ホーム > 茨城で暮らす > 生活 > 国際交流 > JICA海外協力隊について > 【隊員からの活動報告】20年度3次隊ラオス
ここから本文です。
更新日:2017年4月6日
任地、ラオスで活躍中の青年海外協力隊20年度第3次隊員、谷田部勝義さんから、現地の活動報告が届きました。
1月13日、日本を旅立ち、首都ビエンチャンでの約1ヶ月の語学訓練の後、ラオス北部、ウドムサイ県ラー郡に派遣になりました。
ラー郡はラオスに派遣になっている協力隊の中でも1、2位を争う田舎です。この村から街に行くにはトゥクトゥクという乗合トラックで1時間弱なのですが、トゥクトゥク乗り場などはなく、不定期に来るため家の前の通りで来るのを待たなければなりません。ひどい時は2時間以上待たされます。
私の借りている家には水道がなく、村の公共の水道から水を持ってこない事には、水浴びも洗濯も出来ません。また、もちろんホットシャワーもありません。
村は日が沈むと静かになります。電気もあまりないので、星空がとてもきれいです。昼間は水牛が通ったり、アヒルが歩いていたりしてのどかな村です。
仕事についてですが、私の配属先であるウドムサイ県麻薬コントロール委員会と、国連機関のUNODC、UNIDOの3つの組織からなる、プロジェクトの中で活動をしています。ラー郡にある、以前芥子栽培をしていた村5村を対象に、芥子の代替の現金収入の方法や収入の向上、生活レベルの向上の活動をしています。
しかし、私の対象村はアカ族やカム族の住む村で、女性や子供、年配の方にはなかなかラオス語が通じません。アカ族にはアカ族の、カム族にはカム族の言葉があってそれは日本の方言のレベルではなく、全く別の言葉なのです。
数年前まで彼らの現金収入の主な手段は芥子栽培でした。しかし政府の政策で彼らが栽培していた芥子を全て刈り取ったそうです。村人の中には、芥子栽培の方が楽で収入も良かった。と言う人もいて、栽培を再開する人がいるそうです。
ラオスは芥子の産地の一つでした。しかし、政府の活動もあり、現在の芥子栽培の量は以前より93パーセント減ったそうです。しかし、芥子を栽培していた少数民族の人々は現金収入の方法を失ってしまいました。彼らが他の現金収入の方法を見つけて芥子栽培の再開をしないようにするのもプロジェクトの仕事の一つです。
対象の村には現金収入が極端に少なく、年収が一人当たり平均7ドルという村もあります。子供も栄養失調のせいか、お腹だけ極端に出ていたり、髪の毛の色が金色に近い色だったりと、貧しさを感じます。
村には小学校はあるのですが、学校にいけない子供もいます。子供も労働力の一人なので仕事をしないといけません。ラオスでは小学校は義務教育なのですが、勉強をできない子供がたくさんいます。
現在、ラオスは雨季に入り活動がしにくくなっていますが、活動期間がまだ1年半残っています。彼らの為に私が出来ることを少しづつやっていきたいと思っています。
アカ族の女性。アカ族は中国からやってきたと言われる。
モン族の村。電気が通っていない。
家の目の前を象使いと象が歩いていました。
平成21年7月
青年海外協力隊20年度3次隊
ラオス
谷田部勝義
このページに関するお問い合わせ
より良いウェブサイトにするためにみなさまのご意見をお聞かせください