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更新日:2020年11月6日
奈良時代に編さんされた『
今回は、今年3月に国の指定史跡に登録された「磯浜古墳群」や、県内の古墳スポットを県立歴史館主任学芸員の林圭史さんに紹介していただきます。
古墳とは「土を高く盛って造られた各地の有力者のお墓」のことです。3世紀から7世紀にかけて造られ、全国に15万基以上が確認されています。今回は、県内の古墳スポットを一挙にナビゲートします。
県立歴史館主任学芸員(林圭史さん)
前方後円墳や円墳など、形の違う古墳が1カ所に6基も集まった、とても珍しい古墳群。古墳文化が東日本にどのように広まっていったかを知る貴重な古墳群として、今年3月に国の史跡に指定されました。
日下ヶ塚(常陸鏡塚)古墳から出土した
今年3月に国の史跡に指定された範囲
連続三角文や円、武具などの不思議な文様が描かれた装飾古墳として有名。このような文様をもつ前方後円墳は東日本ではここだけです。石室の内部からは成人男性の遺骸の一部と副葬品の小大刀、
石室の彩色壁画の模型(県立歴史館常設展で見られます)
崖面や斜面に横穴を掘って造られた古墳の一種。約30基の横穴墓のうち3基には、線で文様を刻み、それに色をつけた装飾が施されています。
(日立市郷土博物館提供)
形状は四角形をした「方墳」。横穴式の石室の壁には、赤や白の顔料で武具や円、舟などが描かれていたと伝わっています。
赤い顔料のついた石壁(筑西市教育委員会提供)
現在は消滅している幻の古墳で、人骨約20体のほか、仏具の一種である青銅製の
道路工事や宅地造成の際に行われる発掘調査では、遺跡がみつかっても記録にだけ保存され、古墳の形は残らない“幻の古墳”となるケースも多くあります。そんな貴重な一例です。
箱式石棺(公益財団法人茨城県教育財団提供)
銅鋺などの出土品(公益財団法人茨城県教育財団提供)
古墳時代の人の髪型といえば、聖徳太子でおなじみの「みずら」。被葬者の頭髪「みずら」や口ひげをはじめ、銀で作られた大刀、鉄製の柄がついた銅の杓など約150点の副葬品が、良い状態のまま出土したことで有名な古墳です。
出土した「みずら」
全長が186メートルで、東日本でも2番目の大きさ。当時の大豪族、
空撮写真(石岡市教育委員会提供)
朝顔形埴輪(石岡市教育委員会提供)
出土した約300品の副葬品のなかでも、金銅製の
埴輪や玉類などの出土品
「金銅馬形飾付透彫冠」
(県立歴史館蔵:県立歴史館常設展で複製が見られます)
県立歴史館
水戸市緑町2-1-15☎029(225)4425
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