令和8年 土木企業立地推進委員会 調査結果

 令和8年の土木企業立地推進委員会(坂本隆司委員長)の重点審査テーマは「県民が日本一幸せに暮らせる県づくりに寄与する企業誘致及び地域の安全・安心を確保する公共インフラの整備・維持管理」です。
 本委員会では、この審査テーマに対して県が取り組むべき施策について検討するとともに、その他所管事項についての調査等も行ってまいります。
 以下、調査の概要につきまして、ご報告いたします。
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令和8年10月8日(木曜日)

土浦工業高等学校(土浦市)

 土浦工業高等学校は、機械科、電気科、情報技術科、建築科及び土木科を設置する県内有数の工業高校であり、ものづくりや社会基盤整備を支える技術者の育成に取り組んでいます。特に土木科では、測量や設計、施工管理に関する専門的な知識・技術を学び、地域の建設産業を担う人材を数多く輩出しています。
 学校概要について説明を受け、測量やCAD(コンピュータによる設計・製図システム)の授業の様子を視察しました。その後、「高校生が考える建設業界のイメージとは」、「もし建設業界で働くとしたらどのような仕事をしてみたいか」、「若い世代が建設業界に興味を持つためには何が必要か」をテーマに意見交換を行いました。建設産業が社会基盤を支える重要な役割を担っていることや、仕事を通じて大きな達成感を得られることなど、建設産業への前向きな意見が聞かれました。また、働き方や職場環境のさらなる改善、業界の魅力を積極的に発信していくことの重要性についても、率直な意見が寄せられました。

CADの授業を視察する委員の様子 意見交換を行う委員の様子

土県南水道事務所(霞ヶ浦浄水場)(土浦市)

 霞ヶ浦浄水場は、つくば市や土浦市、阿見町など県南地域へ水道水を供給する重要な施設です。霞ヶ浦を水源としていることから、藻類の増殖に伴うかび臭への対応が課題となっており、令和6年11月にはオゾン促進酸化処理を導入した高度浄水処理施設の供用が開始されました。これにより、安全で安心な水道水の安定供給に向けた取組が進められています。
 また、令和10年度の供用開始を目指して整備が進む高速砂ろ過池は、安全で安心な水質の維持に加え、維持管理コストの削減にもつながることから、将来にわたる安定的な水道事業の運営への貢献が期待されています。
 県南水道事務所の担当者から事業概要について説明を受けた後、高速砂ろ過池の建設現場を視察しました。

概要説明を受ける委員の様子 高速砂ろ過池を視察する委員の様子

令和8年7月27日(月曜日)

鹿島港(鹿嶋市)

 鹿島港は、昭和30年代の高度経済成長期に、全国的な取扱貨物量の増加や船舶の大型化に対応するため、東京湾内の諸港を補完する港湾として整備されました。現在は、石油化学や鉄鋼、飼料、木材などを中心に191社が立地する国内有数の一大産業集積拠点に発展しています。
 また、鹿島港湾・空港整備事務所では、港内の静穏度を確保するために、中央防波堤や南防波堤の整備を行っています。
 鹿島港湾・空港整備事務所の担当者から鹿島港の概要などの説明を受けた後、ケーソンヤード、洋上風力基地を視察しました。

概要説明を受ける委員の様子 ケーソンヤードの説明を受ける委員の様子

国道51号神宮橋架替事業(潮来市)

 一般国道51号神宮橋(潮来市洲崎~鹿嶋市大船津)は、架設後50年以上が経過した老朽橋であり、東日本大震災により橋脚にひび割れと沈下・傾斜が生じています。今後、大きな地震により、落橋・倒壊に至る変状が生じる可能性があるため、橋梁の架け替えを行う事業です。なお、架設位置は、現位置ではなく新神宮橋に隣接する位置に架設を行い、現橋は架け替えが完了するまで、補修・点検を行いながら安全を確保しております。
 これまでに、下部工16基(全25基)及び上部工のP18~A2間の施工が完了しており、令和8年度は引き続き、下部工(9基)、上部工(P12~P18間)の施工を行っております。
 常陸河川国道事務所鹿嶋国道出張所の担当者から事業概要や進捗状況などについて説明を受けた後、現場状況を視察しました。

概要説明を受ける委員の様子 概要説明を受ける委員の様子

東関道水戸線(行方市)

 東関道水戸線は、重要港湾群(鹿島港、茨城港)や国際拠点である成田国際空港・茨城空港を結び、陸・海・空の広域交通ネットワークの形成に資する高速道路です。また、常磐自動車道や国道51号の災害時における代替路として機能し、緊急輸送道路の強化が期待されます。
 県内においては、千葉県境から潮来ICの区間及び鉾田ICから茨城町JCTの区間が開通しており、残る潮来ICから鉾田ICの区間について整備が進められています。
 常総国道事務所及びNEXCO東日本つくば工事事務所の担当者から事業概要や進捗状況について説明を受けた後、車窓から整備状況を視察しました。

概要説明を受ける委員の様子 車窓から現場状況を視察する委員の様子

県外調査(宮城県・福島県) 令和8年7月15日(水曜日)~17日(金曜日)

宮城県仙台市役所

 仙台市では、東日本大震災の経験と教訓を踏まえ、防災環境都市づくり推進事業に取り組んでいます。本事業は「まちづくり」「ひとづくり」「経験と教訓の伝承」の3つを柱としており、津波被害の軽減に向けた防災施設の整備や避難施設の確保に加え、被害の危険性が高い地域を災害危険区域に指定し、防災集団移転促進事業による内陸部への移転を実施しました。
 また、自助・共助・公助が連携した防災・減災対策を推進するとともに、地域防災の担い手となる仙台市地域防災リーダーの育成を行っています。さらに、震災遺構の保存等を通じて、震災の経験と教訓を後世へ伝承する取組を進めています。
 仙台市の担当者から事業概要や取組状況について説明を受けました。

説明を受ける委員の様子 説明を受ける委員の様子

南三陸町震災復興祈念公園(宮城県南三陸町)

 南三陸町震災復興祈念公園は、東日本大震災の記憶と教訓を後世に伝えるとともに、防災意識の向上を目的として整備され、令和元年に開園しました。園内には震災遺構である旧南三陸町防災対策庁舎などが保存・公開されています。
 町の復興に当たっては、震災による地盤沈下への対応や将来的な人口減少を見据えた土地利用計画の検討が必要となる中、市街地のコンパクト化を図るとともに、復興事業の一環として本公園の整備が計画されました。
 また、市街地の高台移転、区画整理、震災復興祈念公園の整備の3事業については、事業の円滑かつ効率的な推進を図るため、UR都市機構へ一括委託して実施されました。さらに、公園整備に当たっては、住民で構成する「志津川地区まちづくり協議会」との意見交換を重ね、合意形成を図りながら整備が進められました。
 南三陸町の担当者から事業概要や経緯について説明を受けた後、園内を視察しました。

説明を受ける委員の様子 園内を視察する委員の様子

気仙沼港(宮城県気仙沼市)

 気仙沼港は、地域の物流や水産業を支える重要な港湾であり、東日本大震災では津波により大きな被害を受けました。震災後は、「防御」と「減災」の考え方に基づき、発生頻度が数十年から百数十年に一度の津波への対応に加え、千年に一度とされる最大クラスの津波も想定し、避難対策などを組み合わせた津波防災対策が進められています。
 また、港湾では防潮堤による防災機能と物流・交通機能の両立が求められることから、津波発生時に自動で閉鎖する陸閘の整備が行われています。停電時でも作動可能な自動閉鎖システムや遠隔監視機能を備えるとともに、挟み込み防止センサーなどを設置し、安全性の確保が図られています。
 気仙沼土木事務所の担当者から気仙沼港の概要や津波防災対策について説明を受けた後、現地を視察しました。

説明を受ける委員の様子 陸閘を視察する委員の様子

双葉町役場、東日本大震災・原子力災害伝承館(福島県双葉町)

 双葉町は、東日本大震災による地震・津波被害に加え、東京電力福島第一原子力発電所事故による原子力災害を受け、全町避難を余儀なくされた自治体です。震災から11年5か月後の令和4年8月に避難指示の一部が解除されましたが、現在も町域の大部分が帰還困難区域となっています。
 町では、復興に向けて「働く場」「住まい」「日常生活」を支える基盤整備を進めており、中野地区復興産業拠点への企業誘致や駅西住宅の整備、医療・商業施設の整備などを進めています。また、令和10年度の開校に向けて、こども園と義務教育学校を一体的に整備するなど、将来を見据えたまちづくりが進められています。
 双葉町の担当者から復興まちづくりの取組や今後の方向性について説明を受けた後、東日本大震災・原子力災害伝承館を視察しました。

説明を受ける委員の様子 伝承館を視察する委員の様子

令和8年5月25日(月曜日)

中丸川河川改修事業(ひたちなか市)

 中丸川上流域におけるひたちなか市街地の都市化が進む中、平成28年8月豪雨では、床上・床下浸水の被害が発生いたしました。このような浸水被害からの防止・軽減を図るため、県ではひたちなか市下水道事業と連携した河川事業として調節池整備及び河川改修を進めており、現在、調節池の堤体及び周囲堤等の整備を実施しているところです。
 常陸大宮土木事務所から事業概要や工事内容について説明を受けるとともに、調節池整備の現場を視察しました。

説明を受ける委員の様子 説明を受ける委員の様子

JX金属株式会社 茨城事業所ひたちなか地区(ひたちなか市)

 JX金属株式会社 茨城事業所ひたちなか地区(ひたちなか新工場)は、2026年3月に竣工しました。追加取得を予定している常陸那珂工業団地拡張地区を含め、将来的に約32ヘクタール規模の工場となる計画であり、現時点ではその一部の敷地において、最先端の半導体材料の生産および金属リサイクル原料の受入れ・サンプリングが行われています。
 当日は、JX金属株式会社様から本工場の概要について説明を受けるとともに、場内の視察を行いました。

説明を受ける委員の様子 説明を受ける委員の様子