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【子実トウモロコシ生産の背景】
飼料自給率は26%(令和4年度概算、農林水産省)と低く、配合飼料の主原料となるトウモロコシの大部分を輸入しています。飼料価格は平成20年頃から高騰し、令和2年以降はこれまでの1.5倍にも高騰していることから、国産飼料増加に向けた取り組みが進められています。
近年、飼料用トウモロコシの子実部分だけを利用する子実用トウモロコシの生産・利用の取り組みが全国各地で広がっています。県西地域では平成27年度から取り組まれており、令和5年度には管内3市町の約25haで子実用トウモロコシが生産・利用されています。
【取組み紹介】
県西地域では、
①筑西市の耕種農家が生産し、下妻市・石岡市の採卵農家が利用
②境町の耕種農家が生産し、同町内の養豚農家が利用
③境町の耕種農家が生産し、坂東市の養豚農家が利用
といった3つの取組事例があります。
当課では、耕種農家と畜産農家のマッチング支援及び補助事業による施設整備の支援、普及センター等と連携した子実用トウモロコシの栽培技術支援を行っています。
①の下妻市の採卵農家の事例では、麦・大豆を中心とした従来の飼料から麦の30%をトウモロコシに代替したことで、栄養価の改善と産卵率の向上につながりました。
しかし、栽培面ではまだまだ課題も多く、今後も、害虫対策や収量増加等の子実用トウモロコシの安定的な生産を目指して栽培指導等による支援をしていきます。
収穫した子実用トウモロコシ
平飼い飼養の養鶏場