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更新日:2022年2月2日
この資料は,県政記者クラブとの定例記者会見での発言内容を要約したものです。
知事定例記者会見の動画は,こちらから視聴いただくことができます。
・アメリカ・ニューヨークにおける「笠間焼展覧会」及び「常陸牛試食会」の開催結果について
・石岡第一高等学校の第91回選抜高等学校野球大会出場について
(作成:報道・広聴課)
平成31年2月7日(木曜日)
10時59分~11時25分 会見室
日経(幹事社):幹事社の日経新聞です。よろしくお願いします。
はじめに,幹事社から2点,質問を伺います。
まず1点目ですが,先週までニューヨークの方へご出張されて,笠間焼と常陸牛のプロモーションをされてきたかと思うのですが,どういった内容をプロモーションされたのかということと,あと,成果をお願いいたします。
知事:ニューヨークの出張においては,日本クラブというところで笠間焼のプロモーションをさせていただきまして,初めて海外での展示となる人間国宝の松井康成先生の作品を展示するとともに,若手作家3名の皆さんの作品もあわせて展示して,笠間焼の成り立ちなどもプレゼンテーションさせていただきながら,大体200名ぐらい集まってこられた方々に冒頭のレセプションで紹介させていただきました。あわせて,茨城の地酒や常陸牛をその場で少し提供させていただいたりして,茨城のプロモーションをしてまいりました。
ものすごい寒波に見舞われた時期だったのですが,予想以上に来場者が多くて,かつ日本の関係者というよりは,大多数がアメリカの現地にいらっしゃる方々で,笠間焼に大変強い興味をお持ちになっているのだなと実感したところです。
それから,ニューヨークで非常に人気の「EN」(エン)という日本食レストランをお借りして,ニューヨーク周辺,あるいは遠くトロントなども含めて,バイヤーの皆さんですとか,レストランのシェフの方々など,さまざまな方々に集まっていただいて常陸牛のプロモーションもさせていただきました。常陸牛と茨城の日本酒をプロモーションさせていただいて,その場で笠間焼のお皿を使って料理を提供しながら,私自身もプレゼンテーションをさせていただいたり,あるいは現地メディアの取材を受けたりしながら,茨城の常陸牛の魅力を発信してきたというところです。
日経(幹事社):わかりました。
その成果といいますか,イベント等を含めて,それらを踏まえた上で,今後さらに魅力発信されていくかと思うのですが,今後の展開の方向性についてお考えがありましたらお願いいたします。
知事:サンフランシスコの時を含め,茨城の常陸牛であるとか,お米であるとか,あるいは日本酒に対するアメリカマーケットの関心というのが非常に高いということは,この2回の経験である程度証明されてきたと思いますので,あとはどれだけきちんとした流通網をつくって,今後きちんとした体制をつくれるか。それで地道なプロモーションをアメリカのマーケット内でできるかというところが非常に重要になってくるので,その体制づくりにしっかりと力を入れていきたいと思っていますし,そういう意味では,サンフランシスコの時に訪問させていただきました「ミツワ」さんという日系のスーパーマーケットも,この3月には茨城フェアをやっていただけるということになっていますので,そういうことなどを含めながら,あと流通系統をしっかりと整えながら,今後プロモーションをしていきたいと思っています。
日経(幹事社):わかりました。ありがとうございます。
日経(幹事社):2点目の質問に移らせていただきます。
先月末に,総務省の方から,住民基本台帳に基づく人口移動報告が発表されました。今年からやや公表方法も変わったようですが,外国人を含めた転出超過の数が茨城県は全国で一番多い結果となりました。このことに対する受け止めと,それを踏まえた今後の定住促進だったりの施策についてお考えがありましたらお願いいたします。
知事:統計の結果は非常に深刻に受け止めています。外国人については,国外からの転入はカウントせず,国内での転出をカウントしているので,考慮が必要かなと思いますが,それを除いたとしても,大都市近郊の県,茨城ですとか,あるいは愛知に対する岐阜ですとか,大阪に対する滋賀ですとか,そういう近県からの人口流出が大変進んでいるというのは証明されて,茨城県も日本人だけで見ると大体ワースト10ですね。それよりも転出が多いところが他に9県あるのですが,そういう意味では,予想していたとおり,放っておくと人口流出が今後ますます加速していくということが,ある程度この統計から読み取れるのではないかなと強い危機感を持っています。
そういう意味で,ある程度この事態は予想していたつもりですので,県の総合計画で位置づけられた対策を,今後さらにしっかりと充実させていくこと,あるいは,実施して成果をつくっていくことによって,人口流出,あるいは人口減少対策を進めていくことに尽きるのかなと思っています。
日経(幹事社):ありがとうございます。
関連して,各市町村レベルでの対策とかもかなり重要になってくるかと思うのですが,その際に県が連携してできることだったり,今後やっていきたいことなど,お考えがありましたらお願いいたします。
知事:特に流出について県内で見ると,日本人だけということで考えれば,県北地域というのは非常に大きな課題,特に日立市などが代表されると思っていますが,そういう部分を含めた県の対策というのは,今後しっかりと打ち出していきたいと思っています。
日経(幹事社):わかりました。ありがとうございます。
幹事社からは以上です。
各社さん,お願いいたします。
毎日:先日,石岡一高が県内初の21世紀枠での選抜出場が決まりました。どういった活躍を選手たちに期待するのかと,選手へのエールなどをいただければなと思います。
知事:21世紀枠での出場決定は,石岡一高が県内初の快挙ということで,県民を代表してお祝いを申し上げたいと思いますし,是非伸び伸びと,力いっぱい戦ってほしいなと思います。
農業を中心とした特色のある学校で,これだけの実力を備えて,茨城県の代表として戦ってくれることは,非常に我々としても誇りに思っていますし,是非甲子園で暴れまくってほしいなと思っています。
読売:原子力機構の方で,先月末に放射性物質が防護服に付着するという事故がありました。同様の事故ではないですが,昨年から同じようなトラブルが原子力機構で続いていますが,県の方でも原因究明などを求める要請書を出したようですが,それについての知事の所感と,今後,何か原子力機構に求めたいことがあればお伺いしたいと思います。よろしくお願いします。
知事:一昨年の大洗研究開発センター(現:大洗研究所)に続いての放射性物質の漏洩ということですので,県としても重く見て,再発防止の対策を徹底していただくように要請をさせていただいたところでございます。
今後の対応としても,引き続き,原子力安全協定に基づいて,立入調査など,適宜必要な対策をとっていくつもりでございますし,原子力安全対策委員会を開催し,専門家の助言をいただきながら,必要な対策を原子力機構に対して求めていくということを考えております。
TBS:パートナーシップ制度について何点かご質問させていただきます。
都道府県の中で初めて導入を検討されているということなのですが,今の段階でどういう制度を検討されているのか。また,その検討を考え始めた経緯について,可能な範囲で教えてください。
知事:LGBTの方々に対するいろいろな施策という意味では,去年の県の総合計画をつくる時から,多様性のある社会を築いていくという方針のもとにさまざまな検討をしてきたところです。
きちんと条例に,性的マイノリティの方々に対する差別の禁止ということをうたいたいなと思っていますし,今後,そういう方々が困っていらっしゃる問題を解決するような形でのパートナーシップ制度というものも,現在,庁内で検討しているところです。
特に,お困りになっていることとしてよく伺うのは,例えば,就労に際してとか,あるいは教育の現場ですとか,あるいは公営住宅などで入居を拒否されることですとか,(パートナーが入院した時に)病院でも容体や治療の内容を説明してもらえないことですとか,そういうさまざまな苦痛を,今,性的マイノリティの方々が受けていらっしゃるというところは早急に対応する必要があるのではないかなと考えておりますし,今後,県議会での審議をいただきながら,県としては積極的に対策を進めていきたいと思っています。
TBS:それに関連して,県内にも,当然,当事者が多くいらっしゃると思うのですが,今回,まだ検討段階ですが,こういった施策を通して,そういった県内の当事者にどういったメッセージというか,意図を伝えられればという点はありますか。
知事:当事者の方々がつくっていらっしゃるNPO法人も含めて,県とは,要望なども含めて,適宜,コミュニケーションはとらせていただいておりますし,しっかりと対策を講じ,当事者が少しでも生き生きと茨城県の中で生活できるような環境をつくれればなと思っています。
私自身,もと勤めていた会社などでも,性的マイノリティの方々であっても,会社の重要な戦力として大活躍されていた方を何人も,私は見てきておりますし,そういう方々が茨城でどんどん活躍していただけるような環境をつくることが,これからの活力ある地域社会を県がつくる上でも大変重要であると認識しています。
毎日:LGBTの件で,関連して質問なのですが,千葉市などでは,パートナーシップ制度の中に,戸籍上,男女のいわゆる事実婚の方たちを対象に入れていますが,茨城の場合は,そういった方たちを対象に入れるかどうかというのは,今,検討されているのでしょうか。
知事:検討の中では,現在は性的マイノリティの方々を中心に検討しております。事実婚も含めて,幅広い多様性を認めていく形にできるかどうか,今,内部で検討中です。
毎日:先ほど,実際に困っている点ということで住宅を挙げられましたが,県営住宅の今の条例の中では,実質,親族のみになっていますが,その辺の改定とかも今,考えている途中なのでしょうか。
知事:現在,検討中です。
毎日:わかりました。
あと,パートナーシップ制度でよく言われるのが,いわゆる市町村でやっているレベルだと,戸籍を確認してということがそれぞれの市町村の中でできて,悪用防止とか,実際に籍を入れている方たちが利用するのを防ぐということがあると思うのですが,県は戸籍を扱うことができないので,その辺がちょっとネックになってくるというか,ハードルになると思うのですが,その辺はどう対応されますか。
知事:そこも含めて,県としてどういう制度を組むか。既にそういうパートナーシップ制度などを取り入れている世田谷区ですとか,いろいろなところの制度を参考にしながら,県としてやる場合に何ができるかということをきちんと今後詰めて考えていきたいと思っています。
毎日:わかりました。ありがとうございます。
知事:今回の毎月勤労統計調査に関して,本県での場合は,当該事業者全てに調査を実施しているという状況であり,調査漏れは無いというふうに認識しております。
それから,雇用保険とか労災保険の追加給付については,県として,県民が不利益にならないような形でしっかりと対応していただくよう国には要請していくつもりですし,国の機関である労働局において,現在,県内への影響等は調査中ということなので,そこを注視していきたいと思っています。
県が公表した調査結果を訂正しなければならないようなものは,今のところ無いと認識していますので,とりあえず,今のところは,国の対応状況を注視していくということにとどまるかなと思っています。
NHK:行政の基幹でもある統計の信頼性が問われているというか,県が直接関係ないという部分もあると思いますが,行政に対する信頼というところにも関わってくるかと思いますが,どのように受け止めていらっしゃいますか。
知事:統計の信頼を揺るがせるということは,政策の基本が揺らいでしまうということですので,今回の件は極めて遺憾な事態ではないかなと思いますし,国に対しては,しっかり信頼回復に努めるような対策をとっていただきたいというふうに要望していきたいと思います。
知事:感染した子豚がどうして移動してしまったのかといった状況については,これからよく実態を調べる必要があると思いますが,県としても他人事ではないと。一昨日も新しい銘柄豚である「常陸の輝き」を東京で試食会をしながらプロモーションしてきたばかりですので,それで茨城県で同じような豚コレラということになると大変な打撃を受けてしまいますし,県としては万全の対策をとりたいと思っています。
今のところ,豚コレラの発生農家から茨城県への移動ということは無いと確認しておりますし,死亡しているのが発見されたイノシシ等についても全て豚コレラは陰性でございますので,今のところ,茨城県で感染が広がる可能性は少ないと見ておりますが,消毒や,人の往来なども含めて,きちんとした対策を今後徹底していきたいと思っています。
知事:10連休において,各地で,医療関係者,あるいは医療機関が必要な医療提供体制を確保できるような方策に万全を期したいと思っています。厚生労働省からの通達も受けて,きちんとその期間中の医療機関の体制に対して情報収集しながら,集めた情報に基づいて,県のホームページなどを通じて,医療関係者や卸売販売業者,あるいは県民に対して情報提供をしていくとともに,在宅医療関係の医療機関に対しては,在宅患者に対して,きちんと連絡先を通知していただくような指導をしていきたいと思っています。
知事:20日にまとめて発表する予定でございますので,それまでは差し控えたいと思います。
茨城:現状で,大枠だけでも結構なのですが。
知事:大枠も含めて20日にまとめて発表していきたいと思いますし,いずれにしても,去年もそうだったのですが,編成方針としては,総合計画で掲げた問題に対してしっかりと対応していくための施策を果敢に挑戦していくということと,あれもこれもとダラダラやらずに,選択と集中して,重点をはっきりさせていくと。そういう編成方針で今行っていますので,20日になりましたらきちんと公表させていただければと思っています。
茨城:おおよそ昨年を大きく上回ったりとか下回ったりとかということは,予算の額の面ではどうでしょうか。
知事:大体例年並みより若干変わるという程度ではないでしょうか。そんなに大きく変わらないと思います。
茨城:それは上なのか下なのかというのは。
知事:それはまた20日にお伝えします。
茨城:そうですか。わかりました。
知事の方にも,昨年末,関係団体から要望もあったのだと思うのですが,これについて解禁の方向が決まったことの所感を教えていただければと思います。
知事:私どもの方でも,いろいろな観光関係の団体,あるいは県議会,さまざまなところからタンデムの解禁についてはご要望をいただきましたので,県としても,県警本部に対して,是非検討していただきたいというふうに要望したところで,今回,こういう結論になりそうだということは,非常に私としても歓迎しているところです。
茨城:自転車のサイクルツーリズムなども県が今,力を入れていると思うのですが,それに加えて,視覚障害者の方々というのはちょっと予想がつかないところでもあったのですが,要望があるというところで,その部分はいかがですか。
知事:私も直接ご要望をいただきましたが,非常に多様な方々がサイクリングというスポーツを楽しむ可能性を広げるという意味では,非常に喜ばしいのではないかなと思います。
茨城:ありがとうございます。
共同:今,知事の後ろにもポスターが張ってありますが,「水戸の梅まつり」がもうすぐ始まりますが,偕楽園で最近銘板が盗まれたりですとか,看板が曲げられたりですとか,そういった被害が相次いでいまして,梅まつりを前に嫌なことが続いているのですが,知事としての受け止めと,何か対策を考えていらっしゃれば,それをお聞かせください。
知事:非常に我々にとってはやりきれない,心無い行為だと思っていまして,大変心を痛めているところでございますが,「水戸の梅まつり」直前ということで,早急に対策を打たなければいけないということで,県警の方とも連携をしながら,見回りを強化するですとか,あるいは問題の箇所についての早期の復旧を行うことで,梅まつり開催の2月16日までにはしっかりと間に合わせていきたいと思っています。
共同:防犯カメラの設置などは考えていらっしゃいますでしょうか。
知事:今後,検討したいと思っています。
知事:確かに,ご指摘のとおり,教職員の不祥事が,この1年,非常に多かったという事態は重く見ておりまして,教育長が中心になって,今,緊急対策としてさまざまな啓発活動を行って,教員の皆さんに対しての自覚を促す対策をさまざま講じているところです。その結果をしっかりと見ながら,さらに追加の対策ができるかどうか,必要かどうかということを見守っていきたいと思っています。
朝日:性的少数者の方たちのことに関して,パートナー制度なんかも考えているという報道があったのですが,その辺に対する思いみたいな部分で,行政の支援だとかそういったものが必要だと捉えていらっしゃるのか,そのあたりをお伺いしたいのですけれども。
知事:先ほど申し上げたことの繰り返しになると思いますけれども。
朝日:あと,8%ぐらいの方がいらっしゃるということで,相談窓口みたいな必要性なども,結構そういう声を聞くのですが,そのあたりのお考えというのをもしお持ちでしたら。
知事:それも含めて検討するということです。
朝日:ありがとうございました。
日経(幹事社):よろしいでしょうか。
では,どうもありがとうございました。
知事:どうもありがとうございました。
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