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更新日:2019年5月30日
この資料は,県政記者クラブとの定例記者会見での発言内容を要約したものです。
知事定例記者会見の動画は,こちらから視聴いただくことができます。
(作成:報道・広聴課)
令和元年5月30日(木曜日)
11時20分~11時57分 会見室
NHK(幹事社):おはようございます。幹事社のNHKです。よろしくお願いします。今日は知事から2本,発表事項があると伺っています。よろしくお願いします。
知事:まず,1つ目でございますが,令和元年度の6月補正予算についてご説明させていただきたいと思います。スライドにございますが,今回の補正予算は5,400万円余の県外からの医師確保強化事業でございます。
対策は,全部で5つからなっております。一つ一つ簡単にご説明させていただきますと,まず1つ目がドクタープール事業です。全国から医師を募集し,県職員として採用の上,最優先で医師確保に取り組む医療機関・診療科に派遣するという仕組みでございます。
2つ目が,自治医科大学卒業医師Uターン等促進事業ということで,Uターンしていただける医師に対してのインセンティブを用意するものでございます。
それから,3つ目が,県民総参加による医師紹介事業ということで,茨城県民全員で医師の紹介をしていただけるようなものでございます。
4つ目が,スポット医師派遣推進事業です。最優先で医師確保に取り組む医療機関・診療科というところに,非常勤医師を派遣していただけるような派遣元医療機関に対して,その逸失利益みたいなものをある程度補填してあげるというものでございます。
最後が,民間医局,民間の医師の紹介会社でございますが,民間医局を活用した医師確保事業ということで,民間の医師専門人材紹介会社から,県内の協力病院への医師の集中的な紹介活動,あっせん活動を行っていただく。その協力病院が,さらにそこから,我々が最優先と考えている医療機関のポストに対して非常勤医師を派遣していただくという,玉突きのホップステップの形で医師を確保していくというものでございます。
1つ目は,以上でございます。
NHK(幹事社):では,幹事社の方から質問させていただきます。今回,6月で補正ということで,もともと力を入れている医師確保ということだと思うのですが,改めて,このタイミングで,まだ新年度がスタートして間も無い段階で追加の施策を打ち出された背景といいますか,意気込みをお聞かせいただけますでしょうか。
知事:医師確保対策は,私にとっても一丁目一番地,最優先事項という位置づけてやってきております。特に,医療圏での影響の大きい17のポストについては,優先的に2年以内に確保したいということで進めてきたわけでございますが,昨年度末,3月末ぎりぎりまで,様々な対策を講じてきたところ,なかなか難しい状況が判明したところでありまして,当初予算の追加施策に加えて,新たに追加施策をスピーディーに行うと。9月まで待つという議論もあったのですが,一刻を争うものでございますので,スピーディーに補正予算を提出させていただいて,追加対策も速やかに実施するための今回の措置でございます。
NHK(幹事社):それぞれ,これは他県の取り組みというか,モデルになったような他県の状況等はあるのでしょうか。
知事:基本的に1から5までございますが,5番目のものを除いて,ベースとなるような他県の制度もございます。ただ,他県のやっている制度ではなかなかうまくいっていなかった部分などもきちんと分析しながら,それをさらにブラッシュアップして,今回,取り入れているということと,5つ目のものは,恐らく,茨城県が最初に行う施策ではないかなと思います。全体としてかなり手厚い対策を,今回,さらに追加することができるのではないかと思っています。
NHK(幹事社):幹事社からは以上です。各社さん,お願いします。
毎日:医師確保の件でお伺いします。一部,個別診療科の目標人数もついているところがありますが,全体として特に力を入れて集めたい診療科の医師がありましたら教えてください。
知事:個別診療科で17ポストを示させていただいていると思いますが,まさにこの17ポストのうち5ポストは日立総合病院としてはめどが立ったわけでございますが,それ以外の12ポストが最優先の対象ということでございます。
毎日:産婦人科なども挙がっていますが,いわゆる産科であるとか,あと脳神経外科のような,地方で特に不足と指摘されることが多い診療科などは力を入れていくと,そのような受け止めでよろしいのでしょうか。
知事:これは,それぞれの医療圏において中核となるような病院がきちんと全ての診療が提供できるという体制を築けているかどうか,それに不安があるかどうかということをきちんと分析したうえで,例えば,日立であったら,地域周産期母子医療センターを復活するためには,産婦人科4人と小児科2人が必要だということで,今,産婦人科4人プラス小児科1人を確保したわけですが,あとプラス小児科1人を確保することによって(医師を充足する点では)地域周産期母子医療センターが再開できるというものでございます。
他にも,常陸太田・ひたちなかの常陸大宮済生会病院の内科でありますとか,神栖病院の整形外科でありますとか,それぞれの医療圏においてのニーズ,緊急度を勘案しながら,中核病院がきちんと機能するための重要なポストということで選んでいるわけでございます。一般的に産婦人科,小児科ということではなく,それぞれの医療圏においての中核病院の機能ということに着目しました。
NHK(幹事社):他,いかがでしょうか。それでは,2項目めの発表をお願いします。
ご覧いただきますと,県内地区予選は全部で6会場で行います。水戸から笠間,小美玉,土浦,守谷,下妻と,それぞれ日程がございますが,居住地,あるいは通勤地等でその地区に近いところで競技に参加いただけるということになっております。
さらに,水戸会場,8月4日日曜日,駅南で試合の模様をプロジェクションマッピングで,ペデストリアンデッキから大々的に水戸サウスタワーに投影させていただいて,たくさんの方が予選の様子を鑑賞していただけるような,そういう仕掛けも準備いたしております。ちょうど8月4日というと黄門まつりの日ですので,大いに水戸の夜が盛り上がるのではないかなと期待しております。eスポーツの予選会については,私の方からは以上です。
NHK(幹事社):では,幹事社から質問させていただきます。eスポーツの予選大会については,開催地枠の特別枠の予選が既に実施されていると思うのですが,その実施状況というのはどうだったのでしょうか。
知事:開催地枠の実施状況ですね。アダストリアみとアリーナで,もう既に開催地の追加枠1枠についても予選会をやらせていただいて,代表が決定したところでございます。私も参加して,開会の場面にも立ち会わせていただきましたが,非常に皆さん盛り上がって,熱気あふれる会場で激戦が行われていたと見ています。
NHK(幹事社):では,今回も同様の盛り上がりを期待すると。
知事:そうですね。
NHK(幹事社):わかりました。各社さん,お願いします。
毎日:今回の会場は6会場と,かなり色々な地区で2段階で行うということなのですが,その辺の狙いについて伺えますでしょうか。
知事:県内幅広く色々な方々に参加いただくということを考えております。特に,今回,少年の部,オープンの部とそれぞれ部門がございますし,特に高校生などの便も考えると,1会場では無くて,幅広く色々な方に参加できるような機会を提供すべきだということで,6会場にさせていただいております。
毎日:そのような声があったりしたのでしょうか。ここであれば参加できたのにみたいな。
知事:特段,そのときにそういう声を聞いたわけでは無いと思うのですが,我々として,ある意味,各地でデモンストレーションの効果もあると思いますので,機運を盛り上げるという意味も含めて,県内各地で開催するという方を選ばせていただきました。
毎日:ウイニングイレブン以外に関してもこのような方式は採用されるように。
知事:ウイニングイレブン以外は特にそういう形にはならなくて,例えば,関東圏を全部東京の会場でまとめてやってしまうとか,競技の種目によって,やり方をちょっと変えているところです。
毎日:ありがとうございます。
まず,G20の貿易・デジタル経済大臣会合まで1週間余りということになりましたが,その準備状況とか,あるいは,成功に向けた意気込みみたいなものを改めて聞かせていただけますでしょうか。
知事:昨日も石田総務大臣がつくばの会場の視察にいらっしゃいましたが,我々としては,しっかりと今,まず安全確保という点,それから,さらには,茨城県の色々な魅力の発信という観点,それから,参加いただいている各国の大臣の方々を含めた,おもてなしの部分もしっかりと準備を進めてきているところです。
国との連携もうまくとりながら,かつ,心配していた宿泊施設の不足という点についても,ほぼ県内の宿泊施設で収容できそうだということも,目途が立ってきておりまして,非常にいい形になるのではないかなと思います。
またとないチャンスですので,茨城県の魅力をしっかりと発信して,G20の会議で終わりでは無くて,その後,茨城県というものに対する,世界中の人たちの見方を変えていくという,一つのきっかけにしていきたいと思っています。
NHK(幹事社):会議の中身について,一義的には国のマターだと思うのですが,特に貿易という点でいうと,昨今,特に米中の対立とか,世界経済の動向が不透明な部分もあって,知事はかねてから,今年は世界経済がどうなっていくのかということが注目事項だということをおっしゃっていたと思うのですが,改めてそのタイミングで,茨城でこういう会議が開かれるということで,その会議の成果として,開催地の知事としてどんなことを期待されていますでしょうか。
知事:会議の中身の成果については,私からコメントするのは控えさせていただきたいと思うのですが,いずれにしても,現在の世界情勢を見たときに,貿易だけではなくて,デジタル経済も含めて,この2つのテーマが恐らく最もホットなイシューなのではないかなと思っています。
貿易は,今のアメリカの様々な動き,それから,米中対立を踏まえて,G20で大きな一つの合意,あるいはメッセージを出すことができるのかどうかというのは非常に注目されていますし,それから,デジタル経済についても,今までのモノの貿易とかサービスとかの枠組みで捉えきれないデジタルでの色々なもの,商取引,それの例えば利益をどこに配分するのだとか,課税をどこでするのか,様々な課題が今,非常に大きな問題になってきている。そういうことに初めてG20として議論が始まるということで,非常に大きな意義があるし,注目が集まるのではないかなと期待しています。
そこが茨城で行われたということは,茨城県つくば市,あるいは茨城県全体にとっても非常に大きな意味があるのではないかなと思っています。
NHK(幹事社):ちょっと派生の質問にはなってしまうのですが,それだけ世界経済が大きく動いている中で,茨城の経済に与える影響というのは現時点ではどのように認識されていますでしょうか。世界経済,特に中国の経済の減速が大きいと思うのですが,まだ目立った影響は出ていないのか,あるいは,今後出ていくと捉えていらっしゃるのか,どんな風に受け止めていらっしゃいますでしょうか。
知事:今のところ,大きく目立った影響というのは,まだ我々のところでは認識しておりませんが,今後の事態がどういう風に推移するかにもよりますが,影響を受けないということはまず無いと思っています。そういう世界の情勢がどうなったとしても,茨城県の中での産業振興,あるいは魅力度の向上,やれることはそれほど大きく変わらないのではないかなと思っていますので,我々は,自分たちがやれることにしっかり集中していきたいと思っています。
知事:大変痛ましい事件で,被害者の方には心からお悔やみ,お見舞いを申し上げたいと思います。県教育委員会では,早速,事件当日の28日10時には,緊急メールを県内全域で全ての公立学校及び市町村教育委員会に配信させていただいています。
その中では,登下校中の際には,子どもを守る110番の家や,ガソリンスタンド,コンビニ等へ駆け込み,大人に助けを求めるように指導するというような内容でありますとか,あるいは,不審者に関して,警察と情報を共有する,それから,保護者や地域住民の方々に「ながら見守り」の協力を呼びかけるなどの内容が含まれております。
また,県内の私立学校,私立幼稚園,認定こども園,さらには各市町村担当課に対しても,学校や地域の実情に応じて,登下校における児童,幼児の安全確保に万全を期すよう,メールで翌日の29日に依頼したところであります。
そういうことで,県としては,さらに通学路の点検なども含めて,安全確保に再度徹底するよう取り組んでいきたいと思っています。
知事:今回の常総の火災の件ですが,県では,使用済み家電を保有する事業者に対して,廃棄物処理法に基づいて,県への届出や保管状況の改善についての適切な指導を行ってきたとは認識しております。
火災を起こした事業者,立東商事さんですが,昨年8月20日に県が実施した立入検査において,事業者が有価で引き取った使用済み家電が約10メートルの高さに山積みされていたということで,その保管の高さや地下浸透防止措置など法令に規定する保管基準違反を確認しております。このため,同月28日及び11月5日の2回にわたって文書によって保管状況の改善について指導を行ったという事実がございます。
事業者からは,9月19日に提出された改善計画書において,当時あった在庫4,000トンについて,販売先の受け入れ能力に応じて販売を進めて,7カ月半で在庫を処理するという計画が提出されておりますが,今回,改善状況の確認を5月22日に実施する直前に火災が発生してしまったという状況でございます。
今回の反省を踏まえて,指導したにもかかわらず,結果としてこういう火災になってしまったということを踏まえて,事業者から提出のあった計画について,途中段階でも頻繁に改善状況を調査するとか,さらなる指導の徹底を今後検討していきたいと思っています。
NHK(幹事社):幹事社からは以上です。各社さん,お願いします。
時事:総務省のスマート自治体研究会の中で,各自治体が個別にそういう業務システムを調達するのではなくて,全国的に足並みを揃えるというか,共同利用できるようにした方がいいのではないかというような提言があったのですが,茨城県はかなり自治体の中では先進的な取り組みを進めてきた状況があると思うのですが,そういう報告を受けて,今後の取り組みについて変わっていく部分があるのか,もしあるとすれば,どういう風に進めていくのかなど,受け止めを伺いたいと思います。
知事:スマート自治体研究会の報告書は非常に良い内容だと思っております。
茨城県は,既にスマート自治体報告書に書かれている内容はもう随分取り組んできておりまして,ほぼ100%の電子決済率でありますとか,あるいは,RPAを導入しているとか,これからはAIを使って,応答システム,チャットボットなんかも採用していく。それによって働き方改革なりサービスの向上を図っていくということも考えています。
さらに,システムの共同化は,我々としても非常に賛成でございますし,県下の市町村には自治体クラウドへの参加も呼びかけております。県自体も共同でのシステム運用に是非取り組みたいと思っておりまして,今,その可能性についても検証しているところであります。
そういう意味で,我々のやっていることと今回の報告書は軸を一にしておりますので,さらにこの報告書もしっかり踏まえながら,その動きを加速して,より良い県民サービス,それから,県庁内の働き方改革を進めていければなと思っています。
時事:わかりました。ありがとうございます。もう1点なのですが,財務省の試算で,2025年度に3万人の職員を減らすことができるみたいなことを財務省が財政審で出したのですが,結構,各首長さんの中で,賛成,批判など色々意見があるみたいなのですが,そこについて,茨城県知事の見解を伺いたいと思います。
知事:財政審なので,恐らく財務省の考え方を代弁していると思うのですが,人口と必要な職員数を直接リンクさせて,それだけで判断するというのはちょっと乱暴かなと思います。色々な行政需要の変化であるとか,様々な事情なども踏まえると,必ずしも一律にそういうことは議論できないのではないかなと思います。
ただ,闇雲に職員数を増やして良いのかということについては,我々としてもきちんと襟を正さなければいけないと思っていますので,そこはしっかりと,いかに少ない人員でしっかりとした県民サービスを提供できるかということについては,心がけていきたいと思っています。
時事:ありがとうございます。
知事:当初,県民無料,県外の方には有料ということで提案させていただきましたが,その後の様々な方々の意見をお聞きする中で,梅まつりの期間は県民の方も含めて負担していただくという案に私どもとしても変更して,今回,条例改正の提案をさせていただいております。
偕楽園公園魅力向上懇談会の方々との意見交換でありますとか,その他様々な県民の方々の意見を踏まえて,今までずっと無料でやってきたものですから,まず第一歩として,ここが適切なのではないかなと考えております。
読売:懇談会を含めて,県議の方々との討論を含めた中で,落ち着きどころとしては,今回,良かったと思っているということですか。
知事:そうですね。必ずしも未来永劫これでいくかどうかということではなくて,まずスタートとしては,ここが良いのではないかなと思っています。議論として,全て一律に,全員有料であるとおっしゃっている方もいるというのは認識しておりますが,一方で,無料のままにしてほしいという方の意見もあることも事実なので,そういう意味では,様々な意見を踏まえて,こういう落しどころでまずはスタートすると。実施した上で色々な改善点を見ながら,さらに制度を見直していくということなのではないかなと。一回ここで決めたら,それが未来永劫続くということではないと思っています。
読売:わかりました。ありがとうございます。
NHK(幹事社):他はいかがでしょうか。
知事:未届出の業者の把握がなかなか難しいというのが現実的な問題でございますが,各自治体,あるいは警察,様々なところと連携しながら,今後,しっかり意識を持って,そういう事業者に対して厳しく指導を行えるような,県庁内での方針も強化していきたいと思っています。
NHK(幹事社):他はいかがでしょうか。よろしいですか。なければ,これで終わります。ありがとうございました。
知事:どうもありがとうございました。
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