県広報紙「ひばり」4月号【特集1】
「新しい茨城」づくりに挑戦する令和6年度茨城県当初予算
1.今年度の予算のポイントは?
加速度的に進む人口減少など、さまざまな困難を乗り越えられる「新しい茨城」づくりに挑戦します。特に、「生産性」の向上と安心して暮らせる社会基盤の確保に重点的に取り組みます。
2.全体の予算額は?
一般会計予算総額1兆2512億円(前年度比△3.2%)
歳入
県税 |
4180億円(33%)
|
地方交付税
|
1970億円(16%)
|
地方消費税清算金 |
1404億円(11%) |
諸収入 |
1389億円(11%) |
国庫支出金 |
1298億円(10%) |
県債 |
827億円(7%) |
地方譲与税 |
569億円(5%) |
その他 |
875億円(7%) |
歳出
教育費 |
2752億円(22%) |
諸支出金 |
1752億円(14%) |
公債費 |
1482億円(12%) |
保健医療費 |
1376億円(11%) |
商工費 |
1178億円(10%) |
土木費 |
990億円(8%) |
福祉費 |
927億円(7%) |
警察費 |
645億円(5%) |
農林水産業費 |
421億円(3%) |
その他 |
989億円(8%) |
3.県の財政状況は?
「プライマリーバランス」は、黒字を維持しています。
- 令和6年度当初のプライマリーバランス→721億円の黒字
(臨時財政対策債を地方交付税として算定)
- 令和6年度末の通常県債残高→1兆1596億円
(前年度比+209億円)
※プライマリーバランス:借金に依存しない財政構造を示す指標のこと
(注)R4までは決算額、R5は最終補正予算時見込額、R6は当初予算時見込額
通常県債:公共投資に充てる県債や退職手当債など
特例的県債:地方の財源不足を補うために、国の制度に基づき発行する特例的な県債(臨時財政対策債、減収補塡債など)
令和6年度当初予算主な事業
「活力があり、県民が日本一幸せな県」の実現に向け
「4つのチャレンジ」を加速していきます。
Ⅰ「新しい豊かさ」
- 外国人材の確保と活躍の促進1億2,500万円
外国人留学生の県内就職支援、海外の大学と連携した日本語講座の運営などに取り組みます。
- 介護福祉士養成校への外国人留学生受入支援3,600万円
海外の日本語学校から県内の介護福祉士養成校への修学ルートの開拓や、留学生が安心して学習・生活ができる受入れ環境の整備を行います。
- 「常陸牛煌(きらめき)」の生産拡大1億6,200万円
遺伝的に優れた雌牛の導入支援や、受精卵技術の活用により、安定的な生産を目指します。
- シン・いばらきメシ総選挙2024の開催8,700万円
市町村が地元を代表する新たなご当地グルメを出店し、来場者の投票などによりグランプリを決定。グランプリグルメなどを、県内外へ集中的にプロモーションします。
- IT短大の機能強化9億9,700万円
令和8年度のIT短大の大学校化に向け、新棟の建設工事を行います。
常陸牛煌(きらめき)
これまでの実績
- 戦略的な企業誘致により、県外企業立地件数が6年連続全国1位
- 過去6年間の荒廃農地の再生面積が全国1位
Ⅱ「新しい安心安全」
- 保健所の機能強化6億6,300万円
老朽化が進む保健所の建て替えにより、新興感染症対策や大規模災害時の健康危機管理の司令塔としての機能を強化します。
- マル福の拡充4,200万円
対象に、中度の精神障害かつ中度の身体障害を有する方などを追加します。
- 病院薬剤師の確保800万円
奨学金返済支援や修学資金の貸与により、地域医療の充実に必要な病院薬剤師の養成および確保を図ります。
- 災害時における双方向情報伝達システムの整備3億円
災害時の避難のタイミングを個人の属性に応じて呼びかけるなど、効果的な情報伝達などについて検証を行います。
- 医療、福祉分野の処遇改善10億5,600万円(令和5年度補正予算を含む)
看護補助者や福祉施設職員の収入を一定程度引き上げるため、賃上げ効果が継続される取り組みに必要な費用を補助します。
病院薬剤師奨学金返済支援
これまでの実績
- 最優先で医師確保に取り組む医療機関・診療科を選定し、緊急的に必要な医師を確保
- 防災・減災のため、河川改修や橋梁の耐震化などのインフラ整備を推進
Ⅲ「新しい人財育成」
- 外国人向けの相談・支援体制の充実2,700万円
県内に居住する外国人の方が安心して暮らせる環境を構築するため、相談・支援体制の充実を図ります。
- 外国人児童生徒への日本語指導の充実7,800万円
日本語指導教室の開設など、公立学校(小中高)における外国人児童生徒への日本語指導の充実を図ります。
- 外国語指導助手(ALT)の配置拡充4億100万円
県立高等学校などにおける外国語指導助手(ALT)の配置を拡充し、生きた英語による、コミュニケー
ション中心の授業を行います。
- 高等学校におけるDX(デジタルトランスフォーメーション)の推進1億4,000万円
DXハイスクール校を対象に、大学、企業、地域と連携した実践的な探究学習などを実施し、デジタル分野を支える人財を育成します。
- 歴史館の魅力向上3,800万円
歴史館の魅力向上のため、民間発想による企画やイベント、広報PRなどを行います。
IBARAKIネイティブコミュニケーションサポーター
これまでの実績
- 「学びの質」を向上させるため、中高一貫教育校10校に加え、IT・サイエンス専科高校を設置
- パートナーシップ宣誓制度の自治体間連携を推進し、5県3市と連携協定を締結
Ⅳ「新しい夢・希望」
- 海外への輸出・販路開拓3億5,900万円
農産物や加工食品の輸出に挑戦する事業者を支援し、県産品の海外販路開拓を推進します。
- 「ものづくり企業」の海外展開推進1億400万円
競争力のある製品や高い技術力を有する県内の「ものづくり企業」の海外展開への挑戦を後押しします。
- インバウンド(外国人旅行者)需要のさらなる取り込み2億6,800万円
ゴルフなど本県の強みを活かした誘客促進、高付加価値な観光コンテンツの造成に取り組みます。
- 県北地域への誘客促進1億4,100万円
「常陸国ロングトレイル」などを活かした海外向けプロモーションの強化、位置情報・二次元コンテンツを用いた周遊イベントなどを実施します。
- 県植物園などのリニューアル30億8,000万円(令和5年度補正予算)
「緑に遊び、緑に包まれて眠る、日本初の泊まれる体験型植物園」をコンセプトに、魅力溢れる施設にリニューアルします。
ワープステーション江戸でのインバウンド向けイベント
常陸国ロングトレイル
これまでの実績
- 農産物の輸出額は、2016年度と比較し約10倍に拡大
- 本県情報のメディア掲載による広告換算額が、2016年度と比較し約3倍に増加
この記事に関するお問い合わせ
県財政課☎029(301)2343