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更新日:2024年6月21日
この資料は、県政記者クラブとの定例記者会見での発言内容を要約したものです。
知事定例記者会見の動画は、こちらから視聴いただくことができます。
ベンチャー支援のこれまでの取組・実績と今後の取組方針について
技能実習に代わる外国人材受け入れの新制度「育成就労」について
(作成:報道・広聴課)
令和6年6月21日(金曜日)
10時45分~11時20分 会見室
読売(幹事社):よろしくお願いします。幹事社の読売新聞です。
本日、知事から、1件、発表があるとのことで、よろしくお願いします。
知事:今日は、茨城県のベンチャー支援の取組について、これまでの取組、その成果と今後の方針についての発表をさせていただきたいと思います。
まず、ベンチャーの支援、これまでの取組でございます。
本県の強みを生かして、ベンチャー企業の創出から育成を一気通貫で支援してきております。
県内に集積している大学や研究機関は、最先端の技術シーズを基に、ベンチャー企業を創出するとともに、それに加えて、ニューヨークなどの海外のアクセラレーターであるERAと連携しながら海外展開を支援したり、あるいは、TSUKUBA CONNECTといった県内外の投資家の呼び込みをして、マッチングをするイベントを開催して、ベンチャー企業が成長するためのきっかけをつくる支援を続けてまいりました。
私が最初に就任した当初から、茨城県は、つくばにある研究機関や大学などの強みを生かし切れていないのではないかということに対する一つの答えとして、このベンチャー支援をこういう形で進めてきたわけですが、これを進めた結果、直近の5か年の資金調達額は、2018年までの調達額に比べて約3倍超となる160億円という数字を超える、そこまでに発展してきております。
また、昨年度はプロモーションの強化に取り組んで、多数のメディア、本県メディアも含めて、本県のベンチャー企業を取り上げていただいていまして、2023年では51件のメディアの取り上げもあったというところでございます。
続きまして、具体的な資金調達に成功したベンチャー企業の状況でございます。
2023年度には10億円以上の大型資金調達を実現したベンチャー企業が出てくるなど、非常に好循環が生まれてきております。さらに、こうした最先端の技術を持ったベンチャー企業たちは海外からも高い評価を受けておりまして、例えば、アジア最大のビジネスプランコンテストのスリングショットで、日本のベンチャー企業として初めて優勝する企業が生まれるなど、今後のさらなる発展が期待されるところでございます。
続きまして、こうした流れをさらに推し進めていくための方策でございます。
今後の方向性としましては、地域全体で新たなビジネスに取り組む挑戦者がさらに成長しやすい環境づくりを実現したいと考えております。これまで培ってきた外部のネットワークを最大限に活用して、大規模なピッチ会を開催するなど、そのほか、本年2月に発出した茨城ベンチャーフレンドリー宣言の下に、県及び県内産業界が連携してベンチャー企業の成長を推し進めるという形で、ベンチャーフレンドリーな県をつくって、さらに、ベンチャー企業の発展を後押ししたいというふうに考えております。
具体的な取組として、これまで、TSUKUBA CONNECTなどでベンチャー企業と投資家とのマッチングを進めてきたわけですが、それをさらに、それまでのコネクションを最大限に使った大規模ピッチ会を開催するということを来年の1月頃をめどに考えております。
また、県内産業界の主要企業、経営者協会などとも連携して、大手企業とベンチャー企業とのマッチングの機会も今年の7月につくっていきたいというふうに考えています。
最後に、県による公共調達の推進ということでございます。
地方自治法に基づいて、認定ベンチャー企業の製品・サービスを随意契約で調達するということを推進できるトライアル認定制度を創設したいと考えております。
ベンチャー企業にとっては、資金調達、それから、しっかりとした信用の構築、これが非常に難しいわけです。そういう意味では、大手企業や県などに商品が採用されたということは、ベンチャー企業の信用を構築する上で非常に大きいわけで、それを県としても積極的にサポートしていくというのがこの仕組みでございます。
具体的な認定ベンチャー企業として、今回、9社を発表させていただきます。
1つは、聴覚に障害のある方でも、働きやすい環境をつくるための必要な会話の可視化システムをつくっているピクシーダストテクノロジーズ、誰がどういう方向で会話しているかというのが聴覚障害のある方でも分かりやすくて、会話がスムーズにいくという非常に画期的な商品を開発しています。
さらには、水中の検査や点検などに使える産業用水中ドローンを開発したフルデプスという会社、それから、さらには、塗料で塗ったところが防錆とか補強になる、そういう非常に画期的な塗料を開発した染めQテクノロジィ、こういうところなどを9社選びまして、今回、認定をさせていただきました。
今後、庁内の関係部署とマッチングを進めて、採用の可能性をきちんと検証していきたいというふうに思っております。
まず、私からの発表は、以上です。
読売(幹事社):ありがとうございました。この件に関して、幹事社から何点かお伺いさせてください。
実際、今回認定された9社なのですけれども、それぞれ商品を見られたことがあったりするようなことはありますか。
知事:あります。ピクシーダストテクノロジーズの商品とか、あとは染めQテクノロジィの塗料の商品とか見たことがございます。
読売(幹事社):それを見られて、体感されての感想というのはいかがでしたでしょうか。
知事:非常に画期的な商品なのかなというふうに思っています。本当にアイデアも素晴らしいし、非常に実用的なんじゃないかなというふうに思っているのですけれども、どうしても日本の市場というのは、他のアメリカとか中国とかに比べると非常に保守的なんですね。なかなか新しい企業の参入が難しい。昔から付き合っている企業、あるいは昔からある商品をどうしても採用しがちで、そういう新しいアイデアとか商品とかに取り組んでいる企業をもうちょっとサポートしてあげないと、なかなか日本の市場で一気に商品が広がるということがないというのが日本の市場の特徴だと思いますので、その一助となるためにも、県自らの調達の中で、できる限りのサポートをしたいというふうに思っています。
読売(幹事社):都道府県単位でこのようなベンチャーを対象にした認証制度を設けているようなところというのは全国的に珍しいのでしょうか。
知事:今、これをやっているのは茨城県だけだと思います。かつて、似たようなことを佐賀県でやったことがあって、でも、やめてしまったみたいです。なので、今、この時点では茨城県だけだということで、非常に画期的だというふうに私どもも自負しております。
読売(幹事社):これからの話かもしれないのですが、県庁内で、例えば、どのようなニーズが今あるかなというふうに知事はお考えでしょうか。
知事:例えば、聴覚障害者の方も参加する前提で、例えば、ピクシーダストテクノロジーズの装置を障害者担当の部署に備えておくとか、あるいは、障害者の方々の集まりのときにそれを活用するとかということは非常に身近なものとして考えられますし、あとは、水中ドローンなんかも、災害対策で河川の緊急対策を行っていますので、そういうところで使えるか、あるいは、海岸の整備などをするときにもそういうものが使えるのではないかとか、あるいは、一番右の染めQテクノロジィなんかも、橋梁とか様々な補強に、場合によっては塗料を使って補強ができるのではないかとか、いろいろな可能性は、今後、検討できるというふうに思っています。
読売(幹事社):ありがとうございます。
この件に関して、各社さん、あれば、よろしくお願いします。
時事:時事通信です。発表ありがとうございます。
2点ほどありまして、1点目が、事業者9社を発表されたと思うのですけれども、この選定基準、どのようにしてこの9社を選定したのかというのと、あと、今回第1回ということで、いずれは第2回、第3回もあるのかというところを教えてください。
知事:選定基準は、地方自治法の施行規則に基づいて、新規性、独創性というものを持っているかなどの3つの基準があるのですけれども、それに基づいて、学識経験者など2名の方に評価をいただいて選定したというふうに聞いております。
第1弾ということでして、これをさらに、今後、第2弾、第3弾と広げていくというのは、当然、考えたいというふうに思っています。
茨城:茨城新聞です。よろしくお願いします。全体のお話としてお伺いしたいと思います。
ベンチャー支援ということで、資金調達が160億円ということで、こういった新たな取組を進めていく中で、今後の目標のようなものがありましたらば教えてください。
知事:今、具体的にベンチャー企業が何社とかそういうことを設定してもしょうがないので、最大の目標は、茨城県の産業界のイノベーションをする力を高めていくというのがこのベンチャー支援の一番大事な肝なんじゃないかなというふうに思っています。
今、様々、日本の人口減少とか、円安とか言われていますけれども、根本的な原因の一つが、日本の産業競争力が非常に低下しているというところがあると思うのです。かつては世界の市場を席巻していた電気・電子産業であるとか、様々なものが、今や中国や韓国やその他の国との競争に遅れを取って、非常に世界で利益を上げにくくなってきている。それは何が最大の問題かというと、いろいろな視点があるのかもしれませんけれども、国内の規制の問題とかいろいろあるのですけれども、最も大事なものの一つに、国内の産業界にイノベーションをする力、あるいは、イノベーションを起こそうとする意欲、そういうものがどうも低下している、あるいは、なくなってきているというところが非常に大きいのではないかなというふうに危惧しております。
大企業、既存の企業に様々なチャレンジをしてもらうための仕掛けをつくるということは当然やってきて、海外展開など、あるいは、研究機関とのマッチングなどもしていますけれども、ベンチャー企業というものも特別にしっかりと光を当てて支援することが、県内のベンチャー企業だけではなくて、その周辺の関係する取引先の企業とか、出資する投資家とか、そういう人たちに対しても影響を与えて、イノベーションする力が県内で高まってくるのではないか。それが、まさに、筑波大学、あるいは、様々な国立の研究機関をはじめとして、研究者がたくさん集っているこの茨城県の強みを最大限に発揮する大きな方向の一つなんじゃないかなというふうに考えています。
日刊工:日刊工業新聞です。2点、確認なのですけれども、先ほどの質問ともちょっと被りますが、このベンチャー企業を選んだと。今後、県の事業とマッチングしていく。それは、例えば、順番としては、県のニーズがあって選んだというよりは、企業があって選んで、ではどれと合うかなという順番という意味ですか。
知事:そうですね。まず最初に認定して、その上で、県として随意契約が可能になりますので、一般競争入札ではなくて随意契約という形で、特別にピンポイントでその技術やテクノロジーを活用できるかどうかというのを実際に検討していきたいというふうに考えています。
日刊工:分かりました。あと、認定事業者があるということは、逆に、非認定事業者があるわけじゃないですか。いわゆる非認定事業者は従来どおり入札でということですよね。
知事:そういうことです。
日刊工:分かりました。ありがとうございます。
読売(幹事社):この件に関して、各社さん、いかがでしょうか。
なさそうですので、その他の案件に進ませていただきます。
読売(幹事社):幹事社から、1点、お伺いします。
先日、国会で改正入管難民法が可決成立しました。この中では、技能実習生制度に代わって育成就労制度が設けられたというのが大きな柱かと思います。中には、転籍も可能とする改正も入っています。
茨城県にとっても多くの技能実習生がいる中で、まず、知事として、この改正法の受け止めを聞かせてください。
知事:常々、我が県からは、技能実習制度が、要するに、建前と実態があまりにも乖離してしまっている制度で、見直しが必要だということを法務大臣への要望なども含めて様々言ってきた立場でございますので、今回の育成就労の制度というものへの改正というのは大いに歓迎したいというふうに思っています。
一部、転籍することを認めることに対する不安というのが出ているようでございますが、野放図に転籍するということにはなっていませんし、労働者としてきちんと位置付けるわけですから、労働者の権利として、職場をいいところに移るというのは当然の権利だと思いますし、そもそも全国で断トツで不法就労が多い茨城県、ずっと不法就労の全国トップを走り続けてきたわけですけど、これは一番技能実習制度の悪いところが出ていて、要するに、転籍が不可能なので、言いたくはないですけれども、就労環境が非常に劣悪なところが実際に存在していて、そういうところの人が不法就労という形で飛び出してしまうということが後の結果に結びついている可能性が非常に高いと我々は認識しています。
そういう意味では、きちんと労働者を受け入れないと成り立たないという社会であることは真正面から認めて、育成就労という形で転籍もある程度認めながら、期間限定ではなくて、なるべく長期に、場合によっては家族帯同でしっかりと根を下ろして働いていただく人を増やすという意味では、非常に大きな第一歩なんじゃないかなというふうに思っています。
読売(幹事社):茨城県としても、今年度、外国人労働者の積極的な登用というのを大きく柱として掲げているわけですが、それとの絡みというか、それに対してどういうメリットがあるかという点はどうでしょうか。
知事:今までの技能実習制度を前提にしている限りは、長期間、県内に留まって、ノウハウを蓄積していただいて、将来的には、例えば、経営の一翼を担っていただくような人材というのをなかなか望めなかったわけですけれども、この育成就労という制度を使って、世界各国から選ばれるような県にすることで、茨城県の中で長く働きながら、いずれは経営を担っていただくような人材が増えていただくということを是非目指したいというふうに思っていまして、今年度は、そういう意欲があって、才能のある海外の方々をいかに茨城県に来てもらうかということを最大限取り組んでいきたいなというふうに思っています。
読売(幹事社):ありがとうございます。幹事社から、以上です。
各社さん、いかがでしょうか。
NHK:NHKです。私からは、最低賃金の話について伺いたいと思います。
来週から厚生労働省の審議会で地方最低賃金審議会が始まります。茨城県でも7月3日から第1回の会合が始まるのですけれども、改めて、今年度の最低賃金を求めることはどういうものなのかというのをお願いします。
知事:これは、我々の主張は一貫しておりまして、経済実態に合った最低賃金にしてほしいということでございます。
最低賃金というのは、ある意味、政策的に生活者を守る、あるいは、最近では、さらに経済の活性化という意味も含めてしっかりと取り組まなければいけない課題として政府自身も位置づけているわけです。
にもかかわらず、総合指数で経済実態的には全国9位の実力がある茨城県の最低賃金は未だに全国15位のままと。その改革は遅々として進まないというこの状況を何とか打破することが必要なんじゃないかなというふうに思っています。
今年の6月に行った中央要望においても、この最低賃金のしっかりとした見直し、特に、地方最低賃金審議会で地方の経済実態に見合った形で、中央で示された目安の金額に対しても、思い切った上乗せとか、そういうことも含めて、経済実態に合うような形で最低賃金を見直していくということが求められるのではないかということで、要望をさせていただきました。
対応いただきました濵地副大臣のほうからも、大臣、副大臣の政務の方々が中心になってしっかりとその問題に取り組むというお言葉もいただいていますので、今年の最低賃金の改定は大いに期待させていただきたいというふうに思っています。
NHK:ありがとうございます。具体的な引上げ額だったりとか、幾らになってほしいだったりとか、知事の中でお考えはありますでしょうか。
知事:中央がどのぐらいの答申を出してくるかという目安が読めないのですけれども、さらにそれに大幅に上乗せをしていくことが、要するに、最低賃金が全国で15位というのを、経済実態に合わせて9位まで上げていくということが必要なんじゃないかなというふうに思っています。
他県では、目安額に対して8円ぐらい上乗せしているところもあるんですね。本県の場合は、1円とか2円とか、遅々として見直しが進んでいないと。これだけ、我々県としても見直す必要があるということを、委員の方々にも、資料を使って、経営者団体、労働界も集めて、三者でそういう説明をさせていただいたりもしていますので、しっかりと今年の見直しは、経済実態に見合ったものにしていただきたいというふうに思っています。
NHK:ありがとうございます。すみませんが、もう1点。
昨年度は、公開の質問状だったりを送られたと思うのですけれども、今年の結果がどうなるか見通しはまだ分かりませんが、こうした具体的な行動を起こす考えだったりとかというのは、今のところ、お考えはありますか。
知事:それは、結果次第であり得ると思っています。
読売(幹事社):ほか、いかがでしょうか。
朝日:朝日新聞です。熱中症特別警戒アラートの際に開放されるクーリングシェルターについてお伺いします。
県内でも、各市町村でシェルターの指定が進んできていて、今月3日時点では32市町村で297施設という数字が公表されたと思います。その後、さらに進んでいるというふうに伺っています。
もし、今、最新の数字が分かれば、公表していただきたいのと、あとは、指定の進捗状況について、知事の受け止めをお願いいたします。
知事:6月20日現在で40の市町村、414施設が既に指定済みでございます。
未指定の市町村は4市町村ですけれども、それも今月中には指定をするという予定で動いているというふうに聞いております。
しっかりと夏までに対策を取っていただけるものと認識しています。
朝日:ありがとうございます。
今、まだ4市町村が未指定ということだったのですけれども、この進捗の差というか、何か自治体の中でネックになっていたような部分というのはあったりするのでしょうか。指定が進んでいないとか、進みが遅かったところとかというのは。
知事:作業のスピードの違いじゃないですかね。よく分かりません。
特に、ネックがあるから指定しないというわけでもなさそうだし、指定しないところを見ていても様々なので、判然としませんけれども、タイミングとしては、今月中には全て指定できるということなので、特に大きな問題はないんじゃないかなと思っています。
朝日:ありがとうございます。
朝日:もう1点、質問させてください。県のいばらきパートナーシップ宣誓制度について伺いたいと思います。
来月でこの制度が始まって5年というふうになると思うのですけれども、当時、都道府県では初の導入ということで、5年を迎えて、現在の知事の受け止めと、今後もし見直しとか改善とか、そういったことをしていきたい部分などがありましたらお願いいたします。
知事:茨城県が都道府県では最初に始めましたこのパートナーシップ宣誓制度でございますけれども、現在、茨城県内の宣誓されたパートナーは124組にまで増えております。
現在、茨城県として力を入れているのは、同じようなパートナーシップ宣誓制度を持つ他の自治体との連携ということで、引っ越しをしても、パートナーシップ宣誓をやり直さなくても、そのままパートナーとして認めていきますよという仕組みでございまして、茨城県では、今、5県と3市との連携を進めているところでございます。
同じような動きも日本のほかの地域でもございますし、そういうところと連携しながら、こういう当事者の方々がどこに行っても不自由なく、あるいは、胸を張って生きていけるような、そういう環境づくりを目指していくことができればなというふうに考えています。
朝日:ありがとうございます。
加えて、こうした自治体レベルではあるのですけれども、パートナーシップ宣誓制度の登録を条件の一つにして、同性パートナーの方が同一の住民票を作る際に、続柄の欄に、事実婚の場合によく使われる「夫(未届)」とかという表記をする自治体が、最近、出てきているというのが報道されていると思います。こうした動きについて、知事のお考えをお聞かせください。
知事:市町村レベルで行っている話で、幾つかの県で取り組み始めているという認識はしております。私としては、大いに歓迎する動きではないかなというふうに思っています。
パートナーシップ宣誓制度というものと基本的には方向性は同じ方向を向いていると思いますので、大いに歓迎したいと思いますし、国に対しても、是非、いろいろ検討するというお話を総務大臣がされていますけれども、前向きに検討してほしいなというふうに思います。
朝日:ありがとうございました。
読売(幹事社):ほか、各社さん、いかがでしょうか。
日刊工:日刊工業新聞です。立地推進についてお伺いしたいです。
7日に発表されておりました立地推進動向の結果で、県立地件数としては全国1位というような数値が出てきました。このあたりの知事としての受け止めをお伺いしたいです。
知事:県外からの立地件数は、私が就任して以来、7年連続全国1位を続けておりますし、今回はそれ以外の県内外かかわらずの立地件数であったりも1位、あるいは、立地面積も北海道に次いで2位、事実上、工場とか企業とかに限定すれば、北海道よりも茨城県の方が多かったりするわけですけれども、そういう意味では、非常に茨城県の企業の立地上の優位性、茨城県の企業にとっての立地先としての魅力というのを強く表したものではないかなというふうに思っていますし、また、県の立地推進部を中心とした担当部局の様々な努力、経済実態を踏まえながらの営業努力であったり、マーケティングであったり、そういうものの成果でもあるというふうに考えております。
日刊工:分かりました。ありがとうございます。
あと、もう1点、今回、20年ぶりに圏央道インターパークつくばみらいというのを県として推し進めてきたわけですけれども、今後も、多分、全国1位であったり、全国2位であったり、この上位の数値を維持していくためには、そのあたり、県としても何かやっていかなければいけないのだろうなと。そのあたりの現時点でのお考えをお聞かせください。
知事:インターパークつくばみらいはもう全て完売をしてしまっておりますので、今、坂東で造っている工業団地、フロンティアパーク坂東の売り出しが今後始まりますし、あるいは、県の中央工業団地にも、まだ一部空きがございますし、そのほか、ひたちなかに大型の用地造成をしておりまして、そこに企業誘致を今、進めておりまして、様々な企業から手が挙がっておりますので、そういうものをしっかり進めていくことによって、1位を取ること自体が目的になっちゃうといけないので、できれば、今、担当の部署とも話をしているのですが、件数の数よりも付加価値を増やすことを第一の目的にして、今後の県の経済の活力の向上につながるような企業誘致をさらに実現していきたいなというふうに思っています。
日刊工:付加価値の向上というと、具体的にどのあたりの価値になりますか。
知事:単純化して言えば、県内総生産が大幅に増える、それが雇用につながる、税収につながる、そういうことで、経済活動がどんどん県内に波及して、県内経済の活性化につながる、そういうことを企業誘致をする立場としては狙っているわけで、当然、それによって、県内の既存の企業も活性化していかなければいけないわけですけれども、そういうことを目指して、この企業誘致を進めていきたいというふうに思っています。
読売(幹事社):ほか、各社さん、いかがでしょうか。
茨城:茨城新聞です。よろしくお願いします。
人事の件でお伺いしたいと思いますが、昨日閉会した県議会で提案があったと思いますが、副知事が、今度、岩下さんが7月1日から着任されるということで、新たな副知事に対する期待などについてお伺いしたいと思います。
知事:今度、副知事に就任いただく岩下さんは、赤羽元国土交通大臣の秘書官をされていて、ちょうど台風19号で、東日本台風で、我々茨城県も大きく被災して、那珂川、久慈川で大きな氾濫があって被災したときに、赤羽大臣の秘書官として視察に来ていただいたのは、私自身も覚えておりまして、ああ同じ人だということでございまして、非常に茨城県とのつながりも、そういう意味では過去にあったわけでございますので、そういうことも踏まえて、しっかりと県内の様々な課題に取り組んでいただきたいなというふうに思います。
ご本人と、一度、話をさせていただきましたが、非常に明るい、前向きな、パワフルな感じの方ですので、茨城県のことをさらに引っ張っていっていただけるんじゃないかなというふうに期待しております。
読売(幹事社):ほか、いかがでしょうか。
なければ、私から1点だけ追加でお願いします。
読売(幹事社):先日19日、国の国会のほうで指示権創設を柱とした改正地方自治法が成立しました。
この中では、重大な事態に限ってですが、国が自治体に対して、必要な指示ができるという特例規定が設けられました。
これに関しては、各自治体の知事だったりが、前向きな反応だったり、ちょっと慎重な検討を要するという考えだったり、いろいろ考えを表明されていますが、これに関しては、知事の受け止めはいかがでしょうか。
知事:基本的には、他県の知事と同じような感想しか出ないのですけれども、理論上は、そういう、個別法では拾えないような事態に備えて、何らかの手段を整備しておく必要があるというのは、理論上は分かるというふうに思いますが、基本、原則個別法で本来はやるべきところを、一般的なルールとして、その基準がはっきりしない形で、今回、改正されたので、その附帯決議だったり、知事会からの申入れの中にもありますように、地方自治の本旨が損なわれないような形での運用というのをしっかりと、今後、つくっていくということが重要なのかなというふうに思います。
実施した後での国会への報告義務とかというのもついたというふうに報道されていますので、そういう意味では、一定の歯止めはできているんじゃないかなというふうに思いますので、今後の実際に運用されるところをしっかりと注視していく必要はあるんじゃないかなというふうに思っています。
読売(幹事社):ありがとうございます。
ほか、各社さん、大丈夫ですか。
ないようですので、これで終わります。
ありがとうございました。
知事:ありがとうございました。
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