服及び履物

1.4

0.2

0.4

1.1

0.07

0.01

0.01

0.05

73.5

-3.5

3.6

0.0

保健医療

0.2

-0.7

1.9

1.4

0.00

-0.02

0.08

0.05

7.8

8.8

16.2

0.0

交通・通信

-0.3

0.6

0.0

0.0

-0.04

0.08

0.00

0.00

-40.2

-26.8

0.0

0.0

教育

0.2

0.5

0.7

0.7

0.00

0.02

0.02

0.02

8.8

-7.5

5.2

0.0

教養娯楽

-1.0

-1.6

-1.0

-1.8

-0.10

-0.17

-0.11

-0.20

-101.9

56.8

-23.2

0.0

諸雑費

0.6

-0.6

0.5

0.9

0.02

-0.02

0.02

0.05

26.4

8.8

5.8

0.0

総合指数の押し上げに最も寄与したのは,灯油や上下水道料の値上がりが影響した「光熱・水道」であった(寄与度0.08)。次いで生鮮果物などの値上がりが影響した「食料」であった(寄与度0.07)。
その他,押し上げに寄与したのは,和服及び洋服などの値上がりによる被服及び履物(寄与度0.05),保健医療用品・器具及び保健医療サービスの値上がりによる保健医療(寄与度0.05),たばこや身の回り用品などの値上がりによる諸雑費(寄与度0.05),教科書・学習参考書や授業料等の値上げによる教育(寄与度0.02)であった。
一方,総合指数の押し下げに最も寄与したのは,教養娯楽耐久財及び教養娯楽用品の値下がりによる「教養娯楽」(寄与度-0.20)であった。
その他,押し下げに寄与したのは,家庭用耐久財及び室内装備品の値下がりによる「家具・家事用品」(寄与度-0.06),家賃の値下がりによる「住居」(寄与度-0.04)であった。

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 5.財・サービス分類指数の動き

指数採用の584品目の分類において,統計表第3表から第6表までに記載の食料,穀類,住居,家賃,光熱・水道などの大分類・中分類は消費生活上の観点から分類したものである。
これに対し,財・サービス分類指数は,指数採用品目を供給側の視点から組み替えたものであり,大別すると財とサービスに分けられる。この財・サービス分類指数で平成19年の動きをみると次のとおりである。

図15:財・サービス分類指数の推移(平成17年=100)
図15財・サービス分類指数の推移

(1)財

財は100.9となり,前年に比べ0.1%下落し,2年ぶりにマイナスに転換した。
まず,農水畜産物は103.8と前年に比べ0.5%下落した。前年の価格高騰の反動により生鮮商品が0.3%下落し,米類などの他の農水畜産物が1.3%下落したことによる。
工業製品は100.3と前年と比べ0.1%下落した。家電製品を含むその他の工業製品が1.8%下落したことが主な要因である。一方,原油価格高騰の影響を受けた石油製品が2.2%上昇したのをはじめ,繊維製品が0.8%,食料工業製品が0.7%上昇した。
また,電気・都市ガス・水道は101.3と,原油高を背景として0.5%上昇した。

(2)サービス

サービスは100.3となり,前年に比べ0.2%上昇し2年連続にプラスとなった。
内訳をみると,公共サービス料金は,火災保険料及び下水道料金の改定により1.1%上昇した。一般サービス料金は前年と同水準となった。一般サービス料金を詳細にみると民営家賃が0.2%上昇したが,移動電話通信料など他のサービスが0.1%下落し,同水準となった。

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 6.品目別価格指数の動き

(1)財の品目別価格指数の動きを対前年上昇率でみると,えだまめが52.4%と最も上昇した。40%を超える上昇となったのは,さくらんぼ,たいであった。また,30%を超える上昇となったのは,ヘルスメーター,20%を超える上昇となったのは,うなぎかば焼き,男子学校制服,ベルト,男子コートであった。
一方,下落した品目をみると,カメラが30.7%と最も下落した。また,20%を超える下落となったのは,ぶどう酒(輸入品),パソコン(ノート型),移動電話機,DVDレコーダー,パソコン用プリンタ,にんじんであった。

表4:財のこの1年における上昇・下落の状況
上昇 下落
品目 上昇率(%) 品目 下落率(%)

1
2
3
4
5
6
6
8
9
10
11
12
12
12
15
16
17
18
19
20

えだまめ
さくらんぼ
たい
ヘルスメーター
うなぎかば焼き
男子学校制服
ベルト
男子コート
もやし
男子上着
チューハイ
コーヒーわん皿
婦人スラックス(ジーンズ)
子供Tシャツ(長袖)
コーヒー豆
冷凍調理ピラフ
ブラウス(半袖)
ヘアリンス
指輪
風味調味料

52.4
47.4
42.6
33.3
28.5
24.0
24.0
20.2
18.0
16.9
16.1
15.7
15.7
15.7
15.4
15.3
14.4
14.3
14.0
13.5

1
2
3
4
5
6
7
8
9
9
11
12
13
14
15
16
17
18
19
20

カメラ
ぶどう酒(輸入品)
パソコン(ノート型)
移動電話機
DVDレコーダー
パソコン用プリンタ
にんじん
キャベツ
固定電話機
パソコン(デスクトップ型)
だいこん
ビデオカメラ
からあげ
婦人スラックス(冬物)
テレビゲーム
さんま
ルームエアコン
鼻炎薬
切り花(カーネーション)
電気掃除機

-30.7
-28.5
-26.6
-26.1
-25.0
-23.9
-23.0
-19.4
-19.0
-19.0
-18.9
-17.4
-17.0
-16.0
-15.9
-15.7
-15.5
-14.5
-14.2
-14.1

 

(2)サービスの品目別価格指数の動きを対前年上昇率でみると,出産入院料(公立)が22.1%と最も上昇した。次いで自動車免許手数料が16.0%上昇した。また,5%を超える上昇となったのは,下水道料,火災保険料,通勤定期(JR以外)であった。
一方,下落した品目をみると,牛どんが13.9%と最も下落した。次いでゴルフプレー料金が8.4%下落した。また,3%を超える下落となったのは,ボウリングゲーム代,左官手間代,移動電話通信料であった。

表5:サービスのこの1年における上昇・下落の状況
上昇 下落
品目 上昇率(%) 品目 下落率(%)

1
2
3
4
5
6
7
8
8
10
11
12
12
14
15
15
17
18
19
20

出産入院料(公立)
自動車免許手数料
下水道料
火災保険料
通勤定期(JR以外)
家事代行料
普通運賃(JR以外)
出産入院料(国立)
専門学校授業料
外国パック旅行
通学定期(JR以外)
コーヒー(外食)
テーマパーク入場料
民営家賃(木造小住宅)
し尿処理手数料
カラオケルーム使用料
パスポート取得料
ハンバーガー
お子様ランチ
月謝(ダンス)

22.1
16.0
6.8
6.3
5.3
4.7
4.3
4.2
4.2
4.0
3.8
3.4
3.4
2.2
1.9
1.9
1.6
1.5
1.4
1.3

1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
11
13
13
15
15
15
18
18
18

牛どん
ゴルフプレー料金
ボウリングゲーム代
左官手間代
移動電話通信料
大工手間代
粗大ごみ処理手数料
駐車料金
民営家賃(非木造小住宅)
介護料
焼肉
民営家賃(木造中住宅)
車庫借料
パーマネント代
畳表取替費
自動車保険料(任意)
PTA会費(中学校)
ビール(外食)
塀工事費
私立大学授業料

-13.9
-8.4
-4.5
-3.9
-3.7
-2.7
-2.5
-1.7
-1.3
-1.2
-0.5
-0.5
-0.3
-0.3
-0.2
-0.2
-0.2
-0.1
-0.1
-0.1

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 7.市・地方別指数の動き

総合指数の対前年比で上昇幅が最も大きかったのはつくば市で0.6%であった。次いで取手市で0.3%であった。土浦市と筑西市はともに0.1%上昇した。
また,下落幅が最も大きかったのは水戸市で0.2%であった。日立市と鹿島地方はともに0.1%下落した。古河市は前年と同水準となった。

図16:市・地方別総合指数の対前年上昇率
図16市・地方別総合指数の対前年上昇率

10大費目別の県内における上昇・下落の傾向をみると,光熱・水道,保健医療及び教育は8地域の全域で上昇,家具・家事用品及び教養娯楽は全域で下落している。また,食料,被服及び履物,交通・通信,諸雑費は6地域で上昇となり,おおむね8費目が上昇・下落の傾向を同じくしている。生鮮食品を除く総合指数をみると,日立市を除く全域でゼロ以上となっており,日立市も0.1%と下落幅は小さい。
このような傾向を示した原因としては,全国(全県)系列小売業等による統一価格の進展,店舗間の価格競争及び価格情報の入手が容易であることなどが考えられる。
一方,上昇・下落の地域間のばらつきがあるのは住居であった。

表6:市別10大費目指数の対前年上昇率(平成19年)
  全国 茨城県 水戸市 日立市 土浦市 古河市 取手市 つくば市 筑西市 鹿島地方
総合

0.0

0.0

-0.2

-0.1

0.1

0.0

0.3

0.6

0.1

-0.1

食料

0.3

0.3

0.0

0.6

0.4

-0.1

0.5

0.1

0.8

-0.2

住居

-0.2

-0.2

-1.2

-0.4

0.1

1.4

0.6

0.6

-0.4

0.0

光熱・水道

0.8

1.4

1.2

0.4

0.6

0.4

0.6

4.5

1.1

1.3

家具・家事用品

-1.6

-1.9

-0.6

-4.9

-3.4

-0.6

-1.4

-0.4

-0.1

-1.6

被服及び履物

0.6

1.1

1.1

1.0

1.5

-3.2

0.7

3.6

-0.4

1.2

保健医療

0.3

1.4

2.0

1.3

1.4

1.6

1.3

1.0

1.4

1.1

交通・通信

0.1

0.0

-0.4

0.0

0.3

0.0

0.1

-0.1

0.2

0.0

教育

0.7

0.7

0.6

0.7

0.6

0.6

0.6

0.7

0.7

0.7

教養娯楽

-1.3

-1.8

-1.6

-1.8

-1.8

-1.8

-1.8

-1.5

-1.7

-2.1

諸雑費

0.8

0.9

0.8

-0.2

0.8

0.9

0.7

2.4

-0.1

1.0

生鮮食品を除く
総合

0.0

0.0

0.0

-0.1

0.0

0.0

0.1

0.7

0.1

0.0

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 2.統計表

  • 統計表はPDFファイルで提供しています。

 

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