県広報紙「ひばり」7月号【特集2】
森と湖は私たちの大事な宝物~森林湖沼環境税~
県民共有の財産である森林や湖沼・河川を良好な状態で次世代に引き継ぐため、平成20年度に導入し、本年度から第4期(令和4〜8年度)を迎える「森林湖沼環境税」。
県では、皆さんに納めていただいた森林湖沼環境税を活用して、森林の保全・整備や湖沼・河川の水質保全に取り組んでいます。
今回は、森林湖沼環境税の概要、第3期(平成30〜令和3年度)の実績や効果をご紹介します。
森林湖沼環境税の仕組み
- 納める人/県内に住所や事業所などがある個人、法人
- 納める額/【個人】1,000円/年
【法人】県民税均等割額の10%/年
- 納める期間/令和8年度まで
森林湖沼環境税を活用した事業の主な実績 第3期(平成30~令和3年度)
森林の保全・整備
1.自立した林業経営による適切な森林管理と木材利用の推進
- 再造林や間伐などの森林整備…再造林314ha、間伐2,768ha
- 航空レーザー測量による森林情報の整備…10市町
- 建築物の木造化・木質化…21施設
2.県土・生活環境の保全
- 海岸防災林における広葉樹などの植栽…61ha
- 県民生活に身近な平地林・里山林の整備への補助…366ha
3.森林に対する県民意識の醸成
- PRイベントや動画、県広報紙、パンフレットなどによる県民への情報発信
- 森林づくり活動などを行うボランティア団体などに対する支援…延べ81団体
- 小中学生などを対象とした森林・林業に関する体験学習機会の創出…参加人数28,533人
▲人工林伐採後の再造林
▲建築物の木造化・木質化
効 果 |
●第3期の事業により増加した炭素吸収量約111,000炭素トン※
⇒平均的な家庭が1年間に排出する炭素量約91,000世帯分に相当
●森林整備による効果は、約54億円
(水源かん養、CO2固定などの公益的機能の観点から金額換算)
●自立した林業経営による適切な森林管理に向けて、13,498haの森林を集約化
※二酸化炭素のうち炭素の重さだけを表す単位
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湖沼・河川の水質保全
1.生活排水などへの対策の推進
- 高度処理型浄化槽設置への補助…4,302基
- 下水道・農業集落排水施設への接続に対する補助…4,483件
- 工場・事業場への立入検査…4,445件
2.農地・畜産対策の推進
- レンコン田などにおける環境負荷低減栽培技術の開発・普及
- 霞ヶ浦流域内で生産された堆肥の流域外農地での利用…191.7ha
- 流域水田における土地改良施設を活用した水質保全対策の取り組みに対する支援…3地区
3.県民意識の醸成・水辺環境の保全
- 霞ヶ浦湖上体験スクールの実施…参加人数26,847人
- 市民団体への活動費の支援…78団体
- 未利用魚の回収による窒素・りんの除去…未利用魚回収量1,384トン
▲高度処理型浄化槽の設置
▲工場への立入検査
効 果 |
●第3期の事業により削減した汚濁負荷量
COD※ 約228トン/全窒素 約179トン/全りん 約23トン
平均的な家庭が1年間に排出する
汚濁負荷量(COD)約32,600世帯分に相当
※湖沼や海の汚れを表す指標の一つ |
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税の仕組みに関すること
県税務課☎029(301)2418
税の使いみち(森林)に関すること
県林政課森づくり推進室☎029(301)4021
税の使いみち(湖沼・河川)に関すること
県環境対策課水環境室☎029(301)2968