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更新日:2021年6月2日
◯茨城県において、誰もがより快適に生活できる社会の実現を目指すため、ユニバーサルデザインの考え方を取り入れた施策を推進する背景には、少子高齢化、ノーマライゼーション、情報化、国際化の進展などの社会変化が挙げられます。
◯従来の日本の社会は、健康な成人男性、さらに言えば右ききで日本語を話す人、といった画一的なユーザーを想定してシステムを構築してきました。
◯確かに右肩上がりの成長を続ける社会では、そのようなシステムの方が効率がよかった面もあります。
◯しかし、ライフスタイルの多様化などを考えると、これからは「年齢や性別、国籍、障害の有無等に関わらず誰もが快適に利用しやすいよう、まち、もの、環境等を整備する」というユニバーサルデザインの考え方を取り入れ、誰もが制約なく参加できる社会を実現することが非常に重要になってきます。
◯医療技術の進歩や国民の健康に対する知識の向上などにより、日本は世界有数の長寿大国となりました。その結果として高齢者の数は増加しており、茨城県においても昭和50(1975)年には高齢化率(人口に占める65歳以上の方の割合)が8.4パーセントだったものが平成17(2005)年には19パーセントまで上昇すると推計されています。
◯また、茨城県の高齢化率は全国平均を下回っているものの、平成12(2000)年度から平成42(2030)年度までの伸び率は14.3パーセント(全国第5位)(注1)と予想されています。
◯さらに、平成12(2000)年度から平成32(2020)年度までの高齢単身世帯の伸びについては、2.23倍(全国第4位)(注2)と予想されています。
◯これらのことから、高齢になっても地域とつながりを持ちながら、生きいきと暮らせる環境づくりが求められています。
出典:
1975年~1995年国勢調査(総務省統計局)
2005年~2025年日本の将来推計人口(国立社会保障・人口問題研究所)
2005年の県総人口のみ「茨城県の人口と世帯(茨城県企画部統計課)」
◯高齢化の一方で、これからの社会を支える子供の数は減少を続けており、昭和50(1975)年には2.09だった合計特殊出生率(一人の女性が一生で子供を産む数)が、平成15(2003)年には1.34まで減少し、現在の人口を維持するために必要といわれる2.08を大きく下回っています。
◯また、女性の社会進出が言われて久しい現代でも、本県の30代女性の労働力率は57.4パーセント(全国第36位)(注3)と全国的に見ても低位にあり、女性が働きながら安心して暮らせる環境づくりが求められています。
出典:人口動態統計(厚生労働省大臣官房統計情報部)
◯障害があっても地域で普通の生活を営める環境づくりを目指すノーマライゼーションの理念が徐々に広がりをみせ、各地で具体的な取り組みが行われていますが、必ずしも周囲の理解が十分ではない状況であり、より一層の取り組みの充実が望まれています。
◯私たちは今、インターネット等を中心とする情報通信技術の飛躍的発展を背景として「IT革命」の時代を迎えています。このため、たくさんの情報を簡単に手に入れることができるようになった一方、機器の使い方が分からないなどの理由で人によっては手に入れることのできる情報に格差が生まれる、いわゆるデジタル・ディバイド(注4)と呼ばれる課題も発生しています。
◯そのため、様々な情報媒体について、より多くの人が利用しやすいものとなるような改善に向けた取り組みが求められています。
◯交通機関の発達、情報網の発展により海外から観光・就労等の目的で日本を訪れる外国人の数は増加しています。本県も例外ではなく、主に南米・アジアなどから多くの方々が来県しており、永住する人も少なくありません。
◯言葉の壁や文化の違いから、教育や医療、日常生活などで深刻な問題を抱えるケースもあり、そうした状況への対応の充実が望まれています。
出典:平成15年末現在における外国人登録者統計について(法務省入国管理局)
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