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更新日:2020年1月1日

県広報紙「ひばり」7月号「特集3」

森と湖は私たちの大事な宝物~森林湖沼環境税~

県民共有の財産である森林や湖沼・河川を良好な状態で次世代に引き継ぐため、平成20年度から導入している「森林湖沼環境税」
県では、皆さんに納めていただいた森林湖沼環境税を活用して、森林の保全・整備や湖沼・河川の水質保全に取り組んでいます。

 

ひばり7月号_森林湖沼環境税写真1森林のはたらき
水源の涵養かんよう(※)や土砂災害の防止のほか、快適な生活環境の保全、二酸化炭素の吸収など、私たちの暮らしに重要な役割を果たしています。
※雨水を土壌に蓄え、ゆっくりと川に流すことで、洪水や渇水を緩和したり、水質を浄化したりする働き

 

 

ひばり7月号_森林湖沼環境税写真湖沼のはたらき
飲料水や工業用水、農業用水の水源として、またレクリエーションや私たちの心の安らぎの場として、毎日の生活に重要な役割を果たしています。

 

森林湖沼環境税の仕組み

  • 納める人/県内に住所や事業所などがある個人、法人
  • 納める額/【個人】1,000円/年
    【法人】県民税均等割額の10%/年
  • 納める期間/令和3年度まで

ひばり7月号森林湖沼環境税の仕組み

 

いばらき木づかいチャレンジ(木造公共施設等整備)

県産木材の普及啓発および利用拡大を推進するため、今後の木材利用のモデルとなる展示効果の高い施設の整備に対する補助を行っています。
令和元年度に事業を実施したひたちなか市にある「はなのわ幼稚園」の志鎌しかま園長に話を伺いました。

Q.木造の幼稚園にした理由は?
A.木の香り、手触りなど、五感を使って木の良さを実感してほしかったからです。また、木は柔らかくクッション性があるので、子どもたちがのびのび遊べることも理由の一つです。

ひばり7月号_森林湖沼環境税写真

Q.園児・保護者・先生の反応は?
A.子どもたちは自分のお気に入りの場所を見つけて自由に遊んでいます。保護者の方は、木造の持つ湿気調整機能により、カビやダニが抑制されるということに関心がある様子でした。私たちにとっては、新型コロナウイルス感染症の自粛ムードの中、木造の園舎ができることは希望で、励ましになりました。

ひばり7月号_森林湖沼環境税写真

Q.森林についての思いは?
A.新築した幼稚園の梁と丸太の柱には、75年以上生育した茨城県産のスギとヒノキを使っています。森林の所有者にはとても喜んでもらえました。このように、木材利用に関しても「すべてが生命につながっている」ということを、子どもたちに自然と気付いてもらいたいと考えています。そして、未来につなげていくために森林を大切にしていきたいと思います。

ひばり7月号_森林湖沼環境税写真

 

下水道・農業集落排水施設への接続に対する補助

霞ヶ浦・涸沼・牛久沼流域にお住まいの方に対して、現在お使いの浄化槽などから下水道または農業集落排水施設へ切り替える場合、接続工事費用の一部を補助しています。
さらに、霞ヶ浦流域限定で補助対象や補助額を拡充(最大35万円)しています。
詳細や申請については、お住まいの市町村の下水道担当課または農業集落排水施設担当課までお問い合わせください。

ひばり7月号_森林湖沼環境税写真
接続工事の様子

合併処理浄化槽の設置に対する補助

トイレのし尿しか処理できず、風呂や洗濯などの生活雑排水は未処理のまま、河川や湖沼などに放流されてしまう単独処理浄化槽をお使いの方に対して、生活雑排水も処理できる合併処理浄化槽へ転換する場合、費用の一部を補助しています。
河川や湖沼などの水質改善のため、ぜひこの制度を活用し、合併処理浄化槽への転換をお願いします。
新たに合併処理浄化槽を設置する場合も、補助しています。

詳細や申請方法については、合併処理浄化槽を設置する市町村(※)までお問い合わせください。

※行方市・常陸太田市・大子町では、費用の補助ではなく、市町が、浄化槽を設置・維持管理する事業を実施しています。

 

ひばり7月号森林湖沼環境税

 

昨年度の森林湖沼環境税を活用した主な取り組み

森林の保全整備イラスト森林の保全・整備

1.自立した林業経営による適切な森林管理と木材利用の推進

▶間伐や再造林による人工林の整備…間伐640.7ha、再造林70.1ha
▶再造林に使用する苗木を安定供給するための採種園の整備…0.69ha
▶高性能林業機械のレンタル経費への補助…延べ53カ月分
▶人工林における航空レーザー測量による森林の調査…5市、19,761ha
▶展示効果の高い公共施設などの木造化・木質化への補助…8施設
▶モデルとなる新築木造住宅への補助…10戸
▶学校などにおける木製品導入への補助…9施設
▶県立高等学校におけるブロック塀の木質化…1校

 ひばり7月号森林の保全整備
林業経営体が実施する再造林などの森林整備を支援し、
適切に森林を管理しました。

ひばり7月号森林の保全整備
木材利用のPR効果が期待できる公共・民間施設の木造化・木質化や木造住宅の新築を支援し、
県産木材の利用拡大と、県民が木と身近に触れ合う機会を創出しました。

 

Q.再造林はどうして必要なの?
A.再造林は人工林を主伐した後に行う植栽のことです。再造林を行うことで「木を植え、育て、伐採し、木材を有効利用し、再び植える」のサイクルができるので、森林資源の循環利用と森林の公益的機能の持続的発揮のために欠かせない作業です。

 

2.県土・生活環境の保全

▶奥地などの条件不利地における人工林の広葉樹林化…10.3ha
▶海岸防災林の機能強化…広葉樹などの植栽10.7ha
…松くい虫被害予防の薬剤散布420ha(市町村実施分を含む)
▶平地林や里山林整備への補助…88.1ha

ひばり7月号森林の保全整備
海岸防災林の保全を図るため、松くい虫の予防散布を行いました。

 

3.森林に対する県民意識の醸成

▶森林・林業体験学習の実施…参加者数10,325人
▶地域の森林づくり活動を行う団体への補助…20団体

ひばり7月号森林の保全整備
小・中学校の児童生徒を対象に、自然観察や林業体験、
木工工作体験などを実施し、森林に対する意識の醸成を図りました。

 

Q.海外防災林ってなに?
A.海岸線に沿って帯状に広がる森林です。飛砂や強風から生活環境を保全するとともに、津波などに対し減災効果が期待されています。

 

ひばり7月号湖沼河川の水質保全湖沼・河川の水質保全

1.生活排水などへの対策

▶下水道・農業集落排水施設への接続に対する補助…1,006件
▶高度処理型浄化槽設置への補助…1,210基
▶工場・事業場への立入検査…1,001件

ひばり7月号湖沼河川の水質保全
高度処理型浄化槽の設置を支援し、水質汚濁の原因となる窒素やりんを
通常型の浄化槽より多く除去することができるようになりました。

 

 

 

2.農地・畜産への対策

▶農地における肥料を削減する栽培方法の実証ほの設置、環境負荷低減技術の普及
レンコン田や畑で、肥料の使い方などの新しい技術を実証し、環境にやさしい農業を普及しました。
▶流域内で生産された堆肥の流域外農地での利用…65.6ha
▲流域水田における土地改良施設を活用した循環かんがいなどの水質保全対策の取り組みへの支援…2地区
 

 

3.県民意識の醸成

▶霞ヶ浦湖上体験スクールの実施
…参加者数9,425人
▶水質保全を行う市民団体への補助
…27団体
▶漁業者などによるヨシ帯の保全活動への補助…7団体

 ひばり7月号湖沼河川の水質保全
霞ヶ浦について湖上で学ぶ機会を提供し、子どもから大人まで
幅広い世代に霞ヶ浦への関心を高めてもらうなど、水質保全に対する意識の醸成を図りました。

 

 

 

4.水辺環境の保全

▶未利用魚の回収による窒素・りんの除去…未利用魚回収量292トン
▶アオコ抑制装置の設置・運転、アオコの回収
▶直接浄化施設の設置、運転管理

ひばり7月号湖沼河川の水質保全
販売対象とならない魚(アメリカナマズやハクレン)を湖内から取り上げ、
魚の体に含まれる窒素やりんの回収を行いました。

 

 

 

Q.アオコってなに?
A.植物プランクトンが大量に発生して、水面に緑の粉をまいたようになった状態をいいます。植物プランクトンは、窒素やりんなどの栄養が多く、水温が25~30℃程度になるなどの条件がそろうと大量に増えます。また、浮かび上がったとき見た目が汚く、腐ったときにひどい臭いを出して、周辺の環境が悪くなります。

 

森林湖沼環境税に関するお問い合わせ

税の仕組みに関すること
県税務課029(301)2418

税の使いみち(森林)に関すること
県林政課森づくり推進室029(301)4021

税の使いみち(湖沼・河川)に関すること
県環境対策課水環境室029(301)2968

 

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このページに関するお問い合わせ

営業戦略部営業企画課戦略・広報

〒310-8555 茨城県水戸市笠原町978番6

電話番号:029-301-2128

FAX番号:029-301-3668

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