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更新日:2016年8月28日

県広報紙「ひばり」9月号「コミュニティいばらき」

地震・豪雨災害などに備えましょう!

9月1日は「防災の日」。これは大正12年9月1日に発生した関東大震災にちなんだものです。
地震や津波、集中豪雨、竜巻などの自然災害は、いつどこで起こるかわかりません。
いざというときに落ち着いて行動し、自分の身は自分で守れるよう、防災の日を機に考えてみましょう。
今回は、「災害に強い社会の実現」を目指し、地震をはじめ気象災害・土砂災害など、防災に関する総合的な研究をしている「国立研究開発法人防災科学技術研究所」を取材しました。

 

写真:梅原亜希子さん

いばらき女性特派員
梅原希子

【プロフィール】
取手市在住
趣味:読書、料理

研究所内を見学・体験しました

大型耐震実験施設(見学)

ビルや住宅、橋、堤防、トンネルなどの実物または大型模型にさまざまな振動を与えることができる実験施設です。五重塔や石油タンクの模型を用いた共同研究が行われたこともあります。揺れへの反応や壊れ方などの基礎データを取得することにより、地震対策に役立てられています。

五重塔模型の振動実験五重塔模型の振動実験(提供:防災科学技術研究所/NPO木の建築フォラム/宮崎忠仍棟梁)

大型降雨実験施設(見学)

世界最大級の降雨実験施設で、建物内に1時間あたり15〜300ミリの雨を降らせることにより、土砂崩れなどの災害や洪水が起こるメカニズムを調べています。大粒の雨、霧雨、集中豪雨など、さまざまな雨の降り方を再現できるよう、天井いっぱいにノズルが配置されています。
この施設のすごい所は、建屋(全長76メートル)が可動式であること。最大分速1メートルで、最長375メートルの実験区画を移動し、小高い丘やグラウンド、空き地など、変化に富んだシチュエーションで実験することができます。
年2回開催される豪雨体験では、1時間300ミリの雨が体験できます。

ノズルからの散水の様子ノズルからの散水の様子

地震ザブトン(体験)

ベルト付きのシートに座り、室内の映像と連動した横揺れ(過去に起きた地震の揺れを再現)を体験できます。
横揺れによるシートの移動は、2.5メートル四方にも及びます。今回は、東海地震を想定した高層階における揺れを体験しました。ゆっくりと大きく振り回される横揺れが続き、全く動くことができなかったことから、自宅の家具の配置や転倒対策などを考え直すきっかけとなりました。

地震の揺れを体験する梅原特派員地震の揺れを体験する梅原特派員

総合防災情報センター臼田裕一郎センター長から
県民の皆さんへのメッセージ

臼田裕一郎さん臼田裕一郎さん

「私たちを取り巻く自然環境はこれから厳しくなるのか」「近いうちに大きな地震が起こるのか」という質問を受けることがありますが、皆さんにお伝えできるのは、これまで観測してきた事象の分析に基づくデータや予測だけです。
どんなに科学が進歩しても、”自分がいつ・どこで被災するか〞を完全に予想することは不可能でしょう。つまり、「皆さん自身が災害に対して強くなること」が大切です。自分自身に災害への備えがあれば、万が一被災しても被害を最小限にとどめることができます。自然災害の起こりやすさと、自分自身への被害の大きさは決して同じではないのです。
いつ起こるか分からない災害をむやみに恐れず、想像力を働かせて防災に関する知識や経験を積み重ねていくことが重要なのではないでしょうか。

〜防災対策〜自分の身を自分で守るためには

被災した場合の自分の行動を決めておきましょう

勤務中や外出中、就寝中など、災害発生の時間帯や建物の構造、家族の状況で対応が変わってきます。
被災した場合を想定し、携帯電話がつながらない際の家族の安否確認の方法など、あらかじめ考えて話し合っておきましょう。

自宅や職場などがどのような土地かを把握しましょう

各市町村が発行しているハザードマップは必ず確認しましょう。また、「昔、川だった地域は水害が発生する確率が他の地域に比べて高い」など、各地域に則した対策を考えることも大切です。

避難訓練を工夫しましょう

自治会や学校などの避難訓練は、地震や火災だけでなく、水害・竜巻などさまざまなケースを想定して実施しましょう。

非常用品を備えましょう

非常持ち出し袋は大切ですが、しまい込んだままになっていませんか。いざという時に慌てずに使えるよう、
定期的に中身をチェックするようにしましょう。年に数回、非常時を想定して非常用品を使ってみると、いざという時に落ち着いて行動できるかもしれません。また、普段から食べている賞味期限が長めの食品を非常食としてストックし、食べたら買い足すということを習慣にすることもおすすめです。

非常用品をチェックするイラスト

取材を通して感じたこと

取材防災科学技術研究所は、災害に関する膨大な過去のデータ解析やリアルタイムな情報収集、それらに基づく実験、予測、システム構築など、多岐に渡る内容を扱っています。私たちの社会が災害に負けずに成り立っている陰には、研究者の方々の不断の努力があるのだということを今回改めて実感しました。
『自分たちが災害に対して強くなれば被害は最小限にとどめられる』という臼田さんの言葉には、身の引き締まる思いがしました。どんなに科学が進歩しても、防災は、最終的に自分でどうするかにかかっているのだとの思いを新たに持つことができました。
最後に、20人以上60人以下の団体であれば研究所の施設を見学できます。ぜひ一度訪れて、ご自身の防災意識を高めてみませんか。(梅原亜希子)

団体見学のお問い合わせは…

国立研究開発法人防災科学技術研究所
つくば市天王台3-1
☎029(863)7792

非常用品チェックリスト

自分に必要なものを事前にリュックなどに入れておきましょう!
定期的に確認を!

非常用品のイラスト

非常食(最低3日分を用意)

  • 水(1人1日3リットルが目安)※生活用水も十分に確保
  • レトルト食品やインスタント食品
  • 缶詰
  • ビスケットやチョコレートなど

救急セット

  • 包帯
  • ハサミ
  • ガーゼ
  • ばんそうこう
  • 持病の薬
  • 三角巾

衣類など

  • 着替え
  • 軍手
  • 靴下
  • 雨具
  • タオル・石けん

その他

  • 現金・通帳・印鑑
  • 懐中電灯(家族1人に1個用意)
  • 予備電池
  • マッチ・ライター
  • 卓上用カセットコンロ(ガスボンベも用意)
  • 携帯ラジオ
  • 防災ずきん
  • ミルク・おむつ・生理用品
  • 簡易トイレ
  • 携帯電話・スマートフォンの予備バッテリー

自動車などの燃料は余裕をもって給油しましょう!

この記事に関するお問い合わせ先

県防災・危機管理課029(301)2885

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このページに関するお問い合わせ

営業戦略部営業企画課戦略・広報

〒310-8555 茨城県水戸市笠原町978番6

電話番号:029-301-2128

FAX番号:029-301-3668

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